稲城市で施行されている多摩都市計画事業稲城南山東部土地区画整理事業により工事が行われていた多摩3・4・12号読売ランド線の道路築造に伴い、旧ランド坂部分の道路が2024年1月29日深夜に切替えられました。
事業概要
多摩都市計画事業稲城南山東部土地区画整理事業は稲城駅の南側で行われている土地区画整理事業です。
都市計画施設としては、多摩3・4・12号読売ランド線や、多摩4・4・3号奥畑谷戸公園などが整備されます。
この地域は高度成長期などに山砂の採取が行われ、崖地が存在し危険が生じていました。こうした有効利用が図れない土地の相続の問題や、スプロール化による無秩序な開発の懸念などから、地権者を主体とする土地区画整理事業が行われることになりました。
区画整理組合や宅地を販売する野村不動産では、この区域を「スカイテラス南山」として宣伝しています。
事業名 | 多摩都市計画事業稲城南山東部土地区画整理事業 |
施行者 | 南山東部土地区画整理組合 |
組合設立認可 | 2006年4月12日 |
施行期間 | 2006年4月12日~2029年3月31日 |
施行地区 | 稲城市大字東長沼字九号並びに字七号、字八号及び字十号の各一部、同市大字百村字十四号及び字十五号の各一部並びに同市大字矢野口字上網、字大久保及び字谷戸の各一部 |
面積 | 約87.46ha |
合算減歩率 | 68.62% |
2024年3月21日現在 |
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多摩3・4・12号読売ランド線は稲城市で事業中の都市計画道路です。
京王相模原線交点付近~「グランドパーク京王よみうりランド」付近までは東京都が、それ以南は南山東部土地区画整理組合が施行しています。
東京都施行区間についても、稲城市に施行を委託しています。
東京都施行区間の概要 | |
施行者 | 東京都(稲城市に委託) |
延長 | 550m |
幅員 | 16~18m |
事業期間 | 2016年2月26日~2026年3月31日 |
2021年3月16日現在 |
南山東部土地区画整理組合施行区間の概要 | |
南山東部土地区画整理事業のページをご覧ください。 |
2021年9月6日追記
南山東部土地区画整理事業区域内について、9月27日月曜日6時に交通の切替えが行われました。
令和3年9月27日(月) 午前 6:00に読売ランド線が切替ります。 -スカイテラス南山
2024年1月9日追記
南山東部土地区画整理事業区域内について、2024年1月29日月曜日6時に交通の切替えが行われました。
この枠内の情報は随時更新されます。記事本文の情報と枠内の情報に時間的差異が生じる場合があります。
交通切替えについて
稲城南山東部土地区画整理事業は2006年に土地区画整理組合設立認可を受け、造成工事が続けられているものです。これまでに稲城駅側を中心に造成が進み、既に宅地使用が開始されています。
2021年9月27日に旧ランド坂部分が廃止される交通切替え以降は、旧ランド坂部分の谷を埋める工事が続けられてきました。
今回は、この旧ランド坂部分の盛土が進んだ部分に道路が切替えられました。同時に、旧ヘアピンカーブ部分を経由するルートは廃止となります。今後はこの旧ヘアピンカーブ部分の盛土工事が進められるものと思われます。
読売ランド線切替え区間の様子
前日の様子
よみうりランド丘の湯跡側の切替え交差点では、既にAバリなどを撤去すれば切り替えられるような状態で、準備がされていました。
※よみうりランド丘の湯は2024年1月8日をもって閉館
都市計画道路は正面切替え道路の右側に築造される予定ですが、今回の切替えでは正面の仮道路への切替えとなります。この部分は最低でもあと1回は切替えがあることになります。
切替えられる道路の築造は進んでいて、既に区画線や道路標示も設置済みでした。
歩道は東側のみに設けられています。
廃止となるヘアピンカーブ部分はいつも通りの光景です。
この部分を除いて盛土が進んでいて、将来的には写真奥の盛土高さ付近まで盛土される計画です。
こちらも同様に準備が完了していました。
当日の様子
当日は深夜のうちに新設道路に切り替えられていたらしく、5時40分頃の時点では新設道路を片側交互通行で開放してありました。
5時50分頃からセンターラインに設置してあったAバリやカラーコーンを撤去する作業を稲城駅側から開始し、6時24分頃にすべての規制が解除されました。
特段の混乱はありませんでした。
Vロード方面に曲がろうとした車が、切り替えられた道路に気付いて直前で直進に変更する光景が数台見られました。
旧ヘアピンカーブ方面はキャスターゲートで封鎖されています。
