多摩川の丸子橋と二子橋の中間付近で、(仮称)等々力大橋の建設事業が行われています。
この橋を含む前後の区間について見てきたので報告します。今回は神奈川県側の2018年11月の様子です。
東京都側の様子
この道路は東京都側の放射第3号線(目黒通り)から続き、橋梁で多摩川を横断し、神奈川県側は川崎3・3・10号宮内新横浜線に繋がります。
神奈川県側は新横浜駅付近まで連続して決定していますが、現在のところ尻手黒川線まで開通しています。
橋の建設は東京都・川崎市が事業主体となり、費用は折半、施工主体は東京都となります。
事業概要
目黒通りを延伸し、多摩川に橋を架け、川崎市側も道路を新設する事業が行われています。
東京都側の都市計画道路名は「放射第3号線」、神奈川県側の都市計画道路名は「川崎3・3・10号宮内新横浜線」で、橋の名前は「(仮称)等々力大橋」です。
放射第3号線
放射第3号線は港区芝白金台町一丁目から世田谷区玉堤二丁目神奈川県界に至る延長約10,000mの都市計画道路です。このうち、等々力不動前交差点から多摩堤通りに至る延長約775mで事業を行っています。
事業認可は1990年6月28日で、施行者は東京都です。
幅員25~33mで、片側2車線の道路となる計画です。
基本データ
施行者 | 東京都 |
延長 | 約775m |
幅員 | 25~32m |
事業施行期間 | 1990年6月28日~? |
2020年7月26日現在 |
最近の発注状況
工事 | ||
発注年度 | 工事名称 | 受注者 |
※これ以前は情報収集していません | ||
2023年度 | 5二-等々力大橋(仮称)取付道路(目黒通り)擁壁設置工事その2 | 株式会社サンプラン |
委託 | ||
委託については、等々力大橋の項目に記載しています。 |
川崎3・3・10号宮内新横浜線ほか
川崎3・3・10号宮内新横浜線は川崎市中原区宮内1丁目(東京都界)から川崎市高津区蟹ヶ谷悝槍ヶ崎(横浜市界)に至る延長約4,560mの都市計画道路です。このうち、宮内1丁目、2丁目地内の約720mで事業を行っています。
また、これに関連する街路として、川崎3・4・3号鹿嶋田菅線や、市道幸多摩線などの事業も行っています。
事業認可は2011年1月4日で、施行者は川崎市です。
幅員22~34mで4車線となる計画です。
基本データ
施行者 | 川崎市 |
延長 | 約720m(宮内新横浜線のみ) |
幅員 | 22~34m |
事業施行期間 | 2011年1月4日~2031年3月31日 |
2021年3月30日現在 |
最近の発注状況
工事 | ||
発注年度 | 工事名称 | 受注者 |
※これ以前は情報収集していません | ||
2023年度 | 中原区内主要地方道幸多摩線道路築造工事 | 浅川建設工業株式会社 |
(仮称)等々力大橋
多摩川を横断し、東京都世田谷区と神奈川県川崎市中原区を結ぶ橋として事業が行われています。
事業主体は東京都・川崎市、施行主体は東京都です。橋長は約390mで、鋼4径間連続鋼床版箱桁橋となります。
基本データ
事業主体 | 東京都・川崎市 |
施行主体 | 東京都 |
延長 | 約390m |
上部工形式 | 鋼4径間連続鋼床版箱桁橋(ケーブル補剛) |
下部工形式 | 橋台 2基(場所打ち杭) |
橋脚 3基(ニューマチックケーソン) | |
2020年7月26日現在 |
最近の発注状況
工事 | ||
発注年度 | 工事名称 | 受注者 |
※これ以前は情報収集していません | ||
2020年度 | 等々力大橋(仮称)下部工事(その1) ただし途中で契約終了し施工されず | 飛島建設株式会社 |
2021年度 | 等々力大橋(仮称)下部工事(その2) | 日本国土開発株式会社 |
2021年度 | 等々力大橋(仮称)下部工事(その3) | 松鶴建設株式会社 |
2022年度 | 等々力大橋(仮称)左岸低水護岸設置工事 | 巴山建設株式会社 |
2022年度 | 等々力大橋(仮称)下部工事(その4) | 大豊建設株式会社 |
2023年度 | 等々力大橋(仮称)(5)下部工事 | 清水建設株式会社 |
委託 | ||
発注年度 | 委託名称 | 受注者 |
※これ以前は情報収集していません。 | ||
2023年度 | 等々力大橋(仮称)取付部地質調査(その2) | 株式会社エイト日本技術開発 |
2023年度 | 等々力大橋(仮称)取付道路詳細修正設計 | 株式会社エイト日本技術開発 |
2023年度 | 等々力大橋(仮称)取付道路橋梁詳細修正設計 | 株式会社エイト日本技術開発 |
2023年度 | 等々力大橋(仮称)BIM/CIMによる施工検討 | 株式会社エイト日本技術開発 |
2023年度 | 等々力大橋(仮称)P2橋脚護床工詳細修正設計 | 株式会社エイト日本技術開発 |
2023年度 | 等々力大橋(仮称)事業認定申請等設計 | 株式会社エイト日本技術開発 |
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川崎側は2011年1月4日に都県境~府中街道までと、その他周辺道路が事業化されました。
写真等
写真の撮影位置は番号の通りです。
この付近は2006年に開通し現在供用されています。4車線です。
事業中の区間も同様の道路構造となる模様です。
西下橋交差点から北側が事業区間になります。
西下橋交差点で交わる府中街道も、交差点付近が事業区間に入っています。
交差点に右折レーンがないなど、整備が行き届いていません。
府中街道は川崎市を貫く国道であるにもかかわらず、十分な幅がない箇所があるなど、貧弱な道路です。(南武沿線道路があるけれど)
西下橋交差点から北側には細い道路が存在しますが、事業中の道路は拡幅するのではなく並行して新設するかたちです。
写真の左奥側に道路ができる予定です。
交差点北側には「宮松エスオーシー」という生コン屋が存在します。
道路は工場内を突き抜ける形です。
この付近は準工業地域で、町工場のような工場が多数存在します。
生コン屋裏側は空き地になっていました。Googleによると、日新化工(株)宮内研究所、エイコウ製菓(株)があったようです。
一部で宮内西公園として用地が確保されていました。宅地開発で確保したのでしょうかね。
ちなみにこの先に廃工場の撮影スタジオがあります。
宮内新横浜線の事業区間中間付近には取り付け道路が計画されています。
この辺りも道路区域かと思われますが、あまち用地取得しているようには見えません。
この付近では用地取得されていました。
ホントこのあたりだけ取得されている感じで、全体的には全然進んでいない印象を受けました。
この付近に橋が架けられる予定です。
橋は長さ約390m、鋼4径間連続鋼床版箱桁橋(ケーブル補剛)、橋台2基、橋脚3基となる予定です。
この付近の多摩沿線道路は拡幅・嵩上げされる予定です。
多摩沿線道路は川沿いを走ることから交差点が少なく交通量が多い道路です。河川沿いに遊歩道があるものの道路自体は狭いです。個人的には川沿いに幹線道路を配置するのはいかがなものかなと思ったりします。
画像中央付近に橋ができる予定です。
それにしてもこの辺りは橋が少なく、大きく遠回りしないと渡れませんが、橋ができると便利になりますね。そういえば少し前までここに東急ゴルフが利用者向けに渡し舟を出していました。
東京都側に掲示されていた看板にあったイメージ図です。
東京都側の様子
撮影日:2018年11月3日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
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