「戦時~高度成長期」頃の国道246号旧道を探索しています。今回は有馬付近です。
歴史のある道ですが、探索するのは江戸時代などの道ではなく、あくまでも昭和期の旧道です。
今回は、前回の続きで新石川付近~有馬付近を取り上げます。
新石川交差点を本線が立体交差で通っています。
新石川立体は2006年(平成18年)3月に開通しました。
この道路は少なくとも明治時代には現在の国道246号線とほとんど同じルートだったようです。江戸時代には少し東側を通っていたようですけどね。
新石川交差点から坂道を登ったところで川崎市に入ります。
ここには峠茶屋前という交差点があるのですが、これが少し気になるので、本来の目的(=旧道探索)から離れて取り上げてみようと思います。
「峠茶屋前」の「峠茶屋」って何なんだ
国道246号の横浜市と川崎市の境界に峠茶屋前交差点があります。
市境であり、峠のような地形になっています。
しかし、肝心の峠茶屋が見つからないのです。
〇交差点前にあるローソンがヒント?
交差点の前にはローソン川崎有馬九丁目店があります。ただ、見ても分かるように、明らかに居抜きで出店した建物です。
かつてここには「峠食堂」というドライブインがあったという情報を頂いております。ただ、そのことを示す地図や写真を見つけられず、確証が得られていません。
一方、峠茶屋前という標識がいつ設置されたものか、国土交通省の国道事務所に問い合わせたところ、2009年度に設置されたものだそうです。しかし、名前の由来は不明とのことでした。(警察署や区役所にも問い合わせていただいたようでありがとうございました)
私が持っている2007年の地図ではこの時すでにローソンは出店していたようですから、ローソン出店後に峠茶屋前の看板が設置されたのは明らかです。(2009年7月のストリートビューでも確認できます)
〇江戸以前の茶屋?
現在の国道246号線と並行して存在した江戸以前の矢倉沢往還は、この付近ではローソンの裏側を少し行ったところに通っていました。
その矢倉沢往還には峠部分に「立場茶屋」があったそうです。
いまはもちろん茶屋などないのですが、それが由来……ってこともあるのでしょうか?
当ブログでは峠茶屋前交差点の名前の由来に関する情報をお待ちしております。
以前のブログのコメントにて、「ローソンの場所に食堂があった」という情報をいただきました。
旧道探索に戻ります
峠茶屋前交差点から坂を下り、暫くすると有馬一丁目交差点付近で旧道が左に分岐します。
この付近の現在の国道246号線は1979年7月17日に開通したそうです。
この付近の両側は土地区画整理事業が施行されたようですが、道路はほとんど変わっていないようです。
カーブの雰囲気がかつての国道をにおわせている気がします。
どこか、伊勢原の方の246に似ている気がしませんか?
この道路が旧道化して40年近くが経過していますから、道路構造物などはほとんど川崎市の所有物でした。
宮崎小入口交差点付近では旧旧道と旧道が存在しているようです。旧道のほとんどは緑地帯になって道路としては現在の国道に飲み込まれているようですね。
旧旧道は現在は住宅地の街路に飲み込まれ、このようになっていました。
すぐに現在の国道246号線に合流します。
撮影日:2019年2月7日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
コメント
はじめまして。
「ドライブイン峠茶屋」は間違いなくありましたよ。まさにローソンの建物です。今は白く塗られてしまいましたけど。信号があったのは2007年ってことは無く、もっと昔からです(私が最初に近所に引っ越した30年前には峠茶屋も信号もありました)。
またここは地理的に重要なところで大山街道と、今は川崎と横浜の境になる「御嶽道」が交わるのが、この信号のところになります。確か近所の植木屋さん(?)が経営していたような記憶があるのですが・・・
河北さん、はじめましてこんばんは
流石、記憶はあっているようですよ!
以下リンク先に詳細があります。
https://www.townnews.co.jp/0201/2019/08/30/495332.html
河北さんの投稿を見て検索したら、発見しました。
以前検索した時は発見出来ませんでしたので、投稿ありがとうございます。
御二方、情報ありがとうございます。
この記事を2019年3月に以前のブログで公開して、そのブログコメント内で色々な情報をいただいてローソンが峠茶屋だったということは判明しておりました。
現在のブログに移転時にコメント欄をコピーできなかったため、現在は中途半端な状態での公開となっていて申し訳ございません。
タウンニュースの記事ですが、2019年8月の公開ですから、たぶんこのブログ記事に触発されて調べたんでしょうね。
私がブログ記事を書いたときには検索でヒットしませんでした。
yunomi-chawanさん
こんにちは、どう致しまして。
あちこち実地調査されているyunomi-chawanさんに比べれば、屁みたいな物ですね!
このブログ記事に触発された記事は散見されますね!
本業の方が記事を元に調べていればさらに詳しくないとプロ失格になるので、役所関連の調べ物はプロが有利ですね。
しかし、毎度毎度広範囲に渡り詳細に調べて、ブログを書かれている事に頭が下がります。
これからも無理のない範囲でよろしくお願いします。
遠く離れた土地に住んでおり、昔懐かしく拝見しました。小学生の時ですが、学校のXXX年校史みたいな本に旧道のことなどが書いてあったことを思い出しました。そして、大きな小中学校がそういった旧道のそばに造られていたことを知りました。ありがとうございます。楽しかったです。
尋常小学校のような時代からある古い学校は集落に応じて設けられているので街道に沿った村沿いにあるというのはそうかもしれませんね。
それに対してバイパスはそういった集落を避けて建設されることが多いのでその対比はできるかもしれません。