2015年3月28日から、東京都の拝島駅の八高線八王子方面ホーム(上り)に昇降式のホーム柵の試行導入がなされています。ずっと行きたかったのですが、ようやく近くに用事ができて行くことができました。
従来型のホームドアは扉が横の戸袋に引き込まれるようなものでしたが、このホーム柵は3本のバーが上がったり下がったりします。
この新しいホームドアは、従来型のホームドアに比べて安価に設置できることのほか、ドアのように戸袋がない分、ある程度ドアの位置が異なる車両でも対応できるそうです。
八高線のこの区間には205系、209系とりんかい線からの転属車がいますが、常務員室の位置に若干の差があるものの、どちらも4ドアで、旅客部分のドアの位置に大きな差はありません。
ホーム柵の動作は以下のようでした。
到着時
- 列車が到着
- 列車が停まるとセンサーが動作し、柵が上昇
- 車掌はホーム柵が正常に上がったことを確認して、車両のドアを開ける
発車時
- 発車メロディを鳴らす
- 安全を確認してホーム上からホーム柵を下げる
- 車掌は電車に乗り込みホーム柵を確認して車両のドアを閉める
- 運転士は知らせ灯(ドアが閉まったら光る)の確認をして進行
ホーム柵は下2本のバーが上がるのと同時に、バーが取り付けられた柱自体も伸縮しています。上がるときと下がるときで警報音が違いますね。
停車位置目標は1メートルくらいの幅があるでしょうか。調布駅などに比べると幅があるように感じます。
まあ、よくあるホームドアとほぼ同じ感じです。車両のドアとホーム柵は連動していないので、個別に閉める必要があります。
常務員の扉の位置は車両によって違うので、停車位置確認の印は2種類用意されています。
そのほか、ホーム側に1箇所、ホーム柵の開閉状況を確認できるものがあります。まだ試行導入段階だからか、この拝島駅のホーム柵には常時2人の見張りがいました。
ホームや階段には2種類の案内ポスターが貼られていました。
ポスターによると柵を触れたり近づいたりするとセンサーが検知するそうです。
なお、高麗川方面ホームは設置されていません。
随分前に新聞記事で読んだところによると、視覚障がい者にはこのホーム柵は不評らしいです。ホームドアがないホームは、欄干がない橋と同じだと例えられる駅のプラットホームですが、従来型のホームドアではそれにつかまったりして移動ができたそうですが、これはできないとのこと。さらに、柵と柵を繋ぐ機械が出っ張っていることが障害になるそうです。ただ、柵は黄色い点字ブロックの外側にあるし…と思ってしまう自分もいます。
山手線でもようやく全駅でホームドアの設置がされる段階まできましたが、何らかの方法でも設置が進んで不慮の事故がなくなることを祈るばかりです。
国土交通省のサイトによると、 2015年3月現在で615駅に設置されているようです。
撮影日:2015年9月4日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
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