稲城市で事業が行われている多摩3・4・12号読売ランド線のうち、南山東部土地区画整理組合によって施行されている南側の区間の様子を見てきました。(都施行区間も見たが特に変化が無いので割愛)
稲城市議会2021年第2回定例会の一般質問にて、組合施行区間について2021年9月に交通開放される予定であると答弁がありました。
9月6日追記
南山東部土地区画整理事業区域内について、9月27日月曜日6時に交通の切替えが行われます。
令和3年9月27日(月) 午前 6:00に読売ランド線が切替ります。 -スカイテラス南山
事業概要
多摩都市計画事業稲城南山東部土地区画整理事業は稲城駅の南側で行われている土地区画整理事業です。
都市計画施設としては、多摩3・4・12号読売ランド線や、多摩4・4・3号奥畑谷戸公園などが整備されます。
この地域は高度成長期などに山砂の採取が行われ、崖地が存在し危険が生じていました。こうした有効利用が図れない土地の相続の問題や、スプロール化による無秩序な開発の懸念などから、地権者を主体とする土地区画整理事業が行われることになりました。
区画整理組合や宅地を販売する野村不動産では、この区域を「スカイテラス南山」として宣伝しています。
事業名 | 多摩都市計画事業稲城南山東部土地区画整理事業 |
施行者 | 南山東部土地区画整理組合 |
組合設立認可 | 2006年4月12日 |
施行期間 | 2006年4月12日~2029年3月31日 |
施行地区 | 稲城市大字東長沼字九号並びに字七号、字八号及び字十号の各一部、同市大字百村字十四号及び字十五号の各一部並びに同市大字矢野口字上網、字大久保及び字谷戸の各一部 |
面積 | 約87.46ha |
合算減歩率 | 68.62% |
2024年3月21日現在 |
この枠内の情報は随時更新されます。記事本文の情報と枠内の情報に時間的差異が生じる場合があります。
市議会答弁
先述の通り、稲城市議会令和3年第2回定例会において、上記赤色で示した区間が9月に交通開放される予定であると答弁がありました。
都市環境整備部長
南山東部土地区画整理事業区域内の読売ランド線につきましては、令和3年9月にトンネルと現在の読売ランド線を接続し、暫定交通開放を行う予定としております。残りの区間につきましても、造成工事を行い、引き続き道路整備を進めていくと、組合より伺っております。※現段階で議事録はできておらず、録画からの文字起こしのため、正式な議事録引用ではありません。
都市環境整備部長
読売ランド線の暫定交通開放後の読売ランド駅前信号からよみうりランドまでの交通の流れにつきましては、よみうりランド坂下バス停付近から新しいトンネルに接続いたします。トンネルを抜けて掘割・擁壁区間を走行したのちに、現在の読売ランド線のヘアピンカーブ部分に接続し、川崎方面に向かう経路になります。なお、現段階において、南山東部区画整理地内で読売ランド線に接続する道路はございません。※現段階で議事録はできておらず、録画からの文字起こしのため、正式な議事録引用ではありません。
都市環境整備部長
読売ランド線は、稲城市と川崎市を結ぶ広域的な幹線道路にも関わらず、狭隘で歩道がなく、急勾配、急カーブの事故多発路線であることから、これらの改善のため、道路線形の緩和、歩道の整備、速度抑制の路面標示などを設置する予定となっております。
トンネル部の交通安全対策につきましては、事故が発生した場合の二次災害などを防止することを目的に、非常電話、押しボタン式通報装置、警報表示板などが設置される予定となっております。※現段階で議事録はできておらず、録画からの文字起こしのため、正式な議事録引用ではありません。
月単位の交通開放時期が公表されるのはこれが初めてと思われます。
答弁にもあるように、現段階では稲城駅・ヤオコー方面からの道路などとは接続しません。
京王よみうりランド駅からよみうりランドまでの道のりは伸びますが、急カーブや急勾配が解消され、安全性は向上するものと思われます。
現在の道路は通れなくなり、土地区画整理事業によって盛土がなされます。
写真等
撮影位置はこの通りです。
