建設が進められているリニア中央新幹線のうち、相模原市津久井方面の様子を見てきました。
この区間のリニア中央新幹線は、大部分が地下に建設される予定で、地上部から建設状況を確認できる場所はわずかになります。
写真等
相模川橋りょう
品川駅から出発したリニア中央新幹線は、相模川を横断する部分で初めて地上出てきます。
写真の通り、既に橋梁工事が始められています。工事件名は、「中央市幹線相模川橋りょうほか新設工事」で、施工者は株式会社銭高組を代表構成員とし、ほか構成員として株式会社富士ピー・エス、昭和コンクリート工業株式会社とする「中央新幹線相模川橋りょうほか新設工事共同企業体」です。
橋の工事は左岸側(品川方)から施工されている模様で、作業構台などの工事をしているのがわかりました。
なお、相模川の渇水期にあたる夏季は、河川内のヤードは撤去する模様です。
中央には作業構台が造られており、その左側に橋脚の工事が行われているのがわかります。ニューマチックケーソン工法でしょうか。
この反対側右岸側では用地の取得が行われており、家の基礎が残されている土地がありました。
相模川(仮称)変電所 ほか
圏央道の相模原ICの付近では、高圧送電線に変化がありました。
この部分には従前より「都留線」という東京電力の高圧送電線が通っていましたが、間に開閉所を新設して送電線を分岐・分断させているようです。
現地に掲示されていた開発事業計画に係る看板によると、施行者は東京電力パワーグリット株式会社です。
東京電力の施設には普通、入口門付近に施設名称を示す看板が取り付けられていますが、まだ工事中だったためか設置されていませんでした。ただし、施設設備によると「小倉開閉所」となるようです。
上の写真の鉄塔のうち、左は都留線、右は橋本西線です。橋本西線は、都留線をここで分断したあと、橋本変電所側を改称する模様です。
中央の鉄塔は、東海小倉線になる模様です。
東海小倉線は、ここから西へ進路を変えるようで、送電線がかかっていない鉄塔が連続していました。途中で見失ってしまいましたが、関東車両基地(仮称)変電所に向かう模様です。
相模川右岸に建設される予定の相模川(仮称)変電所についても、いずれかの送電線から分岐すると思われますが、よくわかりませんでした。
JR東海のサイトによると、相模川(仮称)変電所の工事は未契約のようで、現場も用地取得後ほとんど動きがなさそうでした。
津久井トンネル(東工区)
津久井トンネルのうち、東工区ではトンネル工事が行われています。
工事件名は、「中央新幹線津久井トンネルほか新設(東工区)工事」で、株式会社フジタが施工しています。
この工事で相模川(仮称)変電所の造成も行うようです。
県道510号線旧道には工事ヤード出入口が設けられており、トンネルの発破作業における合図の説明が掲示されていました。
長竹非常口
途中に設けられる長竹非常口の工事は、2年前訪問時は手前のローソン付近までしか近づけなかったものが、ヤード手前まで近づけるようになっていました。
背の高い囲いがあるため、ヤード内部の様子はよくわかりません。
関東車両基地
鳥屋地区には関東車両基地が設けられる予定で、用地の取得が進められています。県道64号と交わる付近も建物の撤去が進んでいました。
JR東海のサイトによると、現在はまだ工事の契約は行われていない模様です。
かなり大規模な造成が行われると思いますが、いまのところロープが張った用地が見られるだけです。
撮影日:2023年5月27日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。(0000)
コメント
東西南北に出かけてのレポートを楽しみにしております。
>かなり大規模な増勢が行われると思いますが
たぶん「造成」の誤りではないかと思います。ご確認をお願いします。
ありがとうございます。修正しました。
長竹の非常口はGoogle Mapの航空写真モードを拡大すると鮮明に見えます。