町田市で事業が行われている主要地方道府中町田線(鎌倉街道)本町田Ⅱ期の進捗状況を見て来ました。

事業概要
町田市内の鎌倉街道では道路の拡幅が行われています。
このうち、菅原神社交差点~木曽団地東交差点の約640mの区間では本町田Ⅱ期として事業が行われています。幅員25mに拡幅されます。
2006年2月14日に道路区域に編入され、2012年4月16日に土地収用法による事業認定の告示がありました。
基本データ
施行者 | 東京都 |
延長 | 約640m |
幅員 | 20m |
道路区域編入 | 2006年2月14日 |
土地収用法の事業認定 | 2012年4月16日 |
2020年5月5日現在 |
最近の発注状況
工事 | ||
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発注年度 | 工事名称 | 受注者 |
※これ以前は情報収集していません。 | ||
2016年度 | 道路改修工事(南東-本町田2期の10) | 株式会社三幸建設 |
2017年度 | 道路改修工事(南東-本町田2期の11) | 株式会社小沼工業 |
2018年度 | 道路改修工事(南東-本町田2期の12)及び市道付替に伴う擁壁設置工事(30南東-玉川学園) | ライチ株式会社 |
2019年度 | 道路改修工事(31南東-本町田2期の13) | 不調 |
2019年度 | 道路改修工事(31南東-本町田2期の13)その2 | 株式会社ワイケイズコーポレーション |
2020年度 | 道路改修工事及び電線共同溝設置工事(2南東-本町田2期の14) | 有限会社エム・ビルド |
2021年度 | 道路改修工事及び電線共同溝設置工事(3南東-本町田2期の15) | 株式会社瀧澤建設 |
2022年度 | 道路改修工事及び電線共同溝設置工事(4南東-本町田2期の16) | 株式会社入江建設東京支店 |
2023年度 | 道路改修工事及び電線共同溝設置工事(5南東-本町田2期の17) | 株式会社入江建設 |
委託 | ||
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発注年度 | 委託名称 | 受注者 |
※これ以前は情報収集していません。 | ||
2023年度 | 道路及び電線共同溝詳細補足設計(5南東-本町田2期) | セントラルコンサルタント株式会社 |
2024年度 | 電線共同溝詳細補足設計(6南東-本町田2期) | セントラルコンサルタント株式会社 |
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写真等

撮影位置はこの通りです。
現在行われている工事は、「道路改修工事及び電線共同溝設置工事(4南東-本町田2期の16)」で、2024年3月上旬までの予定で、株式会社入江建設東京支店が施工しています。
工事区間は菅原神社交差点~町田三小入口交差点付近までです。

今回の工事では、この付近では写真右側(ニッカホーム側)の街築と、電線共同溝の設置が行われました。
この付近のニッカホーム側街渠は2019年頃に整備されていますが、今回の工事で縁石を50cm程度歩道側に移動する工事が行われています。自転車関係で修正設計があったのでしょうか?

また、今回の工事では、西側の一部(写真②~③付近)の車道舗装工も行われています。
この区間は、2018年度に行われた「道路改修工事(南東ー本町田2期の12)及び市道付替に伴う擁壁設置工事(30南東-玉川学園)」により、民地境界部の擁壁が築造されて以降、仮舗装及び従来舗装の状態が続いていました。
今回の舗装工で、将来舗装構成となる50型まで舗装が整備されています。
なお、今回の舗装では、表層は再生密粒度アスコンになっていますが、基層部に排水性舗装用ホースを入れるための空間を設けているほか、これほどの道路で再生材はあまり使わないことから、将来的には改質H型による排水性舗装をするものと思われます。

1月8日時点では車道は切替えられておらず、従来通り東側を相互通行で通っている状態ですが、再度切替えが行われるものと思われます。
なお、写真③地点付近にあった薬師池方面の第三小学校前バス停は、工事に伴い若干薬師池側に移設されています。

