多摩市の多摩センター駅南西側のレンガ坂(市道5-35歩線)で行われている自転車歩行者道の改良工事が概ね完了していました。
工事前は炻器質レンガタイル敷だった舗装は、ストリートプリントとも呼ばれる型押しカラーアスファルト舗装に変更されました。
事業概要
この事業は完了しています。
多摩8・5・5号多摩センター西線は多摩市にある都市計画道路です。レンガ坂として親しまれている、自転車歩行者道です。
このうち、上記で示した区間では、改修工事が行われていました。
施行者 | 多摩市 |
事業施行期間 | 2020年3月12日~2023年7月31日 |
2023年3月23日現在 |
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写真等
この区間では、2020年3月12日に都市計画法の事業認可を得て、2021年春ごろから改修工事に着手していました。工事件名は「市道5-35号歩線道路改良工事」で、株式会社フジタ東京支店が施工しました。
工事は道路を一部規制しながら進められ、今年に入ってから舗装の施工に入っていました。
工事前の舗装は、炻器質レンガタイル敷舗装で、「レンガ坂」という名前の由来ともなったものでしたが、雨が降ると滑りやすいなどの欠点を抱えていました。
工事後は、アスファルトを敷設後に再加熱しながら型を押しカラー舗装を施す「型押しカラーアスファルト舗装」が採用されています。施工会社によっては「ストリートプリント」などとも呼ばれています。単価が比較的安価で、施工性もよく、インターロッキングブロック舗装のような浮き上がりもしにくいため、近年採用する道路も増えてています。色の選定にあたっては、アンケートが実施され、その結果に基づき採用されています。
レンガ坂南側の広場部分も改良され、この部分では、坂道とは異なった配色の舗装がされています。
以下の写真は、スライダーを動かすことで比較ができます。
左は2021年1月、右側は2023年6月です。
改修工事では、植樹帯を含めた幅員構成も変更されています。
当初計画では、自転車優先ゾーンを設けることで、歩行者と自転車の分離を図る計画でしたが、自転車通行ルールを含めたレンガ坂の使い方は市民と一緒に考えるという方針に転換され、優先ゾーンは設けられませんでした。
ユリノキは当初すべて伐採する計画でしたが、健全で支障のない一部を残す方針に転換されています。ユリノキは大径木化しやすく、維持管理費が高くなるほか、倒木がしやすい樹木でもあります。残されたユリノキは、高さを低く抑えたうえで大きな支柱で補強がされる措置が取られています。
広場部分の計画も当初から変更されています。
そのほか、レンガ坂橋の高欄の塗替えなども行われています。
レンガ坂に隣接した多摩中央公園内には、多摩市立図書館が7月1日に移転しオープン予定で、建物内で準備をしている様子が見えました。
撮影日:2023年6月25日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。(0460)
コメント
記事を拝見してからどうしても見てみたくなり、ようやく現地へ行ってきました。仕上がりは写真以上に素晴らしく、マンホールの鉄蓋までプリントされていて、個人的にはレンガよりも美しいとすら感じました。よく見ると型押しした溝の部分はアスファルトの材料色ではなく、黒色塗料を使っているんですね。ここが一番驚きました。似たような施工は何度か見ましたが、ここが一番の仕上がりだなと思いました。
言われてみれば、私が過去に見たところは、型押しの溝まで着色しているところは少なかったですね。
時間がたったときの色の具合が気になるところではあります。