補助第74号線(山手線立体部) 高田馬場の本線立体部が開通!

新宿区で事業が行われている補助第74号線(諏訪通り)のうち、JR山手線や西武新宿線と交差する本線立体部2023年11月18日15時に交通開放されました。

事業化前には、鉄道交差部には幅員6m程度の狭いアンダーパスがありましたが、事業により幅員28mに拡幅し、本線と側道がそれぞれアンダーパスとして完成しています。

事業概要

補助第74号線千代田区九段北二丁目から杉並区今川四丁目に至る延長14,680mの都市計画道路です。このうち、上記に示す区間で道路を広げる事業を行っています。

施行者は東京都で、事業認可は1993年4月14日です。

延長は約650m、幅員は28mで、JR山手線等とはアンダーパスにより立体交差します。ここにはもともと幅6m程度の狭い道路があり、その道路を拡幅する形です。

なお、本線部分は上記に示す通り複数の道路とも立体交差します。

施行者東京都
延長約650m
幅員28m
事業施行期間1993年4月14日~2025年3月31日
本線立体部交通開放2023年11月18日15時
2023年10月24日現在

10月24日追記

11月18日15時に交通開放される予定です。


この枠内の情報は随時更新されます。記事本文の情報と枠内の情報に時間的差異が生じる場合があります。

交通開放区間の概要

今回交通開放されたのは補助第74号線のうち、JR山手線西武新宿線などと交差するアンダーパスの本線立体部約460mの区間です。側道部も含めて1993年4月14日から事業を行っており、側道部については現道を切回す形で既に交通開放されています。

この交通開放により、馬場下町小滝橋間について、早稲田通りとの二重のルートが完成します。

山手線交差部は、側道と本線が分離されたボックスカルバート構造です。

側道は山手線東側の大久保スポーツプラザ入口交差点で補助第72号線と平面交差します。本線はアンダーパスからそのままトンネル構造が続き、保善高校入口交差点東側で側道と合流します。

トンネルは「諏訪通りトンネル」と名付けられました。なお、”諏訪通り”は地域で親しまれている道路名称ですが、東京都新宿区どちらも正式決定した道路名称ではありません。諏訪通りと書かれた119-Aや119-B号標識は設置されていないと思われます。

このほか、今回の道路の事業区域以外に、小滝橋交差点では交差点の改良工事が実施されました。これまで補助第74号線方面から中野方面へ直進できなかったものが直進可能となっています。なお、この交差点改良と交通規制変更は、2023年11月11日に実施されています。

交通開放時の様子

事前の報道発表では式典等についての案内はありませんでしたが、午前中に式典が行われていたようです。式典の様子についてネット上に上がっていないことから、関係者のみで行ったのではないかと思います。(コロナ以降一般参加がほぼ消滅中)

交通開放は事前の発表の通り15時に行われました。ほぼ正時に両側から交通管理者(白バイ)と道路管理者の車両の先導でゆっくりと開放されました。

沿道の見物人はほぼありませんでした。アンダーパス本線部の開放のため、道路の様子を見られる場所がほぼなく、中間地点で唯一見られた横断歩道橋も10人もいなかったように思います。

交通開放後は特段の混乱や混雑もなく、いたって普通でしたね。

開通区間の詳細

撮影位置はこの通りです。

①アンダーパス西側の新宿西戸山中学校北交差点(地図)

事業区間西側のアンダーパス出入口部分の交差点は、新宿西外山中学校北交差点と名付けられました。

かつては委任信号機でしたが、現在は公安委員会が管理する信号機が取り付けられています。

信号現示は普通の十字路のような現示をしており、アンダーパス出口の本線と側道で分けられていません。本線と側道は交差点内あるいは交差点を過ぎた場所での合流となります。

また、本線出口に対する左折禁止などは現時点で特になかったため、側道の外側から左折するという危険なことができてしまいます。

②アンダーパス西側(地図)

