多摩地域を南北に貫く多摩モノレールについて、現在の終点「上北台駅」から西へ延伸する事業が2025年11月27日付で都市計画事業認可されました。
認可された区間は、東大和市の「上北台駅」から、西多摩郡瑞穂町のJR八高線箱根ケ崎駅前の「(仮称)No.7駅」までの約7.0kmで、途中武蔵村山市を横断します。ほぼ全線に渡って、新青梅街道上に建設される計画です。

事業概要
多摩都市モノレールでは、上北台駅~箱根ケ崎駅間で延伸計画が進められています。
東京都のパンフレットによると、駅はNo.1~No.7駅までを設ける計画で、大方の区間では、現在別途拡幅事業が行われている新青梅街道上に建設される計画です。
2022年10月に都市計画素案説明会が開かれました。今後、都市計画変更・決定および環境影響評価の手続きを進めながら、事業認可を得て、工事に着手する計画です。
基本データ
| 軌道法第3条に基づく運輸事業の経営に関する申請について特許 | |
|---|---|
| 申請者 | 多摩都市モノレール株式会社 |
| 申請日 | 2024年7月23日 |
| 特許日 | 2025年5月9日 |
| 都市高速鉄道 | ||
|---|---|---|
| 都市計画名称 | 東大和市・武蔵村山市内 | 立川都市計画都市高速鉄道都市モノレール第1号線 |
| 瑞穂町内 | 福生都市計画都市高速鉄道都市モノレール第1号線 | |
| 施行者 | ||
| 施行箇所 | 東大和市上北台一丁目地内~西多摩郡瑞穂町大字箱根ケ崎字狭山地内 | |
| 延長 | 約7,010m | |
| 構造形式 | 高架式(嵩上式) | |
| 事業認可 | 未認可 | |
| 2025年11月24日時点 | ||
| 特殊街路(都市モノレール専用道) | ||
|---|---|---|
| 都市計画名称 | 東大和市・武蔵村山市内 | 立川都市計画道路9・6・1号多摩南北線 |
| 瑞穂町内 | 福生都市計画道路9・6・1号多摩南北線 | |
| 施行者 | 東京都 | |
| 施行箇所 | 東大和市上北台一丁目地内~西多摩郡瑞穂町大字箱根ケ崎字狭山地内 | |
| 延長 | 約7,010m | |
| 構造形式 | 高架式(嵩上式) | |
| 事業認可 | 2025年11月27日から2035年3月31日 | |
| 2025年11月27日時点 | ||
最近の発注状況
| 工事 | ||
|---|---|---|
| 発注年度 | 工事名称 | 受注者 |
| 未発注 | ||
| 委託 | ||
|---|---|---|
| 発注年度 | 委託名称 | 受注者 |
| ※これ以前は情報収集していません | ||
| 2020年度 | モノレール基本設計(2北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社トーニチコンサルタント |
| 2020年度 | 空中写真測量(2北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社パスコ |
| 2020年度 | 環境調査基礎資料作成委託(2北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社総合環境計画 |
| 2021年度 | 環境調査基礎資料修正委託(3北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社総合環境計画 |
| 2021年度 | モノレール基本補足設計(3北北-多摩モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社トーニチコンサルタント |
| 2021年度 | 基準点測量(3北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社プランニングマップ |
| 2021年度 | モノレール基本補足設計(3北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社トーニチコンサルタント |
| 2022年度 | 環境現況調査委託(4北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社東洋設計 |
| 2022年度 | 交通量調査委託(4北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社CTIウイング |
| 2022年度 | 環境影響評価書案作成委託(4北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社ウエスコ |
| 2022年度 | 地質調査(4北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 大建基礎株式会社 |
| 2022年度 | 路線測量(4北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 上屋敷測量設計有限会社 |
| 2022年度 | モノレール標準軌道桁詳細設計(4北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社トーニチコンサルタント |
| 2023年度 | モノレール基本補足設計(5北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社トーニチコンサルタント |
| 2023年度 | 地質調査(5北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社日本インシーク |
| 2023年度 | モノレール工事に伴う地質調査(5北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 川崎地質株式会社 |
| 2023年度 | 環境影響評価書案に係る見解書及び環境影響評価書作成委託(5北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 式会社ウエスコ |
| 2023年度 | モノレール構造物概略設計(5北北―多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社トーニチコンサルタント |
| 2023年度 | 令和5年度多摩都市モノレール延伸(上北台~箱根ヶ崎)計画の事業説明におけるARコンテンツ等作成委託 | 株式会社STYLY |
| 2024年度 | モノレール基本補足設計(6北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社トーニチコンサルタント |
| 2024年度 | 地質調査(その1)(6北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 中央開発株式会社 |
| 2024年度 | 地質調査(その2)(6北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社日さく |
| 2024年度 | モノレール詳細設計(6北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社トーニチコンサルタント |
| 2024年度 | 用地測量(6北北-立川3・2・4外1路線) | 山王測量設計株式会社 |
| 2024年度 | 用地測量(6北北-福生3・4・4外1路線) | 株式会社アース設計コンサルタント |
| 2024年度 | 水位観測等調査委託(6北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ヶ崎)) | 株式会社東水建設コンサルタント |
| 2025年度 | 現況補足測量(7北北-多摩都市モノレール(上北台~箱根ケ崎)) | 株式会社ユニオン技術 |
| 2025年度 | 事後調査計画書等作成委託(7北北ー多摩都市モノレール(上北台~箱根ヶ崎)) | 株式会社ウエスコ |
関連事業
新青梅街道~東京環状の上北台駅~箱根ケ崎駅付近間では、連続的に道路の拡幅が行われています。各区間では、事業認可時期が異なります。
2025年11月27日の事業計画変更認可で、事業区域が変更されています。区域分けや延長が変更されている可能性があるのでご注意ください。
詳細は確認中です。
各工区については下記リンクからご覧ください。
【第1工区】立川3・2・4号新青梅街道線
【第2工区】立川3・2・4号新青梅街道線
【第3工区】立川3・2・4号新青梅街道線
【第4工区】立川3・2・4号新青梅街道線
【第5工区】福生3・4・4号新青梅街道線
【第6工区】福生3・4・4号新青梅街道線及び福生3・4・10号東京環状線
この枠内の情報は随時更新されます。記事本文の情報と枠内の情報に時間的差異が生じる場合があります。
延伸の概要
多摩モノレールは、東京都が1979年度に「多摩都市モノレール等基本計画調査」を実施。1981年に公表された報告書で全長約93kmの構想路線がまとめられました。
その後、1989年9月29日に多摩センター駅~上北台駅間が都市計画決定、1998年11月27日に立川北駅~上北台駅間が、2000年1月10日に多摩センター駅~立川北駅間がそれぞれ開業し、現在に至ります。
今回事業認可されたのは、上北台駅~(仮称)No.7駅間の約7,010mです。(仮称)No.7駅はJR八高線の箱根ケ崎駅に隣接しています。新設される駅は、(仮称)No.1駅~(仮称)No.7駅の7箇所が計画されています。なお、この区間は、1981年の構想路線の一区間です。
今回の事業認可
今回、都市計画法の事業認可を受けたのは以下の通りです。
| 特殊街路(都市モノレール専用道) | ||
|---|---|---|
| 都市計画名称 | 施行者 | 備考 |
| 立川都市計画道路9・6・1号多摩南北線 | 東京都 | ※東大和市内、武蔵村山市内 |
| 福生都市計画道路9・6・1号多摩南北線 | 東京都 | ※西多摩郡瑞穂町内 |

