新宿駅の直近地区で事業が行われている新宿駅直近地区土地区画整理事業ですが、東京都が発注する最初の工事が新宿駅西口ターミナルで始まりました。
このほか、東京都が小田急電鉄に委託する工事も始まっており、今後工事が本格化していきそうです。
事業概要
新宿区の新宿駅周辺では、東京都市計画事業新宿駅直近地区土地区画整理事業が行われています。
施行者は東京都で、施行細則の決定(東京都規則第282号)と事業計画決定(東京都告示第922号)は2021年7月7日です。
※新宿駅周辺では、土地区画整理事業以外にも複数の事業が行われています。
名称 | 東京都市計画事業新宿駅直近地区土地区画整理事業 |
施行者 | 東京都 |
施行地区 | 新宿区新宿三丁目及び同区西新宿一丁目の各一部 |
事業施行期間 | 2021年7月7日~2047年3月31日 |
事務所の所在地 | 中野区中野一丁目二番五号 東京都第二市街地整備事務所内 |
事業計画の決定の年月日 | 2021年7月7日 |
2021年7月7日現在 |
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写真等
東京都発注工事
今回始まった工事は、「新宿駅西口駅前広場南北ロータリー暫定工事(3新宿-2)」で、2022年9月30日までの予定で、大成建設株式会社が施工しています。
2021年7月7日に土地区画整理事業の事業計画の決定がされてから、東京都の担当局(都市整備局)が発注する関連工事としてはこれが初めてと見られます(単契を除く)。
東京都の資料によると、工事内容は西口広場の地上部分の車線削減、植栽撤去、階段上屋撤去などを行うもののようです。
この工事の入札の発注等級はC(受付等級はABCD)で、スーパーゼネコンの大成建設が受注することとなりました。後述するスバルビル跡地の工事も大成建設が受注しているほか、隣接している明治安田生命新宿ビルの解体・建替え工事も大成建設が受注していて(建替えは竹中工務店とのJV)、新宿近辺は大成建設が多く受注している状態です。
東京都の資料によると、この部分の植栽が撤去される計画となっています。右側には換気塔があり、一般人は立ち入ることができないエリアです。まだ樹木の撤去作業は行われているように見えませんでしたが、撤去予定の樹木にピンク色のリボンが付けられています。
また、資料によると、この部分の車道のうち、現在ポストコーンによって区切られている部分の車線削減が行われる模様です。
ところで、2022年4月13日に正面の京王百貨店を含む区域の開発計画が公表されました(報道発表資料)。以前より、新宿グランドターミナル構想でそれらしきものが書かれていましたが、ようやく公表となりました。
ターミナル北側にあるバス乗り場のうち、①~③乗り場へ至る14番階段と、⑦~⑩乗り場へ至る13番階段が閉鎖される計画です。
写真で言うと、正面手前側が14番階段で、その奥にあるのが13番階段です。
このほか、この写真の部分では、白線の引き直し(区画線の変更)が行われる模様です。
小田急百貨店の前の部分についても、車線の削減が行われる見通しです。
新宿ハルク前の車道についても、写真右側部分の車道が削減される見通しです。
現状右折レーンは2つあり、左側の右折レーンの利用台数の方が多いです。
スバルビル跡地
2018年より地上部分が解体された新宿スバルビルでは、東京都が小田急電鉄に委託した工事が始まっています。
スバルビルは2010年に小田急電鉄が取得したビルで、解体後は「SHINJUKU ODAKYU PARK」として暫定利用された期間もありました。現在は既に工事が始まり、仮囲いで囲われています。
なお、この土地は土地区画整理事業によって土地の整序が行われ、道路の土地となる予定で、逆に小田急百貨店前の道路部分が民間の土地になる見込みです。
工事件名は、「(東京都受託)新宿駅直近地区土地区画整理事業西口駐車場出入口整備工事」で、東京都都市整備局が委託し、小田急電鉄株式会社が受託し、大成建設株式会社が工事を受注しています。
看板によると、設計・管理は株式会社トーニチコンサルタントが受注しているようです。
工事件名にあるように、この工事は新宿西口地下駐車場の出入口を整備するもので、現在ターミナル内にある出入口をこちらへ移転するもののようです。
大型連休中というせいもあるかもしれませんが、仮囲い内で特に作業は行われていませんでした。
東京都の年間発注予定によると、今年度も東京都発注の工事が予定されています。
撮影日:2022年4月29日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。(0330)
コメント
大手町の連鎖型区画整理や品川はUR施行で、渋谷の区画整理は民間施行(共同施行?)だったと思うのですが、ここは東京都施行ですね。都庁のお膝元、ということで都が直々に仕切るのでしょうか。
中野も渋谷含めデカいところはURが絡んでいますが、新宿はどういうわけか東京都ですね。
都庁の前ということもあると思いますが、豊洲や汐留、国領等の東京都事業が収束して、次の事業に踏み出しやすい段階にあったというのもありそうですね。