山にへばりつく住宅街「西宮名塩」を散策 隣駅のギャップも凄い

関西旅4日目。ニュータウン散策はこの日も続きます。

今回の目的地は西宮名塩ニュータウンです。

関東に住んでいる方は「どこだよ・・・?」と思うかもしれません。私もそうでした。教えてもらって初めて知った場所です。

宝塚からJR宝塚線(福知山線)で三田方面に2駅行ったところに西宮名塩駅があります。大阪梅田から40分ほどの場所です。その駅から北側にあるのが西宮名塩ニュータウンです。

都市再生機構(旧都市基盤整備公団)が新住宅市街地開発事業(新住事業)により整備した場所で、1991年に街びらきしました。新住事業については2011年に完了しています。

ちょっと凄いニュータウンのようなので行ってみることにしました。

尼崎駅から快速電車に揺られ西宮名塩駅に到着。トンネルとトンネルに挟まれたわずかな明かり区間に駅が存在します。

宝塚~三田付近はかつては武庫川沿いに線路が引かれていて、1986年に山を貫くトンネルルートに変更しました。その新ルートの谷部分に新設されたのがこの駅です。

トンネルとトンネルに挟まれた駅といえば、東京では新小平駅が思い浮かびますが、新小平駅のような平らな土地ではありません。

駅を出るとペデストリアンデッキに直結し、商業施設や立体駐車場が囲んでいます。よく見る駅前の景色です。

駅の方を振り返って見てみると、こう。

正面のトンネルはこの記事1枚目のトンネルです。

下を流れるのは名塩川。駅のホームはトンネルの間にあって川をも跨ぐ凄い駅です。

ペデストリアンデッキをちょっと進むと見えてくるのがこれ。斜行エレベータです。

おっと・・・どこかで見覚えがあるなぁ・・・そう、山梨県四方津にあるのとほぼ同じものですね。運賃はなく、誰でも自由に乗ることができます。

なぜこういうものがあるか……山の上に住宅があるからです。行ってみましょう!

いざ乗車。ゆっくりと斜めに進んでいきます。

エレベータは2本ありますが、この日は片方が工事中で1本がピストン輸送していました。超満員で上って行きます。

エレベータの上に到着。本当に山に登ってきた感じで、奥には宝塚の街などが望めます。方角的に大阪梅田の方だと思うのですがよくわかりません。

ちょっと見る向きを変えてみると名塩南台の住宅街が見えます。ここは個人施行の土地区画整理事業で整備された場所です。

この時点でちょっと感動。東京周辺にも大規模な住宅地はたくさんありますが、都市部から近い場所にここまで山にへばりつくような住宅地ってあんまりない気がします。

少し進むと広場に到着。ゆとりを持った配置で、さすがURが整備した街だなと感じました。

しかし行けども行けども坂道ばかり。丘陵地に住んでいる私でも息が切れました。

建ち並ぶ住宅はどこも広いです。

さらに山を登って行くと見えてくるのはなんとソーラーパネル

航空写真を見るともっとわかりやすいです。

どうも宅地として整備したものの家が建たなかった場所をこうしているようです。バブル期の産物などと書かれたサイトもありますね。

凄い場所だなぁと見とれていたら帰りに乗ろうとしていたバスが行ってしまいました。

こうした山にへばりつく住宅はここだけでなく、この地域にはそこそこたくさん見つかります。都市部と山が近い大阪~神戸界隈の特徴なのかなとも思います。

できれば、車でじっくりと何箇所か回ってみたいものです。

このあと歩いて駅まで戻りました。


 

次に向かったのが隣の駅「武田尾駅」。

この駅も新線のトンネルとトンネルの間にありますが、それだけでは足りず、ホームがトンネル内にも設置されています。

この駅は西宮名塩駅とは対照的な秘境駅。周辺に住宅はほとんどありません。駅員は不在で1日に700人程度の利用があるようです。(意外と多いと思いました)

駅の下を流れるのが武庫川で、線路が付け替えられる前のJR宝塚線(旧線)はこの川沿いに走っていました。

旧線時代にもちょっと離れたところに武田尾駅があったそうです。

旧線(廃線)は現在ハイキングコースとなっていて、ちょっとした人気スポットのようですね。

撮影日:2019年3月13日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。

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