西多摩郡瑞穂町で事業が行われている福生3・4・4号新青梅街道線の進捗状況を見て来ました。新青梅街道を幅員30mに拡幅するもので、拡幅後の中央分離帯に多摩モノレールを整備する計画です。
2025年3月6日には、多摩都市モノレールの上北台駅~箱根ケ崎駅間の関連する都市計画決定がなされたほか、2025年5月9日には、軌道法に基づく多摩モノレール延伸(上北台駅~箱根ケ崎駅間)の運輸事業の経営に関する特許がなされています。現時点では都市計画法に基づく多摩モノレールの事業認可はされていません。

注:駅部拡幅部については2025年6月14日現在、都市計画法に基づく事業認可されていません。
注:モノレール延伸についても2025年6月14日現在、都市計画法に基づく事業認可はされていません。
事業概要
この道路は東京都が事業を行っているものです。
新青梅街道のうち、瑞穂市殿ヶ谷付近~箱根ケ崎付近までの約1430mの区間について、現在の幅員18mから30mに拡幅します。
拡幅によって上下線の間に幅4mの分離帯が設けられる予定です。
この分離帯は将来的に多摩モノレールの延伸導入空間として想定されています。
多摩モノレール(上北台~箱根ヶ崎間)延伸
モノレール延伸関連の他の工区はこちら
立川3・2・4号新青梅街道線(第1工区)
立川3・2・4号新青梅街道線(第2工区)
立川3・2・4号新青梅街道線(第3工区)
立川3・2・4号新青梅街道線(第4工区)
福生3・4・4号新青梅街道線
基本データ
施行者 | 東京都 |
延長 | 約1430m |
幅員 | 30m(4車線) |
施行期間 | 2012年7月4日~2031年3月31日 |
2025年3月5日現在 |
最近の発注状況
工事 | ||
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発注年度 | 工事名称 | 受注者 |
※これ以前は情報収集していません | ||
2020年度 | 事業用地整備工事(2北北-立川3・2・4Ⅰ工区) | 村松建設株式会社 |
2020年度 | 街路築造工事に伴う歩道橋撤去工事(2北北-立川3・2・4(第3工区)) | 株式会社エスコート |
2023年度 | 事業用地整備に伴う支障物撤去及び整地工事(5北北-立川3・2・4) | 有限会社空園 |
2023年度 | 事業用地管理工事に伴う道路照明移設工事(5北北-立川3・2・4(第3工区)) | 不調 |
2024年度 | 事業用地管理工事に伴う道路照明移設工事(6北北-立川3・2・4(第3工区)) | 四谷電気工事株式会社 |
2024年度 | 事業地整備工事(6北北-立川3・2・4) | 有限会社空園 |
2024年度 | 街路築造工事のうち事業地整備工事(6西-福生3・4・4) | 有限会社松沢土建 |
委託 | ||
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発注年度 | 委託名称 | 受注者 |
※これ以前は情報収集していません | ||
2019年度 | 中窪歩道橋撤去設計(31街-立川3・2・4(第3工区)) | 株式会社トップライズ |
2020年度 | 交通量調査委託(2街-立川3・2・4外2路線) | 株式会社サンビーム |
2020年度 | 道路予備設計(2街-立川3・2・4外3路線) | 株式会社ドーコン |
2020年度 | 用地測量その4(2街-立川3・3・30) | 株式会社大輝 |