今回の工事ではこの先の区間は含まれていません。

入札情報サービスによると、今年度は年間発注予定に「道路改修工事及び電線共同溝設置工事(5南東ー本町田2期の17)」の発注が掲載されており、残る部分の電線共同溝を設置するのではないかと思われます。
撮影日:2024年1月8日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
コメント
立派な中央分離帯ができそうですね!
いつも興味深い情報をありがとうございます。
[ギルフォードSI教育協会]~[出光セルフ本町田SS]間の(電線共同溝の?)工事と舗装が完了した様子です。
舗装は表層まで施工した様子で、路面標示・塗装をすれば共用できそうに見えます。
ところで、[cut space solano]付近で、上下線間に高低差があってH鋼ガードレールが置いてあるのですが、どうするつもりなんでしょうかね。あれで完成なんでしょうかね?
先日舗装してましたね。
計画が変わっていなければ、今回の工事で、上下線の間に置きガードレールを並べて簡易的な分離帯のような形にまでする予定です。
最終的には本町田交差点付近のような中央分離帯が整備される予定ですが、今回の工事には含まれていません。また、ご指摘の高低差のある個所は、そのような計画のため、一時的なものです。
そしたら、また車線を切り回して中央分離帯の工事スペースを作って、せっかく施工した舗装を切り取って中央分離帯を作るとなると、4車線化まで、まだまだ時間かかりそうだな。
予算執行の都合なのか、施工業者の都合なのか、北行き(西側)の歩道を作った時と同時期に中央分離帯を作ってから舗装した方が早くて安いような気がしますが、素人にはわからない工事手順があるんでしょうかね。
東京都がどのような意図をもって発注しているかはわかりませんが、公共工事は工種毎や工区事などで分割して発注することが一般的です。
予算が付くのであれば100億円の工事を一度に発注することも理論的には可能ですが、これをやるとスーパーゼネコンのような巨大企業しか受注できず、その下請けもその協力会社のみが受注することになります。受注機会の確保の点で、分離発注している自治体は多いです。
政府は、「官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律」に基づき、毎年度「中小企業者に関する国等の契約の基本方針」を作成しており、国土交通省においても同方針の中で、「価格面、数量面、工程面等からみて分離・分割して発注することが経済合理性・公正性等に反しないかどうかを十分検討したうえで、可能な限り分離・分割発注を行うよう努める。」としています。
地方自治体においても同様の方針から、コスト面で公正性に反しない限り、分離発注をすることを原則としているところが多いです。
そのコスト面というところは、仰るような指摘もあるかと思います。
ただ、比較的幅員の狭い道路の拡幅4車線化においては、例えば川崎市の世田谷町田線でも同様でしたが、両側の歩道・埋設物整備後に一旦車道を両脇に切回し、その後中央分離帯を整備するという工程は一般的です。
ちなみに、(この工事は都ですが)市町村の場合は、分離発注をして1工事当たりの金額を下げることで地元の中小企業への受注機会を確保し、技術者の育成を図るところがあるほか、地元企業が受注するとその企業はその自治体に納税することになりますから、他自治体の企業が受注するよりも良いのです。
スーパーゼネコンが受注するような大きい工事でも、地元企業とJVを組むことを条件にするような入札をしているところも見られます。
多摩地域の自治体でもある一定金額以上の工事を受注できるような土木業者が市内にいないような自治体も見られます。緊急時などで出動してくれるのは地元の中小企業ですから、そういった企業を大切にしていくという観点も重要だと思います。
なるほど。
事業者としては、まとめて発注した方が手間が省けて楽なのでしょうが、
工事をまとめる事によって、大きな会社しか受注できなかったりしたら、
どうせ、大きな会社は下請けに委託してピンハネするだけだからな。
そしたら、小分けにして中小&地元業者に入札機会を与えた方が、
競争原理が働いてトータルとしてコストダウンになるのかもね。
契約金額が大きくなると決裁権者が偉い人まで取らないといけなかったり、もっとも高いと契約するにも変更契約するにも議会を通す必要があったりとするため、必ずしもまとめて発注したほうが楽とは限りません。
事業全体の総額が同じでも、1件の金額が大きいとそれに向けられる市民の目は強くなるというのもあります。(これは正直、正当な事業を正当にやっているのであれば全然問題ないと思いますし、議会案件にしないために意図的に区切っている例は少ないと思います。)
かといって、小さい工事を連発するのも事務手続きが増えますし、小さすぎると諸経費率が高くなっていきますので、結果的に総額が高くなります。やりすぎると監査に引っかかります。
言わずもがな財政面の問題もありますし、それらいろいろな塩梅を見て現在の規模で発注されていると考えるのがいいと思います。都道府県なら都道府県、市町村なら市町村でどこも同じ規模感で、発注しています。