本線アンダーパス部分は、原付と軽車両の進入が禁止されています。

交差点の手前とアンダーパス入口部分に警告表示版(電光掲示板)が取り付けられています。

アンダーパス部分は歩行者も通れないため、車載動画をご覧ください。

本線は2車線で、JR山手線まで7%の勾配を一気に下って行きます。速度抑制やすべり止めのためか薄層カラー舗装工が縞模様にしてありました。

JR山手線のアンダーパス部分の内空は4.8m確保されており、側道とは異なり高さ制限は設けられていません。(側道は東行3.2m、西行3.1mの規制があり)

トンネルは「諏訪通りトンネル」と名付けられました。JR部と道路交差部で明かり区間がありますが、同一トンネル扱いのようです。

なお、諏訪通りは東京都が正式決定した通称道路名ではありません。

③大久保スポーツプラザ入口交差点(地図)

本線は大久保スポーツプラザ入口交差点保善高校入口交差点をトンネルで通過していきます。

④保善高校入口交差点(地図)

保善高校入口交差点近傍の中央分離帯部分にアンダーパスのポンプ設備が設けられました。

⑤早稲田側合流地点(地図)

早稲田側の本線・側道合流地点はこのような形となりました。バスベイがあったり転回路があったりと要素が多いですね。

合流地点先に信号機のある横断用信号機が設けられています。信号無視をする車を見たのですが、ちょっと誤認やわかりにくいのかなぁ、特にそんな感じはしませんでしたが。

⑥早稲田側入口(地図)

早稲田側から見たアンダーパス入口もこんな感じ。こちらも警告表示版が設置されています。

小滝橋交差点の改良

今回の交通開放に合わせて、西側で早稲田通りと交差する小滝橋交差点の改良工事も行われました。

これまで諏訪通りトンネル側から直進ができなかったものが直進可能になっています。

交通規制の変更は11月11日から行われていますが、工事は現在も続けられています。

工事件名は「街路築造工事および交差点改良工事(4三-補74)」で、2023年11月下旬までの予定で、株式会社圏央が施工しています。

現地には11月11日から直進できることと、信号現示が変更されたことを示す看板と幕が設置されていました。

小滝橋交差点東側

これまで左折(小滝橋通り方面)と右折(高田馬場駅方面)しかできなかったものが、直進レーンが設けられて中野方面にも行けるようになりました。

現地で見て居た感じ、わりと直進車がいました。既にドライバーに認知されているのでしょうか。

案内標識も別途工事で更新されています。

小滝橋交差点

小滝橋交差点は巻き込み部分を張り出し、互いの道路を直角に近い形で交わらすような改良が行われています。(道路設計では直角に近いように交差するよう計画するのが望ましいとされている)

また、あわせて自転車ナビラインの設置も行われています。

また、信号現示が変更されています。信号現示については一部歩車分離式が導入され、すべての歩行者信号が青になるタイミングがあります。ただ結構難解な信号現示で、よく信号を見ていない車や歩行者が誤って飛び出しているのをちらほら見かけました。個々の青信号は若干短く感じますが、車がさばけないような状況ではなさそうでした。

間の区道区間

セブンイレブン高田馬場店付近のコンクリート舗装だった区間についても、別途工事でアスファルト舗装に打換えられています(昨年時点で完了)。

撮影日:2023年11月18日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。

コメント

  1. sho より:

    続報が楽しみ

  2. 躍動する都会 より:

    ここも事業開始から30年を経てやっと開通しましたね!
    山手線の工事関係で問題が生じたりで何度も完成延期が繰り返されててちゃんと完成するのかなって感じだったところやっとのことで感無量です…
    これで補助74号全体が一通り一体の道路になりますし、事故対応や施設管理のことを考えるとバス停〜小滝橋交差点の区道区間も早く都道25号飯田橋石神井新座線に編入されるといいですね

  3. ショコラ より:

    近くを通りがかった者ですが、
    11月18日の11時00分頃に記念式典をやっていました。
    フェンス越しですが、写真にも残してあり、横断幕と薬玉、緋毛氈、紅白幕で装飾もしてあり、とてもおめでたい感じでしたよ。

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