2020年に東京都清瀬市の新小金井街道に設置されたという「二段階横断施設」「無信号二段階横断歩道」を見てきました。(名称には媒体等によってぶれがあります)
どんな施設かというと下の通り。
片側1車線の道路の中央に交通島を設置し、横断歩道を上下線で分離した構造になっています。信号機は設置されていません。
テレ朝ニュースによると、この部分にはかつては通常の無信号横断歩道がありましたが、2019年に交通事故が発生したことから、改良し設置されたとのことです。
テレ朝ニュースによるとこうした施設は都内で2例目。警視庁公認交通安全情報サイト「TOKYO SAFETY ACTION」によると都道初とのことです。(※都内初は成瀬駅前に設置されているものです)
▲イギリス ロンドン
海外では多く設置されている国もあるこのような横断施設ですが、日本では設置数はまだ少ないです。
交通島は横断歩道が左側にやや互い違いに設置されています。
前半部を横断後、左側への互い違いによって後半部で渡る交通と対面に向けさせることで、交錯する車両を意識しやすくする意図があるとのことです。
また、交通島は頑丈に守られています。
信号機のない横断歩道は歩行者優先であるにもかかわらず、JAFの2020年の調べでは東京都の停止率はたったの6.6%と、ルールが守られていない現状があります。
こうした二段階横断施設は歩行者にとっては片側の交通に集中すればいいので渡りやすく、車の運転手も心理的に停止しやすくなるのかなと思います。
ただ、しばらく現地で観察していたところ、停止する車は普通よりも多いように見えましたが、止まらない車は止まらないなと感じ、運転側のルールの徹底もしていく必要があると感じました。
現地にはこんな看板も設置されていたり、交通島の縁石にタイヤ痕があったりと、物理的な安全性も少々気になりました。(どんな事故だったのかわかりませんが)
安全性や有効性が確認できれば、こうした施設が増えてもいいかもしれません。
板橋区議会議員のサイトによると、都内では板橋区の新高島平にも設置予定とのことです。
撮影日:2021年2月22日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
コメント
いいですね、ご指摘の通りイギリスでよく見ました。一部は真ん中の島をくの字に曲げてフェンスまでつけてまっすぐ進めないようにしてました。さらに信号も分割して車の赤信号を極力短くする工夫もありました
ラウンドアバウトも輸入してますし、いいとこは真似してほしいですね
日本でも試験的に設置しているところでは、互い違いになっている幅を大きくしてまっすぐ進めないようにしているところもあるようですね。
効果が見込めるなら設置を増やして欲しいと思います。
市街地の住宅地の区画道路ではハンプや狭窄、コミュニティ道路など、車をいじめる道路構造をもっと採用してもいい気がしています。