南多摩尾根幹線[稲城市区間]も平面4車線化に向け手続き開始!

2019年5月30日に、多摩都市計画道路3・1・6号南多摩尾根幹線(稲城市百村~多摩市聖ケ丘五丁目間)建設事業の計画段階環境影響評価手続を開始したことが公表されました。

多摩3・1・6号南多摩尾根幹線稲城福祉センター入口交差点多摩東公園交差点においても、平面4車線化に向けて手続きが開始されたことになります。

南多摩尾根幹線調布市の多摩川原橋から稲城市多摩市八王子市を経由し、町田市町田街道に接続する、延長約 16.6kmの都市計画道路です。

多摩川原橋では調布保谷線と接続し、埼玉方面から神奈川方面を結ぶ、多摩地域の骨格を形成する重要な路線とされています。

上図の多くの区間では多摩ニュータウン事業に合わせて整備が行われましたが、一部を除き暫定2車線のまま多摩ニュータウン事業は終了しました。

その後紆余曲折ありましたが、2015年2月に東京都が『南多摩尾根幹線の整備方針』を策定し、

・渋滞の緩和、広域的な幹線道路の機能確保のため、全線4車線とする。
・沿道のアクセスやまちづくりとの一体性などから平面構造とする。
・現在の道路用地を有効活用し、沿道環境に配慮した道路形態とする。
多摩市及び稲城市の市境付近はトンネル構造とし、保全地域に配慮したルートの検討を行う。

という方針が決定しました。

唐木田より西の区間はもともと平面構造で都市計画決定していたため、未完成だった唐木田区間は2017年に工事に着手し、2019年4月下旬ごろに車道の4車線化が完了しました。

多摩東公園交差点多摩市総合福祉センター前交差点については、2017年9月14日に計画段階環境影響評価手続きを開始し、都市計画変更の手続きと環境影響評価の手続きを進め、2019年3月6日に都市計画変更が完了しました。今年度より工事が始まる予定です。

今回手続きを開始したのは残りの稲城福祉センター入口交差点多摩東公園交差点間となります。今後手続きを進め事業着手に向けて進んでいくことになります。

トンネル部分はルートを2案作成

この事業では、東京都環境影響評価条例に基づく計画段階環境影響評価の対象となることから、環境現況調査を実施するとともに、複数の対象計画の案を策定し、環境に及ぼす影響について予測・評価を行い、「特例環境配慮書」としてとりまとめることになりました。

複数の対象計画の案を作成したのは稲城中央公園交差点多摩東公園交差点間の「トンネル等区間」で、
A案:既定都市計画の位置とした案
B案:既定都市計画の位置より南側とした案
としています。

多摩大学先には連光寺・若葉台里山保全地域(2014年11月14日指定)があり、これに配慮したルートとすることになっていました。

B案では、保全地域内の湿地を避けるルートとなっていて、距離もB案の方が約0.1km短くなっています。

標準区間は平面構造に

稲城福祉センター入口交差点稲城中央公園交差点間は平面構造(一部橋梁構造)4車線に変更されます。

この部分は掘割構造として計画されており、現在開通している道路は側道ということになっています。

これらを平面構造にすることにより、上図のような構造になります。

JR武蔵野線(貨物線)と交差する部分については橋梁構造になります。

この部分は竪谷戸大橋として上下線に空間を持った2つの橋が架けられていますが、これらは歩道等に転用し、間に車道の橋梁を架けることになりました。

JR武蔵野線(貨物線)と交差する部分については橋梁構造になります。

この部分は竪谷戸大橋として上下線に空間を持った2つの橋が架けられていますが、これらは歩道等に転用し、間に車道の橋梁を架けることになりました。

これから

特例環境配慮書の要約によれば、計画交通量は
計画道路の供用時:25,400~43,400台/日
道路ネットワークの整備完了時:23,500~43,100台/日
とされています。

また、工事期間は令和3年度(2021年度)から令和11年度(2029年度)まで(予定)、供用開始は令和11年度(2029年度)(予定)としています。

多摩東公園交差点多摩市総合福祉センター前交差点の同様の手続きでは都市計画変更まで1年半ほどかかったため、こちらも同じくらいかかるものと思われます。

また、特定環境配慮書の要約通り工事が進めば、10年後にも4車線化するようなので、楽しみですね。

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