八王子南バイパス 片倉地区で初の工事着手 進捗状況2022.2

八王子市で事業が行われている国道20号八王子南バイパスのうち、片倉地区のようすを見てきました。

片倉地区で初めてとなる工事が着手されていました。

事業概要

八王子南バイパス八王子市北野町から八王子市南浅川を結ぶ全長約9.6kmの道路です。都市計画道路名称は八王子3・3・2号東京八王子線

事業者は国で、国道として整備が計画されています。現在既に暫定的に整備されている部分は市道となっている部分もありますが、将来は国道となる見込みです。開通時期は「お答えできない」として現時点では未定・非公表のようです。
2021年4月27日付の記者発表により、八王子市大船町~館町間(ロピア付近より以西)について、今後5か年程度での開通と発表されました。

道路規格は第4種第1級で、本線部分は往復4車線設計速度は60km/hで計画されています。現在の国道20号のバイパスとして建設が進められています。

なお、現在のように高尾山インター方面に至るルートは、1997年2月24日の都市計画変更によって決定されました。
それまでは北野町から西へそのまま伸び、現在の椚田遺跡公園通りが八王子3・3・2号で町田街道とぶつかる予定でした。
この都市計画変更によって椚田遺跡公園通りの東側区間や八王子3・4・8号大塚小比企線などのルートも一部変更された他、同時に八王子1・3・1号首都圏中央連絡道路(圏央道)高尾山インター(当時は八王子南インターという仮称だった)~神奈川県境間も都市計画決定されました。

 

八王子南バイパスは大部分が他の幹線道路と立体交差する計画で建設されています。

施行者
延長約9.6km
幅員22~51.6m
事業化1997年度
部分開通町田街道~高尾山インター間
約2.6km
2010年7月31日15時
都道八王子城山線~市道めじろ台寺田線間
約300m
2015年3月27日14時
2020年5月7日現在

八王子南バイパスの東側では、別に日野バイパス(延伸)、日野バイパス(延伸)Ⅱ期の事業が行われています。日野バイパス(延伸)・Ⅱ期については下記をご覧ください。


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写真等

撮影位置はこの通りです。今回は工事区間のみの撮影です。

今回行われていた工事は、「R3国道20号八王子南BP片倉地区改良工事」で、2022年3月31日までの予定で、世紀東急工業株式会社が施工しています。

片倉地区では初となる工事です。

情報提供によって入手した設計図面によると、国道16号東京環状子安町交差点付近から、市立由井中学校付近までの区間に、工事用道路を設置することが主な目的なようです。

八王子南バイパスの本線はこの付近をトンネルによって通過する計画で、子安町交差点付近に向かってランプが建設される予定です。今後どのように工事が進められていくかは知りません。

①由井中学校付近(地図

道路予定地はフェンスや仮囲いで囲われ、移動トイレを乗せた車両が置いてありました。この日は特に作業をしているように見えませんでした。

②由井中学校北側(地図

当初設計の図面を見る限り、由井中学校の北側は工事用道路は設置しないように見合えますが、工事範囲に含まれていて、仮囲いが設置されていました。

③国道16号東京環状 京王片倉駅前(地図

この付近の国道16号東京環状は掘割のような形になっていてます。

工事区間は右側の法面より右側で、法上では工事が行われているのがわかります。図面を見る限り、今回の工事ではこの法面を全部崩すようなことはしないように見えます。

④国道16号西側より(地図

工事範囲には大型土嚢などが置かれている様子がわかりました。

片倉地区では、トンネルの詳細設計などの業務発注も進められていて、今後工事が本格化していきそうです。

撮影日:2022年2月12日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。(0000)

コメント

  1. 寝ぼけ熊 より:

    いつも貴重な情報を提供いただきありがとうございます。

    京王高尾線との交差部は直角を超えるカーブですね。
    湯殿川と直交させるにもこれほどの急な道路曲線は必要無いので、
    車で走る者としては線形を引いた設計の意図を理解しにくいです。

    • yunomi-chawan yunomi-chawan より:

      かつては、今の椚田遺跡公園通りに接続する計画だったためです。都市計画変更を行い高尾山へ向かうルートになったため約90度のカーブとなりました。

  2. クラッチ より:

    コメント失礼します。
    推測でしかないですが、斟珠寺・時田弁財天を避けるにはこのカーブしかなかったのかと思われます。

    • 寝ぼけ熊 より:

      コメントありがとうございます。
      費用を押さえた回避策が他に無いとしても、魔のカーブにならないことを願います。

  3. 石垣太郎 より:

    八王子南バイパスの子安町IC以東は随分と用地買収が進んでますねェ。
    文中でトンネルと記述がありましたが、5年前と変更なければ「地表から20m余を掘り下げて、20号から以東約700mは区間大きなボックス構造物を打設してまた埋めて地表面は側道と公園などになる、その先~JRまでは掘割式で開放」計画と聞いてます。
    北野バイパスから西に進むかと思っていたのですがJRアンダーパスが難航してるんでしょうかね。
    私ですか?ボックス構造物用地内に家がある者です。

    • yunomi-chawan yunomi-chawan より:

      私の認識もその計画の通りです。
      山を突き抜けるようなトンネルは横に掘り進めていくことが多いですが、都市部などでは一度開削した後に構造物を埋める「開削工法」で建設することもあります。これもトンネルです。一方で、天井がオープンになっているのが「掘割式」です。

      トンネル上部空間の活用についてですが、2年ほど前に「八王子南バイパス第Ⅰ、Ⅱ工区道路空間有効活用会議」が上部空間の活用方法についての中間提言書が提出されている段階で、詳細な利活用方法については公表されていないものと思われます。

      片倉地区をどのような手順で工事を進めていくのかよくわかりませんが、鉄道直下部については基本的には鉄道会社と協定を結び、鉄道会社に委託して工事が行われます。その後、鉄道会社が建設会社に発注します。(グループ会社が施工することが多い)
      ここ数年でやっと片倉トンネルの詳細設計委託が発注されているような段階ですので、まだそこまで至っていないのかもしれません。

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