八王子市で事業が行われている国道20号八王子南バイパスの進捗状況を見てきました。
2021年8月以来の訪問ですが、8月の工事が引き続き行われている箇所が多かったです。
事業概要
八王子南バイパスは八王子市北野町から八王子市南浅川を結ぶ全長約9.6kmの道路です。都市計画道路名称は八王子3・3・2号東京八王子線。
事業者は国で、国道として整備が計画されています。現在既に暫定的に整備されている部分は市道となっている部分もありますが、将来は国道となる見込みです。開通時期は「お答えできない」として現時点では未定・非公表のようです。2021年4月27日付の記者発表により、八王子市大船町~館町間(ロピア付近より以西)について、今後5か年程度での開通と発表されました。
道路規格は第4種第1級で、本線部分は往復4車線、設計速度は60km/hで計画されています。現在の国道20号のバイパスとして建設が進められています。
なお、現在のように高尾山インター方面に至るルートは、1997年2月24日の都市計画変更によって決定されました。
それまでは北野町から西へそのまま伸び、現在の椚田遺跡公園通りが八王子3・3・2号で町田街道とぶつかる予定でした。
この都市計画変更によって椚田遺跡公園通りの東側区間や八王子3・4・8号大塚小比企線などのルートも一部変更された他、同時に八王子1・3・1号首都圏中央連絡道路(圏央道)の高尾山インター(当時は八王子南インターという仮称だった)~神奈川県境間も都市計画決定されました。
八王子南バイパスは大部分が他の幹線道路と立体交差する計画で建設されています。
施行者 | 国 |
延長 | 約9.6km |
幅員 | 22~51.6m |
事業化 | 1997年度 |
部分開通 | 町田街道~高尾山インター間 約2.6km 2010年7月31日15時 |
都道八王子城山線~市道めじろ台寺田線間 約300m 2015年3月27日14時 | |
2020年5月7日現在 |
八王子南バイパスの東側では、別に日野バイパス(延伸)、日野バイパス(延伸)Ⅱ期の事業が行われています。日野バイパス(延伸)・Ⅱ期については下記をご覧ください。
この枠内の情報は随時更新されます。記事本文の情報と枠内の情報に時間的差異が生じる場合があります。
写真等
今回は事業区間全体の進捗状況を見てきました。入札情報サービスを参考に、片倉地区でも工事が始まりそうだったからです。
ただ、片倉地区では工事は始まっておらず、特段の変化がなかったため、今回も寺田町付近~館町間の様子のみ掲載します。記事の構成上、下記の通り分割して掲載します。(この記事独自の分割構成です)
本記事中の工事内容等は、入札公告や情報公開されている工事設計書に基づいたものです。ただし、大きく設計変更がされていることも多く、実際の施工内容とは異なっている可能性があります。
①八王子医療センター付近
八王子医療センター付近では、上記赤色で示したような工事が行われていました。5月及び8月と大きく変化はありませんでした。
館高架橋 橋脚・橋台工事
町田街道と交差する医療センター入口交差点の東側では、館高架橋のA1橋台、P1橋脚を設置する工事が行われています。
工事件名は「R2国道20号八王子南BP館地区改良他工事」で、工期は2022年3月24日までの予定で、施工者は松本土建株式会社です。
8月から工期に変更はありません。
右手前から今回施工しているA1橋台、P1橋脚です。既にコンクリートの型枠なども外されていました。
8月の段階では、橋脚等の周りに足場が組まれていましたが、いよいよ完成に近くなってきています。
この橋脚や橋台は、本線が町田街道を立体交差するために使われる予定で、既に町田街道交差部分の上部工の施工者も決定しています。
館高架橋 床版工事
館高架橋のP3橋脚より西側では、本線の床版整備が行われています。
工事件名は、「R2国道20号八王子南BP館高架橋床版工事」で、 工期は2022年2月21日までの予定で、施工者は株式会社ナカノフドー建設です。
8月の段階では、9月30日まででしたが、工期が延伸されています。
現在どのような工事をしているのかよくわかりませんでした。
2021年11月4日と5日の各日夜間20:00~5:00には、下り線を通行止めにして工事を行っていました。
擁壁工事
館小中学校の北側斜面では、擁壁工事が行われています。
工事件名は、「R2国道20号八王子南BP館地区改良その16工事」で、 工期は 2022年1月31日までの予定で、施工者は成友興業株式会社です。
8月から工期に変更はありません。
この工事はUR管理道路と八王子南バイパス下り側道の間に擁壁を設置するものです。写真の下段側の擁壁です。
現在も擁壁設置工事と掘削などが行われているように見えました。
8月と比べると、掘削などが進んでいるように見えました。1月末までの工期に終わるのだろうか・・・?
