稲城市で事業が行われている南山東部土地区画整理事業と、その事業で整備中の多摩7・4・5号東長沼矢野口線の進捗状況を見て来ました。
多摩7・4・5号東長沼矢野口線は、稲城大橋方面とよみうりランド方面を繋ぐ都市計画道路で、市議会答弁などによると年度末にも開通する見通しです。

事業概要

多摩都市計画事業稲城南山東部土地区画整理事業は稲城駅の南側で行われている土地区画整理事業です。
都市計画施設としては、多摩3・4・12号読売ランド線や、多摩4・4・3号奥畑谷戸公園などが整備されます。
この地域は高度成長期などに山砂の採取が行われ、崖地が存在し危険が生じていました。こうした有効利用が図れない土地の相続の問題や、スプロール化による無秩序な開発の懸念などから、地権者を主体とする土地区画整理事業が行われることになりました。
区画整理組合や宅地を販売する野村不動産などでは、この区域を「スカイテラス南山」として宣伝しています。
2025年1月26日追記
多摩3・4・16号稲城南多摩線は、2025年2月20日木曜日10時に交通開放される模様です。

| 事業名 | 多摩都市計画事業稲城南山東部土地区画整理事業 |
| 施行者 | 南山東部土地区画整理組合 |
| 組合設立認可 | 2006年4月12日 |
| 施行期間 | 2006年4月12日~2029年3月31日 |
| 施行地区 | 稲城市大字東長沼字九号並びに字七号、字八号及び字十号の各一部、同市大字百村字十四号及び字十五号の各一部並びに同市大字矢野口字上網、字大久保及び字谷戸の各一部 |
| 面積 | 約87.46ha |
| 合算減歩率 | 68.62% |
| 2024年3月21日現在 | |
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タグ:南山東部土地区画整理事業
多摩7・4・5号東長沼矢野口線
開通見通しについて
2025年12月の稲城市議会第4回定例会で、以下のような答弁がありました。
◎都市環境整備部長
南山東部地区内の、多7・4・5号東長沼矢野口線の開通時期につきましては、令和8年3月末の開通を目指し、道路築造を進めていると組合より伺っております。
2025年12月1日稲城市議会定例会 一般質問答弁
※会議録が掲載前のため、録画から文字起こししたものです。正式な議会録ではありません。発言は訂正されることがあります。
以前の答弁と大きく変わっていませんが、「3月末」とより具体的な時期が出てきた印象です。
現地の状況

南山東部土地区画整理事業の進捗と、撮影位置はこの通りです。(周辺のGoogleマップ)

多摩7・4・5号東長沼矢野口線の東端、都道124号稲城読売ランド前停車場線(よみうりランド通り)と接続する交差点予定地です。
東長沼矢野口線は、組合施行の南山東部土地区画整理事業により整備が進められています。
接続するよみうりランド通りも、都道のため稲城市が東京都から事業を受託する形で拡幅事業を進めています。この交差点予定地では、拡幅のため一時的に道路が切回されていましたが、2025年度発注工事で切回し道路が撤去されました。路面には切回し道路の標示が残っています。
よみうりランド通りも、この交差点予定地付近の拡幅を先行して進めてきた経緯があり、右折レーンの準備などが既に行われています。
交差点予定地には、信号機が既に設置済みです。稼働はしていません。
信号機の設置は、警視庁発注の「交通信号施設 新設・移設・更新(制御機・集中式制御機・車両感知器・施設更新)工事」で、株式会社丸井電設が施工したものと見られます。

