関戸橋架け替え事業 7年目の工事が開始!

府中市多摩市を結ぶ、多摩川関戸橋で行われている架け替え事業ですが、2021年11月より7年目の工事が始まりました

架け替え事業は全体で16年掛かる計画です。工事は多摩川の非出水期にあたる秋~春のみ行われます。

事業概要

多摩川にかかる関戸橋では橋の架け替え工事が行われています。

下流側橋(旧橋)

関戸橋は多摩川中流部に架かる橋です。通称道路名として鎌倉街道が設定されており、東京都が管理する都道です。

橋は多摩市方面に向かう下流側橋(旧橋)と、府中市方面に向かう上流側橋の2橋がセットになっています。

架け替えの経緯

下流側橋(旧橋)1937年に架けられた初代の橋で、当初は2車線歩道なしで供用されていました。橋が架けられるまではは「関戸の渡し」という渡し船で行き来していました。その後、周辺の市街化などに伴い、1971年上流側橋が架けられ、上下線が分離したほか歩道も設置されました。

しかし、下流側橋(旧橋)架橋から80年以上が経過し老朽化していたことや、耐震対策が未了であったこと、設計車両荷重が大正15年の「内務省土木局の道路構造に関する細則」に準拠していて現行基準を満たしていなかったこと、歩行者通行空間が存在しなかったことなどから、架け替えられることになりました。

架け替えの順序

工事では上流側橋の上流側に仮橋を設置し、交通を切り替えながら架け替えます。仮橋を用いた架け替えは多摩川中流部では初めてとなります。また、併せて上流側橋の改築を行います。

橋の設置や解体工事は多摩川の渇水期となる冬季のみ行われ、工事完了までには16年掛かる予定です。

これまでの経過

新下流側橋の緒元

橋長  :380.000m
上部工 :鋼7径間連続合成細幅箱桁橋
下部工 :逆T式橋台・小判型張出橋脚
全幅員 :16.000m
有効幅員:15.000m(歩道4.500m、車道10.500m)
支間長 :44.000m+40.000m+4@60.000m+54.400m
道路橋示方書・同解説Ⅰ~Ⅴ平成29年

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写真等

工事設計書等によると、今年度は3件の工事が並行して行われる模様です。

工事の看板等

1件目の工事は、「旧橋撤去工事(3南東-関戸橋の7)」で、ノバック・林建設共同企業体が施工する予定です。

この工事では、多摩川の瀬替えをするとともに、旧橋のP1、P3、P9橋脚の基礎を撤去します。

2件目の工事は、「下流橋下部工事(3南東-関戸橋の8)」で、村本建設株式会社が施工する予定です。

この工事では、新橋梁のP3橋脚を新設する予定です。

3件目の工事は、「旧橋撤去工事(3南東-関戸橋の9)」で、ロード建設株式会社が施工する予定です。

この工事では、多摩市側にある旧橋A2橋台の撤去を行う予定です。

現場の状況

右岸側から撮影

11月7日現在、既に河川区域内で工事が始まっており、ヤード整備などが行われている様子でした。

瀬替え状況

関戸橋の上流側では、瀬替えが行われています。

澪筋を1箇所に集めることで、作業できる範囲を確保します。

撤去されるA2橋台

こちらが今回撤去される予定のA2橋台です。工事中は河川管理用通路(歩道)が付け替えられ、この位置からは撮影できなくなる見込みです。

今回の工事では、地中に埋まっている橋脚基礎の撤去が行われる予定となっています。この工事が終わると、旧橋はP6橋脚基礎を残すのみとなります。

橋脚も1基新設される計画で、少しずつではありますが、新しい橋の完成に向けて進んでいます。

撮影日:2021年11月7日、10日、2022年1月10日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。(0000)

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