町田市の独自水源を探す

私たちが普段飲む水道は浄水場できれいになった水が水道管を通って蛇口から出て来ます。

東京都では一部の市町村(羽村市や昭島市)を除いて東京都水道局が管理運営していて、水道局HPによると約78%が利根川・荒川水系、約19%が多摩川水系と、約97%がこれらの河川で賄われています。

残りの3%ほどは狛江市や世田谷区の一部などで相模川水系が使われていたり、地下水の汲み上げによるものとなっています。

町田市の水道

町田市では北部で東村山や小作おざくといった多摩川水系の浄水場の水が来ていて、南部ではそれに加えて三園や三郷といった利根川や荒川水系の水も来ているそうです。(工事の事情などにより変わることがある)

東日本大震災で金町浄水場で放射性物質が検出されたときに、そこから町田市にも配水されているとニュースでやっていて少し驚いた記憶があります。

浄水所を探せ

そんな町田市ですが、市内に3ヵ所だけ水道独自水源の浄水所があるそうあので探していってみることにしました。市議会録によると、市内の独自水源の割合も約3%とのことです。

ちなみに、東京都では「浄水」と「浄水」を使い分けているので注意。

「浄水」は処理能力100,000m3以上の施設、「浄水」は処理能力100,000m3未満の施設を言う。豆知識。

※浄水所については防災拠点になっていて検索にも出てくるので詳細な場所も記載するが、水源については安全性と保安の観点から控えさせていただく。

滝の沢浄水所

おそらく市内では一番知られている浄水所で町田市民病院の裏側にあります。

この浄水所ではこの近辺のいくつかの水源から汲み上げた水を浄水して飲料水として供給されています。

町田街道のバス停に「浄水場前」「滝の沢」があったりします。実際の滝の沢は浄水所より500mほど北側の谷戸のあたりをいうようです。2012年4月から町田市内の上水事業はすべて東京都に移管されました。それ以前の町田市の資料などでは「滝の沢浄水」となっているものが多いので、バス停の名前はそれの名残なのかもしれません。

施設の規模から、町田市の3か所ある浄水所の中では一番大きいと思われます。3つの浄水所も含めて災害時の防災拠点になっていて、災害時には浄水所から飲み水が提供されることになっています。

原町田浄水所

原町田にある浄水所で、芹ヶ谷公園の南側にあります。滝の沢浄水所ほど大きくはありませんが、そこそこの大きさはある浄水所でした。

敷地の外から見えた浄水器のような設備には2000立方メートル/日と書かれていた。

野津田浄水所

町田薬師池公園 四季彩の森 薬師池の南側にある浄水所。おそらく市内にある浄水所の中で一番規模が小さく、設備もこれだけのようです。

隣接する公園は町田市を代表する公園で、町田市の原動機付自転車のご当地ナンバーのデザインにもなっています。町田市内を散歩する番組でもよく出てきます(他にないのか・・・)。

名前になっている野津田というのは地名ですが、野津田公園の方も野津田なのでかなり広い。なお、この浄水所の狭い道路を挟んで向かい側は金井町(2017年現在/将来変更計画中)です。

水源を探せ

町田市内の水源と水道事業が東京都水道局に一元化される直前では、町田市議会録などによると5か所の水源があったようです。いずれも東京都水道局に移管されたらしい。

木曽一号水源

市内某所の木曽一号水源。近くには湧水が出る水源地があり、比較的水の量は豊富な場所にあるようです。

水源設備は円形の建物からできていて、周りは高いフェンスでしっかりと保護されていました。水の音などは聞こえず、知らずにいると通り過ぎてしまうような設備でした。

木曽二号水源

こちらは木曽二号水源。探すのに大分苦労しました。

水源設備は道路から離れていて、かつ道路より一段標高が高い場所にあるのでよく見ることはできません。四角い建物で、こちらも高いフェンスで囲まれていました。

本町田一号水源

こちらは市内某所の本町田一号水源。目立つところにありました。

四角い建物ですが、大きさは木曽一号、二号と比べると小さめです。こちらも高い柵でしっかりと覆われていました。

本町田二号水源

住宅の間に挟まれてある本町田二号水源。水源設備は見えないが地下ではなく、階段を下りた場所にあるようです。

敷地には駐車スペースが1台分あり、これらも含めて高いフェンスで覆われていました。

原町田水源

非常にじめじめした場所にある原町田水源。水源設備以外の場所でも多量の水が湧き出しています。

水源設備は丸型で、おそらく5か所の中で一番大きいのではないかと思われます。この写真はフェンス越しに撮影していますが、フェンスで囲まれた面積も広く、地面も草で覆われていて、水源らしい場所でした。

実はこの記事を書き始めてから公開するまでに4か月近く費やしました。身近な場所に飲み水になる水源地があることを知って、水源地や地下水の保護等、水を大切に使っていきたいです。

コメント

  1. 猫だまし より:

    私は町田市民ではないですが、昨日、町田市選出の某都議会議員の時局講演会で、
    町田の水道水は東村山や三郷から来ていると聞き、半信半疑でしたが、やはり
    本当だったのだな、と思いました。東京の地下には地下鉄や高速道路だけでなく
    水道管も張り巡らされているのですね。

  2. ずーっと町田市民 より:

    かなり以前の記事ですが、コメント失礼します。

    浄水場と浄水所の違い初めて知りました。バス停の「浄水場前」の影響か、全て浄水場だと思い込んでましたが違うのですね。
    町田市の水源ですが、5つもあるのですか。木曽二号と本町田一号以外は見たことがありますが、看板までは見てなくてまさか水源だとは思いませんでした。かなり身近な場所にあり驚きです。

    地元の水源、大切にしたいですね。

    • yunomi-chawan yunomi-chawan より:

      本文にも記載していますが、2012年に上水事業は東京都に一括移管されており、現在の東京都では「場」と「所」を区別していますが、それ以前の市で行っていた時代にはすべて「場」だったのではないかと思われます。

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