この先が9月に交通開放される予定の区間です。ここのところ毎月見に来ていますが、ここ半年ほどで、トンネルまわりの擁壁の施工が進みました。
トンネル内部では照明や防護柵の施工が進んでいるのが見えました。
トンネルより北側は東京都が施行(稲城市に委託)している区間です。
稲城市議会令和3年第2回定例会の答弁によると、2020年度末の用地取得率は約83%とのことです。
この区間は今回の掲載は割愛します。
写真①のトンネルに入った道路は、写真③の左側でトンネルを出て、掘割区間を通ります。
掘割区間の坂道を駆け上がると丁字路(厳密には十字路)に。現在は写真奥方向(稲城駅方向)の切土が進んでいません。9月の開通時にも整備はされず、直角カーブになるはずです。
その後、緩やかな上り坂でよみうりランド方向へ繋がっていきます。
6月20日の段階で、歩道の舗装などが始まっていました。
将来的にはまっすぐよみうりランド丘の湯付近まで繋がる予定ですが、まだ盛土が進んでいないため、途中で右向きに下り坂になり、現都道のヘアピンカーブ部分に暫定的に接続する計画です。
この土地区画整理事業によって整備が進んでいる区間については、2月19日付で都道読売ランド前停車場線に編入されています。(ただし、暫定区間は編入されていない)
右側から、左のヘアピンカーブ部分に暫定道路が整備されます。現在は路盤の整備が始まっているような段階でした。
将来的にはこの手前部分が盛土され、まっすぐ繋がる計画です。
この部分の盛土はここ数ヶ月大きな変化はありません。現在の道路を廃止しなければ始められないのかなぁといった様子でした。
撮影日:2021年6月20日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
コメント
ここのところ物凄い勢いで工事が進んでいましたが、9月なんですね
京王稲城駅方面には行けないとのことで、恐らく途中に立ち寄る所は無いから、一度通って様子を見たらよみうり∨通りを使いそうです😅
ただ全通したら稲城大橋から来る場合などは利用すると思うので、盛土はしっかりとやっていただきたいです
カーブしている真ん中のところで読売巨人軍の練習場等の建設計画があるので、道路の開放後いずれ建設が始まるのかなと思います。しばらくは沿道には何もなさそうですね。
こんなこと言うのはアレですが、よみうりV通りの交通量が増えるのではないかというのは、ちょっと懸念材料ですね。
距離的にはどちらもさほど変わらないようです。
全通すると京王稲城駅、南山住民も利用することになると思うので、よみうり∨通りとうまく分散するのかな?と思い出しましたが、懸念事項とは何でしょうか?
ちなみに∨通りを使おうと思うのは、距離というよりも膨大な盛土への懸念ですかね。熱海のような産廃は無いと思いますが、逗子インターみたいにちゃんと工事してるはずがああなっているので、特に台風、豪雨や大地震の後は避けてしまいそうです。
よみうりV通りは線形は悪くはなく道路構造令通りになっているように見えますが、そうはいっても急カーブや急勾配が存在します。また、わずかながら歩道が存在しない区間もありますから、乗用車だけならまだしも大型車が流入するようになることは、好ましくないと感じます。
盛土は安全だとは私からはどんなことがあっても言いませんが、そこまで警戒するのなら、南多摩地域及び神奈川県北部はほとんど走れなくなってしまいますね。稲城市内だと向陽台や若葉台もかなり盛土しています。
なお、逗子インターの土砂崩れは土砂災害警戒区域で発生しています。あそこは切土です。そのすぐ隣の盛土箇所は土砂災害警戒区域ではありません。(※土砂災害警戒区域は、高低差5m以上かつ傾斜度30度以上などの地形の要件で決まります)
よみうりV通りも何ヶ所か土砂災害特別警戒区域に指定されています。さらに坂を下れば、多摩川が氾濫すれば浸水する予測となっています。
湯呑茶碗さんの地元に戻って来たんですね。遠く迄お疲れさまでした。
本当はもう少し遠くにも行きたいのですが、世情があれですのでなかなかできそうにありません。
直角カーブは将来の南山からの接続を考えてるものなんでしょうね。
そうです