日野橋応急復旧工事 橋桁撤去中

2019年の台風19号(令和元年東日本台風)で損壊した多摩川日野橋では応急復旧工事が続いています。

2020年2月21日には橋桁の一部がクローラークレーンで吊り上げられ、撤去されました。

おさらい

立川市日野市を結ぶ多摩川日野橋は、2019年の台風19号(令和元年東日本台風)でP5橋脚(立川側から5番目の橋脚)が約70cm沈下し、橋梁に段差が生じた影響で、10月13日4時50分から通行止めが続いています。

工事は多摩川の流れを変えたあと(瀬替え)、P4~P5~P6径間の橋桁とP5橋脚柱部を撤去し、P4~P6橋脚間に長い橋桁を設置する手順となる見込みです。

今年の梅雨前にも復旧し、通行止めを解除する見込みとなっています。

写真等

日野橋には国土交通省の河川監視カメラが偶然あって、工事の状況を見ることができます。

それで見ていたら、2月21日9時半ごろに橋桁の一部が撤去されたので、残りもその日中に撤去されるかもしれないと思い急行しました。

15時前に到着。人だかりができていました。間に合った!

ヤード内には9時半ごろに撤去した橋桁の一部が置かれていました。

到着して数分で少し持ち上がり・・・

さらに持ち上がり・・・

旋回し・・・

ここに・・・

据え置かれました。

橋桁は1径間を縦に3分割にして撤去するらしく、はじめに中央部分を撤去し、次に両端を撤去するといった手順のようです。

2月21日はP4~P5径間のうち2/3が撤去され、夕刻現在まだ残り1/3は残置されています。順次P5~P6径間も含めて撤去されるものと思われます。

撤去された断面はこんな感じです。橋面の舗装も撤去されているのがわかります。

東京都の職員が足場から様子を見ています。

右岸側

前回の記事で根固めブロックの型枠のようなものが準備されていると書きましたが、一部は完成し高水敷に置かれているほか、コンクリート養生を行っていると思われる型枠も存在しました。

工事の看板

今回現場で確認できた工事の看板です。

日野橋応急復旧工事(その1)(緊急施行)として西松建設株式会社が施工しています。

日野橋応急復旧工事(その3)(緊急施行)としてエム・エム・ブリッジ株式会社が施工しています。

前回来たときは置いてあった「その2」の工事看板はなくなっていました。「その2」についてもエム・エム・ブリッジが施工しています。

「その2」と「その3」の工事内容を知らせる看板も新しく設置されていました。

ちなみに、「その2」の工事については2月20日付の見積において特命随意契約が採用されたことが、東京都入札情報サービスに掲載されています。採用金額は247,500,000円で、工事内容は鋼桁製作191.465t、鋼桁運搬191.465tとなっています。

特命理由については、過去に日野橋上部工事(完成年:大正15年※1926年)、日野橋拡巾上部製作工事(完成年:昭和39年※1964年)及び日野橋補強工事(完成年:昭和49年※1974年)の工事実績を有していることから、本橋の上部構造に関する詳細や現場条件を熟知・把握しており、かつ、その他必要資料を豊富に持っている。と記載されています。(西暦は追記した)

1974年の工事はエム・エム・ブリッジが施工したことは、エム・エム・ブリッジのホームページに掲載されているので知っていましたが、まさか1926年の初代日野橋も施工していたとは知りませんでした。(※日野橋は前回オリンピック前に一度上部を拡幅する工事を行っている)

日野橋関連では、多摩川の瀬替えを実施したため、日野橋の水位観測施設のデータが欠測状態が続いていたことから、「日野橋水位計移設工事」として株式会社拓和と特命随意契約が行われたようです。(この会社は既存水位計を開発・設置した会社)2月14日夕刻ごろから欠測が解消されているようなので、移設が完了したのでしょうか。

工事関係者の皆さん、頑張ってください!

撮影日:2020年2月21日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。

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