2020年度 | 橋梁予備補足設計(2街-立川3・2・4(第4工区)) | 株式会社ドーコン |
2021年度 | 道路予備修正設計(3街-立川3・2・4外3路線) | 株式会社ドーコン |
2021年度 | 橋梁予備補足設計(3街-立川3・2・4(第4工区)) | 株式会社ドーコン |
2022年度 | 土壌汚染任意調査委託 立川都市計画道路事業3・2・4号新青梅街道線(第Ⅰ工区) | 株式会社アガック |
2023年度 | 道路予備修正設計(5北北-立川3・2・4外3路線) | 株式会社ドーコン |
2023年度 | 橋梁詳細設計(5北北ー立川3・2・4(第4工区)) | 株式会社ドーコン |
2023年度 | 地質調査(5北北-立川3・2・4(第4工区)) | 株式会社テイコク |
2023年度 | 土壌汚染任意調査委託 立川都市計画道路事業3・2・4号新青梅街道線(第Ⅲ工区) | 株式会社アガック |
2023年度 | 交通量調査委託(5北北-立川3・2・4外6路線) | 株式会社四門 |
2023年度 | 土壌汚染任意調査委託 立川都市計画道路事業3・2・4号新青梅街道線(第Ⅱ工区) | 株式会社アガック |
2023年度 | 現況補足測量(5北北-立川3・2・4(第4工区)) | 双葉航測株式会社 |
2023年度 | 樹木診断委託(5北北-立川3・2・4) | 東武緑地株式会社 |
2023年度 | 土壌調査委託(5北北-立川3・2・4) | HSSエンジニヤリング株式会社 |
2024年度 | 橋梁予備補足設計(6北北-立川3・2・4)(第4工区)) | 株式会社ドーコン |
2024年度 | 道路予備修正設計(6北北-立川3・2・4外3路線) | 株式会社ドーコン |
2024年度 | 路床土調査(6北北-立川3・2・4(第3工区)) | 式会社京北地盤コンサルタント |
2024年度 | 測量調査(6北北-立川3・2・4外2路線) | 株式会社グラフィック |
2024年度 | 横断歩道橋撤去詳細設計(6北北-立川3・2・4(第1・4工区)) | 株式会社ドーコン |
2024年度 | 土壌調査委託(6北北-立川3・2・4) | 株式会社アガック |
2024年度 | 土壌汚染任意調査委託 立川都市計画道路事業3・2・4号新青梅街道線(第Ⅲ工区) | 株式会社アガック |
2024年度 | 電線共同溝予備設計(6北北-立川3・2・4外2路線) | 株式会社ドーコン |
2024年度 | 樹木診断委託(6北北-立川3・2・4外2路線) | 株式会社環境・グリーンエンジニア |
2024年度 | 箱型函渠予備設計(6北北-立川3・2・4(第4工区)) | 株式会社ドーコン |
2024年度 | 土壌汚染任意調査委託 立川都市計画道路事業3・2・4号新青梅街道線(第Ⅰ工区) | 株式会社環境管理センター |
2024年度 | 路床土調査(6北北-立川3・2・4(第4工区)) | ソイロム株式会社 |
2024年度 | 用地測量(6北北-立川3・2・4外1路線) | 山王測量設計株式会社 |
2024年度 | 用地測量(6北北-福生3・4・4外1路線) | 株式会社アース設計コンサルタント |
2025年度 | 路線補足測量(7北北-立川3・2・4外2路線) | 有限会社プラン・メジュール |
事業者サイト
この枠内の情報は随時更新されます。記事本文の情報と枠内の情報に時間的差異が生じる場合があります。
写真等