医療センター交差点前の切土工事
医療センター交差点の横では、市道横山92号線を医療センター駐車場正面に付け替えるために、切土や地山補強土壁工を行う工事が行われています。
工事件名は「R2国道20号八王子南BP館地区改良他工事」で、工期は2022年3月24日までの予定で、施工者は松本土建株式会社です。
上で書いた橋脚・橋台工事と抱き合わせの工事です。
右側の市道横山92号線を写真左側に付け替える予定です。今回の工事では切替えまでは行われない模様です。
ここから見た様子だと、8月と景色に大きな変化はありませんね。
館第二トンネル工事
医療センター交差点の東側では、本線の函渠(トンネル)を設置する工事が行われています。トンネルの仮称は「館第二トンネル」です。
工事件名は「R2国道20号八王子南BP館第二トンネル工事」で、工期は2024年3月29日までの予定で、施工者は鹿島建設株式会社です。
この工事区間には、従来より4車線の道路が存在しており、その道路の真下に八王子南バイパスの本線のトンネルを施工する予定です。
今回、工事に伴い、4車線から2車線に減少となり、車道が北側に切回されています。また、南側歩道は通行止めとなっています。
なお、車線数の減少に伴い、2021年10月20日から転回が不可能となっています。法律的に不可能となったわけではなく、物理的に不可能な状況です。
・・・ってことは、2車線への減少もおそらく10月20日なのでしょう。
現在は、南側のブロック積擁壁の解体や、法面掘削を行っている様子でした。北側の街路樹(ケヤキ)についてはまだそのままの状態です。
このトンネル工事は数年続けられる予定で、まだまだ工事は続きそうです。
この記事は2ページ以降もあります。
コメント
こんにちは。初めまして。
八王子南バイパス近くの西片倉に在住しておりまして、いつも興味深く記事を拝読させていただいております。これからのバイパスの整備状況と完成には、クルマの運転が好きなわたしにとっては、ほのかな期待とささやかな夢を寄せているところです。
昨日、大船方面にクルマを走らせておりましたら、八王子みなみ野シティ西交差点から寺田・法政大学方面の暫定開通道路、付け替えが行われておりました。
今後の堀割構造が見え隠れする付け替えでしたので、取り急ぎ、情報提供までですが、最近暖かい季節にもなり、沿線近くの木々も花をつけはじめましたので、ぜひまた、こちらの方面にも足をお運びいただくのはいかがでしょうか。
これからも、八王子南バイパスの更新記事、楽しみにしております。益々のご活躍とお身体のご自愛を祈念しております。
乱文、失礼いたしました。
情報ありがとうございます。
ちょうど、そろそろ見に行こうと思っていたところでしたので、見に行ってきました。ゆりのき大地区で側道部が開通していたりと、いろいろと変化がありましたので、そのうち掲載する予定です。
初めまして。ブログ楽しく拝見しております。2021年11月4日と5日の各日夜間20:00~5:00に館高架橋床板工事で夜間工事をやってた業者の者です。近隣住民の皆様には大変感謝しております。工種は伸縮装置取替工でした。既設にフィンガーが設置されていた為、どうしても撤去にブレーカーで鉄鋼板を叩く必要があり、かなりの騒音が出たようです。新設床板の伸縮装置と側道ランプ橋の既設伸縮装置(フィンガージョイント)が横並びで連結するため交換する必要があり、昼か夜のどちらかを通行止めにしないと工事ができない状況でした。ネットで調べものをしていたら、たまたまこちらのブログに行きつきコメントさせていただきました。不都合内容がございましたら削除をお願いします。
お疲れ様です。
コメント掲載、私は大丈夫ですが、大丈夫でしょうか。
床版工事でなぜ通行止めなのかなと少し気になっていましたが、そういうことだったのですね。ストリートビューで見てみたら伸縮装置が取り換えられていたので、なるほどと理解いたしました。