多摩モノレールは、おもに新青梅街道の中央分離帯に設置されます。新青梅街道は、別事業で拡幅中です。
なお、拡幅とモノレール整備は、今後は並行して行われます。
今回、このほか、関連する都市計画道路で事業認可と事業計画変更認可を受けています。後述します。
一方、車両や駅の改札機、電車線などは「インフラ外部」と呼ばれ、多摩都市モノレール株式会社が整備を行います。
なお、都市モノレールは軌道法が適用されるため、多摩都市モノレール株式会社は2025年5月9日に軌道法の特許を受けています。
モノレールは、原則道路の中央に整備される計画ですが、箱根ケ崎付近では、横田基地の航空制限(高さ制限)を受けるため、現道の脇にモノレール用の用地を確保し、高さを抑えた形で建設される計画です。
駅舎の構造は、これまでの開業区間とは異なり、島式ホームとなる計画です。駅舎の改札等は、これまで通り、ホーム下に整備される計画です。
モノレール設置のため道路拡幅
モノレールの導入空間となった新青梅街道は、もともと幅員18mで4車線の道路でした。
この幅員ではモノレール導入には足りないため、幅員30mに拡幅する事業を、5つの区間に分けて行われていました。早い区間では2011年から行っています。
なお、モノレール事業化前だったため、「モノレールのための拡幅」とはどこにも書いていませんでした。

2025年11月27日の事業計画変更認可で、事業区域が変更されています。区域分けや延長が変更されている可能性があるのでご注意ください。
詳細は確認中です。
今回、新たに箱根ケ崎駅前の福生3・4・4号新青梅街道線及び福生3・4・10号東京環状線が第6工区として事業認可されました。これにより、モノレール導入空間の道路拡幅がすべて事業認可されました。
このほか、モノレール駅舎部分の道路拡幅範囲が、既に認可されている都市計画道路事業の事業計画変更で追加されたと見られます(確認中です)。
このほか一部変更があったと見られます。
各工区への記事は、下記からご覧ください。
【第1工区】立川3・2・4号新青梅街道線 【第2工区】立川3・2・4号新青梅街道線 【第3工区】立川3・2・4号新青梅街道線 【第4工区】立川3・2・4号新青梅街道線 【第5工区】福生3・4・4号新青梅街道線 【第6工区】福生3・4・4号新青梅街道線及び福生3・4・10号東京環状線モノレール延伸ルートの状況
また、武蔵村山市が駅前広場を整備する計画で、市資料によると、都営村山団地の建替事業により創出される用地の土地利用に合わせて今後検討することとしています。
駅名は・・・村山団地駅、芋窪駅とかですかね。(ただ都営住宅の正式名は村山アパート)
(仮称)No.3駅は、イオンモールむさし村山の北側に整備される計画です。
周辺では、武蔵村山市が土地区画整理事業を行っており、同事業で駅前広場用地をねん出しています。
駅名は・・・武蔵村山駅とかですかね。
(仮称)No.7駅は、JR八高線の箱根ケ崎駅の隣、都道166号沿いに整備される計画です。
過去の説明会資料によると、瑞穂町が連絡通路の整備や駅前広場の再編について検討を行っているとのことです。
正式駅名は・・・箱根ケ崎駅でしょうね。
都の資料によると、開業は2030年代半ばの開業を目指しているとのこと。
撮影日:2025年11月22日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
















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