この区間のセンターラインは黄色です。
歩道は東側のみにあり、横断抑止柵で区切られています。
S字カーブのため速度等には注意が必要です。
路線バスも新設道路ルートに切り替えられています。時刻表に変更はありません。
読売ランド線その他の区間の様子
東京都施行区間の様子
トンネルから北側の東京都施行区間(稲城市が受託)は、小刻みに工事が行われていますが、現在は工事が行われていません。
2023年9月稲城市議会第3回定例会答弁によると、東京都施行区間の用地取得率は90%で、用地取得が完了した一部の区間については2024年度末の車道部交通開放を目指しているとのことです。
詳細については10月の状況を参照のこと。(このころから大きく変化はしてません)
よみうりランド丘の湯跡前の区間
稲城市議会録によると、2022年6月に東京都と基本協定を結び、稲城市が拡幅を行う計画です。これまでに東京都や川崎市等と協議を行い、道路予備設計を完了したほか、2023年度は、電線共同溝予備設計や用地取得に向け、物件調査等に着手することとしており、2026年度の事業完了を目指して取り組んでいるとのことです。
稲城南山東部土地区画整理事業の様子
多摩3・4・12号読売ランド線の整備も含めた宅地造成工事が行われている稲城南山東部土地区画整理事業の様子もあわせて掲載します。
撮影位置はこの通りです。
多摩3・4・16号稲城南多摩線
よみうりランドと稲城駅を結ぶ多摩3・4・16号稲城南多摩線は、未整備の区間の切土工事が進められてきました。
既に計画高まで掘削が完了したようで、境石工などの道路築造工事に着手している状況です。
こちらも未整備であった南側歩道とともに道路築造工事が進められていて、丁張もされている状況です。
稲城市議会2023年第3回定例会答弁等によると、後述する「TOKYO GIANTS TOWN」構想の新球場の開業に合わせ、2025年3月までの開通を目指しているとのことです。
多摩7・4・5号東長沼矢野口線
2021年10月1日に部分開放された多摩7・4・5号東長沼矢野口線は、それ以降開放された区間はありません。
南山リハビリテーション病院の奥には依然としてバリケードが張られており、京王よみうりランド駅方面に通り抜けることができません。
ありがた山の北側では、擁壁築造や法面整備が行われ、多摩7・4・5号東長沼矢野口線の整備に向けた造成が進んでいます。
ありがた山を含む妙覚寺墓地への徒歩ルートについては、擁壁築造に伴い迂回するルートが整備されています。
読売ランド線方面については、少しずつ整備が進んでいますが、劇的に変化したような感じはないです。
稲城市議会2023年第3回定例会答弁によると、2025年中に読売ランド線に接続し、交通開放を行う予定とのことです。
「TOKYO GIANTS TOWN」構想
読売新聞東京本社、読売巨人軍、よみうりランドの3社で建設を進めている「TOKYO GIANTS TOWN」は、建築工事や土木工事が進められています。
サブグラウンド予定地となる部分では防球ネットの設置が進んでいます。
「TOKYO GIANTS TOWN」構想特設ページによると、新GIANTS球場のオープンは2025年3月で、水族館や飲食施設を合わせたグランドオープンは2026年度中の予定とのことです。
住宅地整備も進む
ヤオコー南側の街区では、野村不動産による戸建て住宅「プラウドシーズン稲城南山」が順次販売中です。
現在は、写真⑦の先で建築工事が進められています。
既に造成工事は完了していますが、道路の開放は住宅の販売が済んだ箇所からされており、部分的に道路の舗装も未了です。
稲城駅広場
稲城市議会答弁によると、稲城駅南口広場と、京王よみうりランド駅南口広場は、バスやタクシーなどの乗車場の待機場所を増やすため、既存レイアウトの見直しにむけ設計などの作業を行っているとのことです。
撮影日:2024年1月28日、29日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
コメント
今朝、散歩がてら見てきました
七時台で交通量が徐々に増えていく中、やはり川崎方面からランド坂手前で戸惑う車が数台ありました
仮設道路のS字カーブは歩道側から歩いて見ましたが30km制限で、ほんと注意が必要ですね
ジャイアンツタウン、京王稲城駅方面への開通が楽しみです
よみうりランド側から来るとカーブの先で交差点かつ線形変更となっているので、こちらも見通しが悪いので注意が必要かなと感じました。
今年から来年にかけては地区内で数箇所幹線道路の開通がありそうなので、大きな変化がある年になるのではないかと思います。