東京都が2015年(平成27年)2月に「南多摩尾根幹線の整備方針」を策定してから約2年。
今年度からようやく唐木田工区が着手する予定らしいので、現在の様子を見てきました。
事業概要
この事業は概ね完了しています。
南多摩尾根幹線道路のうち、大妻女子大学付近~ぐりーんうぉーく多摩付近では道路の4車線化工事が行われていました。
南多摩尾根幹線道路、(都市計画道路名称:多摩3・1・6号南多摩尾根幹線)は多摩ニュータウン開発に合わせて暫定的に整備されました。広い幅員を持ちながら、一部の区間を除き暫定2車線で整備されていたことから、2015年2月に東京都が『南多摩尾根幹線の整備方針』を策定し、平面4車線で整備することとしました。
唐木田より東側については都市計画変更が必要であったことからその手続きを行っていますが、この唐木田地区については都市計画変更が必要ないことから2017年頃より工事が進められてきました。
南多摩尾根幹線
唐木田工区は上下線に高低差がありましたが、これは維持しながら4車線化を行いました。
大妻女子大学前の交差点は右折レーンの形態を変更したほか、一部箇所では道路の縦断勾配を緩やかにしています。
施行者 | 東京都 |
延長 | 約960m |
幅員 | 43~56m |
道路区域編入 | 2007年2月16日 |
事業開始 | 2017年頃 |
相模原方面車線片側2車線化 | 2019年3月中旬頃? |
稲城方面車線片側2車線化 | 2019年4月下旬頃? |
2020年5月6日現在 |
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写真等
着手するのは「ぐりーんうぉーく多摩」前の交差点~大妻女子大前の交差点間で、整備方針通り「平面4車線化」する計画です。
この交差点から西側は終点の町田街道交点まで既に整備が完了しています。こちらも平面4車線となっていて、一部交差点が立体交差となっていてスムーズに走行することができます。
この写真の交差点は、上下線で道路が離れているのを克服するため右折用の道路が右側に寄っていて、小回りで右折することができるようになっています。このような交差点は尾根幹線でもいくつか整備されていますが、私の記憶ではこの形状は尾根幹線ではここが初めてじゃなかったかな。
この記事の1枚目の写真も参照するとわかりますが、西側(奥)から東側(手前)へは、直進可能なレーンが2つあるにもかかわらず、交差点通過後すぐに左側車線が消滅するため、ここで渋滞が発生することがしばしばあります。知っている車は消滅する方は走らないんですけどね。
説明会資料を見る限りは、整備後もこの交差点は平面交差の予定です。
この辺りでは上下線で高低差が生じています。
この区間の高低差は整備後も維持される予定だそうです。
このほか「環境施設帯」も整備される計画です。この環境施設帯は「調布保谷線」や「府中所沢線」でも整備されているもので、植樹のほか自転車道もこの環境施設帯に整備される計画です。(整備方針でこの説明があった)
ただ、自転車道に関してですが、尾根幹線は矢野口付近の標高が約30m、唐木田3丁目付近では約160mと非常に地形に富んでいるため自転車愛好者には人気の道路で、自転車道が環境施設帯に内包される計画(さらに一方通行ではない)に反対する人もいるようです。個人的にももう少し自転車が走りやすい環境にしてもいいのかな・・・とは思います。
この交差点も西側は右折レーンが右による形になる計画です。
この写真の後ろ側の「唐木田陸橋」については2015年から区画線を引き直し、片側2車線(4車線)化しています。ただ、暫定的な整備だったため、急に左折専用レーンに変わったり、右側車線が消滅したりと、走りやすくはなっていません。前後での整備の完了を待つことになりそうですね。
このほか、道路の勾配を緩やかにする工事も計画されているそうです。
全線での整備完了はまだまだ時間がかかりそうですが、今後の変化に注目していきたいです。
着手区間の工事説明会資料-東京都建設局南多摩東部建設事務所より
撮影日:2017年3月25日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
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