人しか通れないのに都道?503号相模原立川線

道路ファンにとって、「狭い道」というのは特別なものであったりします。ただ狭いだけではよくなく、国道だったり、県道といった、いわば高規格な指定道路だとなおさらです。そういう道を文字をもじって「酷道」や「険道」と言うこともあります。

東京都にもそういった道があります。東京都の場合は都道なので、マニアの間では「兎道」と書くことがあります。

れらはまだ道があるだけマシで、中には道すらあるのかあやふやな都道が存在します。文字通りの「兎道」なのです。

都道503号線

今回紹介する都道は「都道503号線相模原立川線」です。相模原立川線と言う名前の通り、相模原と立川を結ぶ都道(神奈川県内は県道)。そのうち、八王子市の堀之内付近です。

左の地図は『第三次交差点すいすいプラン』の資料地図として掲載されていたもので、緑色が都道となっています。今回紹介する区間は矢印で示した場所です。

現地調査

付近の詳細地図はこんな感じ。この地図では色を塗りませんでしたが、帝京大学中高校入口交差点~北側の信号機アイコン付近まで、都道として色が塗られている市販の地図も存在します。

帝京大学中高校入口交差点 から入った場所

センターラインはないものの、両側に歩道があってそこそこの広さの道です。ただ、付近の関係者しか走らないような道で、決して幹線道路ではありません。

帝京大学中高校

まっすぐ行くと、数百メートルのところで、帝京大学中高校に突き当たります。ここまでは至って普通の道路が続いてきました。
道路に設置された街路灯は八王子市のもので、都道であるのかすら、疑問になってきます。

帝京大学中高校の右側

その帝京大学中高校の突き当たりを見ながら右へ向いたこっちの道が都道として書かれていることがある道だ。

え?どっちかって?

こっちです。
まさかの階段。

散策路みたいな道が続きます。右側(南側)は最近開発されている土地でまだ内装工事をしている物件もありました。
道には「あぶないからはいってはいけません」という看板がちらほら立っている。看板には八王子市都市公園指定管理者の文字もあり、ますます都道なのか怪しくなってきます。
※あぶないから~というのは住宅地の方を言ってるからね!

同じような道が続き、下り坂になると公園が待ち構えていました。
下調べとして一応ネットで調べて来たのですが、公園の情報はありませんでした。しかもこれほど道が整備されてるとの話も聞いていません。道を間違えたかと思いましたたが、GPSでも正しいようでした。
おそらく、私が下調べで見たサイトの管理者さんが訪れてから数年の間に、さっきの住宅整備の一貫として公園も整備したのでしょう。

公園からさらに正面に小道があるので進むと、このようになってさらに下って行きます。

そして都道155号線の平山通りにぶつかって、狭隘区間はとりあえず終了します。

平山通り側から狭隘区間を見るとこんな感じで、農道的な感じさえします。
この間、どこにも都道と示すようなものはなく都道であるのかかなり怪しいものです。

本当に都道なのか

聞いてみるのが早いよね?そこで、この付近の都道を管轄する南多摩西部建設事務所へ赴きました。

南多摩西部建設事務所

建設事務所には「道路台帳」というものが備え付けられています。道路がどのような位置にあり、どのようなものがあるのか、記された資料で、れを見ればすぐわかると思ったのです。

「八王子市越野の都道503号線の正確な位置を知りたいのですが。」

担当していただいた庶務課の男性がゼンリンの住宅マップを開き、ゼンリンの住宅マップにメモ書きがしてあって、そこから索引のようにして道路台帳を持ってくるようでした。

同時にどういう目的でここが知りたいのか伝えました。「建設関係か学校の調べものですか」と聞かれたので、「いえ、趣味です」と答えるとキョトンとした顔をしていました。無理もない。何か余計な仕事を増やしてしまっている感じがして恐縮でしたが、大変熱心に調べてくれました。

ゼンリンの住宅マップを見ると、該当区間に赤い線が書かれ「都道503」と書いてありました。

ちなみに前後の区間はこんな感じでした。
帝京大学中高校交差点付近~帝京大学中高校正門前までの区間は実際には都道として廃止されているようでした。
それも、今ある道がかつて都道指定されていたのではなく、一本内側の今は道がない部分が都道指定されていたようです。
いつ廃止されたのか、というのは調べればわかると思うが、これはちゃんと情報公開請求で調べるべきだと思ったので、今回は保留にしました。
担当の方のお話によると「区画整理で無くなったのだろう」とのこと。

それで、肝心のここである。
ゼンリンの住宅マップにはしっかりと都道指定されている。しかし、道路台帳が見当たらないそうだ。いろいろな引き出しから道路台帳を引っ張り出してきても、ないとのこと。

建設事務所のお仕事として、「道路台帳の維持管理」というのもあって、都道ならば道路台帳が存在するらしいが、ないなら都道ではないのか?係の人と悩んだ。

もうひとつ、別の用途で使っているというゼンリンの住宅マップを取り出してきてくれました。そこには「都道503号線(土地は八王子市に譲与)」と書かれていました。

係りの方はハッと思い出しました。
「平成12年~17年の地方分権の時に八王子市に土地だけ譲渡されたのかもしれない。」
なるほど!(いや、わからない)

そこで、関連する公示を探してくれました。
結果「関連する公示も見当たらない」

私と係の人と、若干迷宮入りしたが、以下のように結論付きました。

「該当区間は都道503号線であることに間違いはないだろう。しかし、都道を示す道路台帳は存在しない。また、土地は平成12年~17年ごろに地方分権で八王子市に譲与されたようだ。しかし、その資料もない。」

意味わからん……が、

都道は都道みたいです。

反対側の区間はこんな感じです。こちらはちゃんと道路台帳が存在するようです。つまり、都道503号線として間違いない。

誰のものかもわからない道があっていいのか!?って疑問は残ります。機会があれば八王子市役所にも赴いてみようかね。

コメント

  1. 尾根幹 より:

    山さ行がねがだと冗長でいつまで経っても先に進まないのに、この記事は明瞭簡潔かつ聞き込み調査も山行が以上の鋭さ。とても楽しく拝読させていただきました。

    • yunomi-chawanyunomi-chawan より:

      当時の調べではこの結論としていますが、もう少しちゃんと調べればもっと答えが出てくる気がします。

  2. 匿名 より:

    「剣道」ではなく「険道」ですね。

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