多摩川の関戸橋で行われている架け替え事業ですが、10月10日に最初の交通切替が行われます。
事業概要
多摩川にかかる関戸橋では橋の架け替え工事が行われています。
関戸橋は多摩川中流部に架かる橋です。通称道路名として鎌倉街道が設定されており、東京都が管理する都道です。
橋は多摩市方面に向かう下流側橋(旧橋)と、府中市方面に向かう上流側橋の2橋がセットになっています。
架け替えの経緯
下流側橋(旧橋)は1937年に架けられた初代の橋で、当初は2車線歩道なしで供用されていました。橋が架けられるまではは「関戸の渡し」という渡し船で行き来していました。その後、周辺の市街化などに伴い、1971年に上流側橋が架けられ、上下線が分離したほか歩道も設置されました。
しかし、下流側橋(旧橋)は架橋から80年以上が経過し老朽化していたことや、耐震対策が未了であったこと、設計車両荷重が大正15年の「内務省土木局の道路構造に関する細則」に準拠していて現行基準を満たしていなかったこと、歩行者通行空間が存在しなかったことなどから、架け替えられることになりました。
架け替えの順序
工事では上流側橋の上流側に仮橋を設置し、交通を切り替えながら架け替えます。仮橋を用いた架け替えは多摩川中流部では初めてとなります。また、併せて上流側橋の改築を行います。
橋の設置や解体工事は多摩川の渇水期となる冬季のみ行われ、工事完了までには16年掛かる予定です。
これまでの経過
新下流側橋の緒元
上部工 :鋼7径間連続合成細幅箱桁橋
下部工 :逆T式橋台・小判型張出橋脚
全幅員 :16.000m
有効幅員:15.000m(歩道4.500m、車道10.500m)
支間長 :44.000m+40.000m+4@60.000m+54.400m
道路橋示方書・同解説Ⅰ~Ⅴ平成29年
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関戸橋は上下線1本ずつ合計2本の橋でなる橋梁ですが、下流側の橋梁が老朽化しているため架け替えが行われています。上流側の橋梁の横に仮橋を建設し、交通を切り替えながら進められる予定です。16年かけて行われる予定で、現在は3年目と4年目の境の秋です。
先月には仮橋がほぼ完成したことを書きましたが、10月10日に最初の交通切替が行われ、仮橋が使用開始となります。
切り替えは何度か行われる予定で、年内にも切り替え完了となる模様です。(数年後の下流側完成後にも切り替えられます。)
北側(府中市側・左岸側)の様子
仮橋は右側に完成していて、現在は交差点などの街築工が急ピッチで行われています。
今回の切り替えでは府中市方面行き車線の一部が切り替えられ、多摩市方面行き車線はしばらくしてから切り替えとなります。
この部分はNECの土地だったところです。こうやって見ると、急S字カーブに見えます。
工事は最終段階のようです。歩道がかなり狭くなっているので注意が必要です。
仮橋側の信号機が既に設置・稼働していました。
切り替え後は、仮橋に「左折レーン・直進レーン」、現橋に「直進レーン」となります。右折は引き続きできません。「左折」については橋を渡る前にあらかじめ左車線に寄り、仮橋を通行する必要があります。
仮橋の様子
仮橋は1車線で流入後、橋の途中で左折レーン・直進レーンにわかれます。
歩道は上流側橋から仮橋に移動します。(下流側橋には歩道が設置されていない)
写真のように、歩道と車道が置きガードレールによって仕切られただけです。くれぐれも注意して走行してほしい、したいと思います。
2レーンになっている部分も含め、車道幅員も若干狭い感じがします。
このほか、照明も設置済みです。
南側(多摩市側・右岸側)の様子
多摩市側も工事が進められ、今回切り替え分はおおむね終わっているように見えました。
今後、何度かの切り替えを経ながら、工事が進められていきます。
左側に仮橋が見えます。
この橋の手前の場所、今年の6月25日にダンプカーが電柱をなぎ倒し、動物病院前の歩道に突っ込む事故がありました。橋の工事は関係なかったように見えますが、関戸橋交通切替後、事故がなければいいなと思います。
10日の交通切替では、橋の手前の右折ができなくなります。中河原駅手前の転回路でUターンする必要があります。
何度か切り替えした後、最終形態には右折が再び可能となる予定です。
全ての切り替えをレポートできないと思いますが、ちょくちょく見に来るようにします。
撮影日:2018年10月4日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
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