東長沼矢野口線は、12月20日時点で、既に街渠などの街築工や、電線共同溝工、道路照明の設置工などが進み、舗装も路盤まで完了していました。車道部については乳剤の散布がされていたところで、木枠も設置されていたことから、記事公開時点ではアスファルト舗装がされていると思われます。
交差点付近で少し蛇行するような線形となっています。おそらくですが、都市計画決定時点ではYの字型の交差点を想定していたものが、道路の設計段階や交通管理者(警察)との協議の段階で、よみうりランド通りと直角にぶつけるように設計がなされ、都市計画線形の中でがんばって直角に当てた結果なのかなと思います。ただ土地区画整理事業ですから、いかようにも都市計画変更や事業計画変更できたんじゃないのって思わなくもないです。
(参考)『平面交差の計画と設計 基礎編』(交通工学研究会)より
3.2.2 流入部同士の交差角
一般に交差点においては,互いに交差する流入部同士の交差角が直角またはそれに近い角度になるように計画しなければならない.
(略)
直角またはそれに近い角度の平面交差では,交差する車道を横切る距離が短く,交差部分の面積も小さい.流入部同士の交差角が鋭角または鈍角になるような場合には,方向によっては見通しが極端に悪くなるとともに,停止線間距離が増大する.これらのことは,いずれも交通の安全性と交通容量に影響する.

東長沼矢野口線側から交差点を見ると、こんな感じ。

東長沼矢野口線は、しばらく上り坂が続き、ありがた山の下側付近(写真の消失点付近)で下り坂に転じます。
かつては、写真奥で東長沼矢野口線を跨ぐ跨道橋のようなものを架ける設計がされていましたが、いつかの土地区画整理事業の事業計画変更で計画から無くなっています。
これまで何度かありがた山の下側からの撮影をしてきましたが、立入禁止の看板が新設されていました。道路に対してなのか、民地部に対してなのかよくわからない看板なので、いずれも立ち入りしていません。

西側は、南山リハビリテーション病院前で開放区間が終わっています。この先は見えるところまではほとんど工事が完了しているように見えます。
本郷根方通り(写真⑥)から写真⑤までの区間は、2021年10月1日に暫定開放されていた区間です。
当初はバリケードのようなものを置いて、居住者以外進入禁止とする看板が設置されていましたが、現在はバリケードのようなものも撤去されています。
南山東部土地区画整理事業地内各所の様子

ついでなので、南山東部土地区画整理事業の様子も載せておきます。
事業地区内では、未供用の箇所を中心に引き続き工事が進められています。市議会発言や「市政への提案の回答」によると、造成工事等については2026年度の工事完了を目指しているとのことです。
土地利用や造成工事も進む

2025年2月20日に開通した多摩3・4・16号稲城南多摩線沿道では、宅地使用が始まっています。
写真左側では、JA三井リース建物株式会社東京西支店を事業主とする「(仮称)稲城市矢野口計画」が建設中です。事業計画のお知らせや建築計画のお知らせによると、物販店舗や老人ホームを用途とする地上4階の建物となる計画で、戸数は75戸とのことです。
写真奥には、シニア向け分譲マンション「デュオセーヌ東京ジャイアンツタウン」のモデルルームが開設されています。学校給食センターの東側に建設予定で、総戸数は221戸となる模様です。
にしても、少子高齢化を表現するかのような土地利用ですね。

東京ジャイアンツタウンスタジアムの東側には、同「TOKYO GIANTS TOWN」内の水族館が建設中です。

ジャイアンツタウン南側を通る多摩7・5・2号南山街路2号線は、遠目から見る限りほとんど整備が進んでいるように見えますが、引き続きバリケードがされています。
周辺の造成工事の完了や、土地利用開始の時期に合わせて供用開始される形でしょうか?

読売ランド線の切替え以降、造成工事が進められてきたこの箇所は、大規模な盛り土がされて、旧ランド坂は完全に埋まりました。
天安~慶友病院の道路築造も進む

中國新派料理天安(旧よみうりランド丘の湯)北側でも、区画道路の整備が進んでいます。路盤まで整備がされている状況です。
天安北側の現在のよみうりV通りがこの道路へ切替えられるものとみられます。

よみうりランド慶友病院側も整備が進んでいて、近い時期に切替えがありそうな気がします。
撮影日:2025年12月20日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。






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