青梅市と西多摩郡日の出町で事業が行われていた梅ヶ谷トンネルが、3月16日15時に開通する予定です。
開通に先立ち、1週間前となる3月9日に現地で見学会が開催されました。
梅ヶ谷トンネルは、青梅市梅郷一丁目と西多摩郡日の出町大久野を結ぶ全長1,333mのトンネルで、2015年度から事業が行われてきました。
2015年11月18日に都道238号大久野青梅線に区域編入されています。
3月16日の開通区間は、トンネル前後の明かり部を含めた約1.5kmです。
見学会は、3月9日に開催されました。周辺住民のみへの周知のようで、西多摩建設事務所等のWEBサイトや市の広報にも掲載されていなかったように思います。(業務委託がされていたので開催は察知できた)
トンネル内
トンネル内道路は、車道幅員7.0m(車道2.75m×2、路肩0.75m×2)、歩道幅員2.5m(歩道2.00m、路上施設帯0.50m)、管理用通路0.75mで、第3種第4級の道路として整備されました。制限速度は40km/hとなっています。自転車は車道通行禁止となっています。
トンネルはNATM工法で建設され、車道・歩道ともにコンクリート舗装となっています。中央線の白線はリブ付きとなっていました。
道路照明はLED化されており、AMラジオの再放送設備が設置されています。携帯電話は圏外となっていました。
縦断勾配は最大2.5%です。
トンネル中央部付近に、両車線1箇所ずつ非常停車帯が設置されています。
一定間隔で非常電話と消火器、誘導表示板が設置されています。トンネル等級はBなのかな。
トンネル内のやや日の出町寄りに市町境があり、トンネル側面の両側に行政標識が設置されていました。
走っていたら気付きにくそうですね。
青梅側
青梅側は、梅ヶ谷峠入口交差点から約900m入った場所に接続されました。交通量は多くないためか、信号機は設置されていません。
トンネルの入口には警報表示板と、接続する道路に補助警報表示板が設置され、緊急時には文字等が表示できるようになっていました。
接続する道路も若干拡幅されました。右折レーンはなく、右折ポケット程度となっています。
案内標識も両側に設置されています。
トンネル上部に銘板が取り付けられています。
日の出側
日の出側は肝要の里の北側に接続しています。
こちらも信号機の設置はなく、警報装置も青梅側と同様に設置されています。
2019年当時はこんな感じでした。
ここにトンネルができるのかと不思議に思ったほどです。
こちらは右折レーンが設置されています。
青梅側坑口も同様に銘板が取り付けられています。
誰の揮毫なんですかね。
孤立化の防止へ
都道251号の梅ヶ谷峠~坂本交差点間は、やや道幅が狭く、勾配も急で線形も悪い箇所があるため、大型車にとってはこのトンネルを経由して、つるつる温泉入口交差点に至るルートの方が走りやすいのではないかと思います。
日の出町側のトンネル出口の南方(細尾駐在所前)では、2019年の台風19号により河川が増水し、都道大久野青梅線が崩壊して道路が寸断し、一時孤立状態となりました。
トンネル自体はこれより前から事業化していました。
東京都の資料でも、被災前から「孤立化の防止」を事業目的に掲げていました。
見学会でも、訪問者が「もう少し早くできていたら孤立化しなかったのにね」と言っている人を見かけましたね。
開通当日も来る予定でしたが、なんだか満足したのと遠いので来ません。
撮影日:2024年3月9日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
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