港区内の品川駅周辺で事業化予定の環状第4号線の着手前の状況を見てきました。
2019年7月29日追記
2019年7月29日付で、「高輪・港南区間」の事業が認可されました。
事業概要
環状第4号線は港区港南三丁目から江東区新砂三丁目に至る、延長約29,880mの都市計画道路です(支線含まず)。
高輪・港南区間は2019年7月29日に事業認可されました。施行者は東京都で、延長は1,270m、幅員は25.6メートル~33.5メートルです。高輪区間は第一市街地整備事務所が、港南区間は第一建設事務所が担当します。
白金台区間は2020年12月14日に事業認可されました。施行者は東京都です。
高輪・港南区間 | |
施行者 | 東京都 |
延長 | 約1,270m |
幅員 | 25.6~33.5m |
事業施行期間 | 2019年7月29日~2033年3月31日 |
2020年7月29日現在 |
白金台区間 | |
施行者 | 東京都 |
延長 | 800m |
幅員 | 25m |
事業施行期間 | 2020年12月14日~2033年3月31日 |
2020年12月14日現在 |
品川駅周辺は、近隣で計画されている市街地再開発と並行して事業が行われ、JR線等を高架により横断します。
第一京浜への接続部(側道)は車道中央から分岐する形となります。
幅員は場所によってことなりますが30~33.5mで、車道は4車線(+側道2車線)、両側に歩道等が設けられる予定です。
白金台区間は幅員25mの4車線となります。
この枠内の情報は随時更新されます。記事本文の情報と枠内の情報に時間的差異が生じる場合があります。
この枠の中は事業着手後には書き換わることがあります。
品川駅周辺再開発
これまでの簡単な流れ
事業着手に向けたこれまでの簡単な流れをここにまとめます。
環状第4号線は第一京浜を起点とする都市計画道路で、港南方面については都市計画決定されていませんでした。
第一京浜15から白金台交差点までの区間は、2016年(平成28年)3月に公表された『東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)』にて優先整備路線に選定されました。
2017年(平成29年)2月17日には、都市計画変更を前提として、東京と環境影響評価条例に基づき、計画段階環境影響評価手続きを開始ししました。
この中で、特例環境配慮書を取りまとめ、高輪台交差点~白金台交差点の区間について、幅員25m(A案)と30m(B案)の2案を作成し、意見を募集しました。
2017年(平成29年)9月19日には、特例環境配慮書の意見に対する見解書を公表しました。
2018年3月29日には、高輪台交差点~白金台交差点の2案について、A案の幅員25mに決定しました。
都市計画変更では下記のように変更される予定です。補助16号線の変更は環状第4号線の延伸に伴うもの。
特筆すべきなのは、環状第4号線の起点を変更し、延長することです。現在の第一京浜から海岸通り(港区港南三丁目)まで延長することになります。
この記事を書いた11月24日時点ではまだ都市計画変更されていませんが、20日に都市計画審議会が開催されました。今後の手続きで変更される予定です。
理由書をすると道路を作るわけがわかるかな。
品川駅周辺で予定されている再開発が大きな要因でしょう。
写真等
撮影位置はこの通りです。
プリンスホテル横(高輪議員宿舎跡地)で埋蔵文化財発掘調査をしていました。
歩道橋がある付近を横切る計画です。右側(白金台方面)には側道が設置されます。
このあたりですね。建築制限が掛かっていて、周辺と比べると低層の建物が密集しているのがわかります。
正面の看板建築がいい味を出していました。
こちら側には現時点で都市計画道路の決定はなされていないため、堅牢な建物が存在します。品川駅からも近く、地価も高そうな場所です。
右側が第一京浜方面で、左手にはグランドプリンスホテル高輪があります。道路はこのあたりを横切る計画です。
写真ではわかりにくいですが、この辺りは急斜面になっています。昔の海岸線が第一京浜のあたりだったからですね。
この先辺りから立体交差の橋梁になるものと思われます(もう少し西側かも)
傾斜地を利用して、橋梁へはフラットに繋がるみたいですね。
ホテル前の駐車場を横切る予定です。ホテルの建物自体には計画線はかかっていないようです。
ホテルも再開発の動きがあるとかないとか。品川近辺はリニア開通や山手線新駅などで色々な動きがありますね。
結構広い駐車場ですね。
左側が湾岸方面で、右側が白金台方面です。
左の敷地には高輪議員宿舎跡地があり、東京都が用地を取得しています。用地の中央を環状第4号線が突き抜けますが、道路の両側南北の土地について、東京都が共同化ビルの検討を行っています。道路建設に伴う権利者の生活再建も関わっているんですね。
高輪台交差点で桜田通り1と交わります。
写真正面の部分を突き抜けていく計画です。こちらも低層の建物になっていることがわかります。
こちらも低層の建物になっているのがわかります。都心部は建築制限が掛かっている場所がすぐにわかってしまって変な感じがします。
高輪台交差点~白金台交差点間は戸建て住宅が立ち並ぶ地域となっています。
途中には白金児童遊園(通称猿町公園)=1951年開設があり、道路が公園の一部を通る計画です。このことに対して港区議会に「東京都市計画道路幹線街路環状第4号線にかかる港区立白金児童遊園と港区立白金台幼稚園の敷地を東京都に譲渡しないで頂きたい事を求める請願」が出されています。
譲渡しないなんてことは無理かと思われますが、港区内の公園(ここのは児童遊園)はどこもかしこも人でいっぱいのイメージがありますね。ちょっと足りてないんじゃないかなぁとも。
このあたりを突き抜けることになります。さすが白金台という景色ですね。
意外にも起伏のある土地でした。白金台方面に向かって上っています。
計画地の一部に三田用水路跡が存在します(Googleマップ)。
特例環境配慮書に係る見解書の要約では、
計画道路内に残存する「三田用水」に関連する遺産などについては、工事に先立ち、港区の教育委員会と協議の上、取扱いを検討していきます
と、しています。移設とかになるんですかね。
階段を上った先には白金台三丁目遊び場があります。遊び場敷地内を含めて道路ができることになります。
ちなみにこの遊び場に待機児童対策として保育室をつくる計画があります。道路ができるまでの暫定的なものとなりますが、それについても反対があるらしく、難しいものです。
写真左側から右奥に向けて計画されています。
この先を抜けると白金台交差点となります。
この先も環状第4号線が続いていて外苑西通りと名付けられています。
この先は新宿区富久町付近まで開通していて、その先は余丁町、河田町、若松町、夏目坂、豊島区高田と新設・拡幅が事業中です。
現状白金台交差点は丁字路で、開通後は四差路となります。
道路ができる方にはツルハドラックとプラチナ ドン・キホーテ白金台店があります。ドンキの方は東急ストア跡に2015年にオープンしたみたいですね。白金だけにプラチナ…とな。
こちらも建築制限が掛かっているのがよくわかりますね。
撮影日:2018年11月11日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
コメント