撮影位置はこの通りです。(周辺のGoogleマップ)

阿豆佐味天神社入口交差点付近の武蔵村山市堺から西側が事業区間です。
ここから東側も、上北台駅付近まで連続して拡幅事業が行われていて、この隣は第4工区として別途事業中です。

瑞穂町地内のこの工区は、ここ最近の入札情報では「第5工区」とする表現が出てきています。
この付近と、瑞穂石畑交差点付近の南側では、組合施行の瑞穂町殿ヶ谷土地区画整理事業が行われていて、新青梅街道線の拡幅の一部は土地区画整理事業での施行区域となっています。

東京都のサイトによると、2024年4月1日時点の用地取得率は48%とのことで、連続する5つの工区では一番低くなっています。

瑞穂石畑交差点の西側付近には、多摩モノレールの(仮称)No.6駅が設置される計画で、2025年3月6日には関連する都市計画変更・決定が行われました。
駅部分は、駅連絡通路を整備する関係で、計画幅員を30mから37mに拡幅しています。ただし、現時点では拡幅部分の事業認可はされていないものと思われます。

用地を取得した箇所は管理柵で囲われています。これまでのところ道路整備に関する工事は行われていないと見られます。

2012年に事業認可され現在事業中の区間は、瑞穂町役場入口交差点の西側までです。
これまで西多摩建設事務所の担当で事業が行われてきましたが、2025年度の工事発注予定情報には北多摩北部建設事務所の担当で記載がされています。
モノレール整備を担当しているのは北多摩北部建設事務所ですし、他の4つの工区も同事務所なので、1つだけ工区が異なるのは不都合のような気もしますが、工事だけ所管を変えたのか、事業全体で所管を変えたのかはよくわかりません。2024年度の建設局事業概要には見る限り記載はないと思われます。
なお、2025年度の年間発注予定には、以下の工事が記載されています。3つ目に関しては、件名的には「第5工区」となっていますが、道路拡幅に関係するものかは怪しいです。
件名 | 履行場所 | 概要 | 公表予定時期 | 履行期間 |
---|---|---|---|---|
【所】【週休2日工事】道路照明移設工事(7北北-福生3・4・4(第5工区)) | 西多摩郡瑞穂町大字殿ケ谷字榎内川添~同町大字武蔵 | 道路照明移設工事 工事発注規模:B02 2800万円以上~4000万円未満 | 1月上旬 | 契約確定の日の翌日から120日間 |
【所】【週休2日工事】街路樹撤去工事(7北北-福生3・4・4(第5工区)) | 西多摩郡瑞穂町大字殿ケ谷字榎内川添~同町大字武蔵 | 街路樹撤去工事 工事発注規模:C01 4000万円以上1億円未満街路樹撤去工事 工事発注規模:C01 4000万円以上1億円未満 | 10月上旬 | 契約確定の日の翌日から110日間 |
【所】【週休2日工事】街路築造工事に伴う車道補修工事(7北北-福生3・4・4(第5工区)) | 西多摩郡瑞穂町大字殿ヶ谷~同町大字箱根ケ崎 | 切削オーバーレイ 工事発注規模:B01 8000万円以上1億4000万円未満 | 6月上旬 | 契約確定の日の翌日から100日間 |
福生3・4・10号東京環状線
多摩モノレール箱根ケ崎延伸の最終駅、(仮称)No.7駅は、箱根ケ崎駅に隣接して整備される計画です。箱根ケ崎のアンダーパス部分は新青梅街道の北側に沿って進み、都道166号で北に進路を変える計画です。

この区間は、モノレールを整備するに足りる幅員がないため、現在の計画幅員から広げる都市計画変更が2025年3月6日に行われました。
横田基地の航空制限(高さ制限)を受けるため、他の区間とは異なり中央分離帯へのモノレール導入とはならず、現道に沿った位置への設置となる計画です。
なお、この新たに計画区域へ編入となった箇所の都市計画法に基づく事業認可は、現時点ではされていないと見られます(認可告示を見ていないので)。新しい事業とするのか、現事業の変更としてやるのかはよくわかりません。

撮影位置はこの通りです。

新青梅街道アンダーパスの北側に沿ってモノレールが整備される計画です。
この部分の福生3・4・4号新青梅街道線の計画幅員は32mから39.5mに拡張されています。
現時点でこの部分の用地取得は一切行われていないと見られます。
横田基地の航空制限を受ける関係で、この部分でも多摩モノレールの高さは13m程度となります。(他の部分は標準で17m)
モノレールの折返しで使用する分岐器は、駅から少し離れた瑞穂町役場入口交差点の東側に設置される計画です。
以前情報公開請求で入手した「多摩都市モノレール延伸の線形・配線等検討委託報告書」では、この分岐器の設置位置について、線路容量や折返し時分などの観点で種々検討がされていました。まぁ黒塗りで読めたものでなかったですが。

正面道路の右側(東側)に拡幅する計画です。計画幅員20mから35.5mに拡張されています。
新しく都市計画道路の区域となったため、これまでは建築制限が掛かっておらず、5階建てのマンションが存在しています。
なお、この区間は、2016年度まで道路を拡幅する事業が行われており、約10年で再度拡張ということになります。(ただし前回の拡張は概ね西側への拡張だった)

この付近に多摩モノレールの(仮称)No.7駅が設置される計画です。
名称は順当に箱根ケ崎駅となると思いますが。
羽村方面への延伸に向けた考慮がされているかはよくわかりませんが、公開されているイメージ動画などを見る感じだと、そう簡単にはできない構造になるような気がします。まぁ、羽村まで延伸しても採算取れないと思うので必要ないと思いますが。

JR箱根ケ崎駅と(仮称)No.7駅は約70m離れることになるため、過去の説明会資料によると、瑞穂町が連絡通路の整備や駅前広場の再編について検討を行っているとのことです。
撮影日:2025年5月11日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
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