調布3・4・9号入間蛇久保線(神代団地南側) 着手前の状況2021.10

調布市で事業着手に向け準備が行われている調布3・4・9号入間蛇久保線の着手前の状況を見てきました。

2016年に策定された『東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)』において優先整備路線に選定された路線です。2021年8月に、調布市役所のサイトに測量のお知らせが掲示されました。数年程度で事業着手となるはずです。

事業概要

調布市

調布3・4・9号入間いりま蛇久保線は、調布市東つつじヶ丘三丁目から調布市柴崎二丁目に至る延長約2,160mの都市計画道路です。このうち、上記図で示した区間では、道路を新設する事業が行われています。

施行者は調布市で、施行延長は約243m、幅員は16mです。

基本データ

施行者調布市
延長約243m
幅員16m
事業施行期間2023年12月19日~2030年3月31日
2023年12月19日現在

最近の発注状況

工事
発注年度工事名称受注者
未着工
委託
発注年度委託名称受注者
※これ以前は情報収集していません
2021年度令3調布都市計画道路3・4・9号線測量設計委託株式会社ヤチホ
2024年度令6調3・4・9号線道路予備修正設計委託株式会社フジヤマ 多摩営業所
この表の注意事項
データ収集期間:工事すべて、委託2021年度~(それ以前は収集していません)
最終更新日:2024年12月5日

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・物件補償や土地鑑定
・積算照査や発注者支援業務
など


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写真等

撮影位置はこの通りです。

①神代団地の先(地図

神代団地を抜けた先端から先が事業予定区間になります。

現在はぷっつりと行き止まりになっています。この行き止まりまでの区間が、神代団地の建設(一団地の住宅施設)に合わせて面的に整備されたもので、そういった理由でぷっつり行き止まりになっているというわけです。

行き止まりの先端には、調布市の金子地域福祉センターがあります。

②金子地域福祉センターの裏側(地図

金子地域福祉センターを抜けると、戸建て住宅と農地が広がっています。

③この先はこの道路を拡幅する(地図

しばらく進むと、この道路に沿って道路を建設することになります。一部を除き概ね左側に拡幅するようです。

道路の左右でやや高低差があります。

④松原通り手前(地図

松原通りにぶつかります。

⑤松原通りから見た様子(地図

松原通りの丁字路から見た様子です。

右側の建物は、道路予定地と重なっている部分のみ建築制限がかかっていて低層となっています。

ここで交差する松原通りについても拡幅の準備が進められています。

清水架道橋の安全確保が先ではないか

この入間蛇久保線を逆方向(甲州街道方向)に進むと、京王線と交差します(清水架道橋)。

⑥京王線との交差部(地図

京王線の前後の区間は拡幅が完了していますが、京王線の直下は幅員が狭くすれ違いが困難です。また、高さ制限もかけられており、衝突した痕跡が複数見られます。

このボトルネック区間については、『東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)』や『調布市道路網計画』でも、優先整備路線等には選定されていません

調布市議会でも、この部分の整備について何度も一般質問がされていますが、調布市は

鉄道の営業線直下の工事であること、橋台の移設が必要になることなど、鉄道施設の大規模改修が必要であることから、多大な財政負担を伴うため、現時点での事業化は困難な状況

平成31年第1回定例会

と答弁しています。

なお、東京都の連続立体交差事業の根拠となっている2004年策定の『踏切対策基本方針』においては、「鉄道立体化以外の対策の検討対象区間」とされており、連続立体交差事業の検討対象区間からは外れています。
調布市としては、新宿駅~調布駅間で仙川駅~国領駅間のみ連続立体交差事業対象外であることから、連続立体交差事業の対象としてほしいという思惑もあるようで、そのあたりの兼合いもあってなかなか着手できないのではないかとも考えられます。

ただ、今回着手の準備が進められている神代団地南側を整備すると、交通量が増大することも考えられますし、清水架道橋の安全確保の方が優先度が高いのではないかと思います。

撮影日:2021年10月22日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。(0570)

コメント

  1. sho より:

    調査報告ありがとうございます.
    よく通る道なので,はやく完成するといいなぁと思っています.

    • yunomi-chawan yunomi-chawan より:

      清水架道橋がしっかりと通れる道であれば、松原通りの拡幅や上祖師谷方面への道路整備計画が進んでいるので、この路線も早く整備すべきだと思います。特に品川通りを東へ伸ばす都市計画道路が『東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)』の中で「地域のまちづくりの中で計画の検討が必要な路線」と位置付けられ、早期の整備ができない以上はその重要な代替路となることでしょう。

  2. Ackey より:

    この道は本当に中途半端ですね。実際、高谷橋を経由して松原どおりまで抜けれるので、そこまで不便を感じてはいないのですが、それよりもおっしゃる通り「清水架道橋」を先になんとかして欲しいですね・・・
    ここは歩行者も多く、ドライバーの譲り合いに依存している状況なので、拡幅が困難なのであれば、せめて信号で制御するとか。便利な道である上に事故が起きなければいいですが。
    つつじヶ丘以東の品川通りなど、このあたりは中途半端な道が多い印象です。

    • sho より:

      まったく,その通りですね.
      地下道で通すしかなさそうですが,費用が嵩むので動きようがないのでしょうね.
      「信号設置」は名案です!

    • yunomi-chawan yunomi-chawan より:

      清水架道橋の前後に交わる道路が多いので交通処理の関係で課題は多そうですが、信号機での片側交互通行は不可能ではないように思えます。

      それに調布市の財政力があれば鉄道との立体交差もできなくないと思うのですが、しっかり立体交差させてしまうと、京王線の連続立体交差事業を求める大義名分がなくなるという政治的な思惑もあるような気がしてなりません。

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