国立3・3・15号中新田立川線、国立3・4・5号立川青梅線 着手前状況2023.9

国立市で事業着手向けた準備が行われている国立3・3・15号中新田立川線及び国立3・4・5号立川青梅線の着手前の状況を見てきました。

両路線ともに事業着手に向けて都市計画変更の手続きが行われており、2023年9月には都市計画素案説明会が開かれていました。

両路線が交差するJR南武線は連続立体交差事業の着手に向けた準備が行われており、同事業に連動した事業と言えます。

都市計画変更

現在の都市計画では、地平を走るJR南武線を道路が立体交差する計画となっています。JR南武線では谷保駅付近~立川駅付近間で連続立体交差事業(高架化)の準備が行われており、これらに関連した道路の都市計画変更の手続きが行われています。

国立3・3・15号中新田立川線は、JR南武線が高架化される計画であることから、JR南武線との交差部付近を立体構造から平面構造に変更するほか、これに関連して交差部付近の幅員を28m~33.7mに変更します。また、標準幅員を幅員28mに変更します。また、これ以南~日野バイパスまでの区間の車線数を4と定めます。

国立3・4・5号立川青梅線は、JR南武線が高架化される計画であることから、JR南武線との交差部付近を立体交差から平面構造に変更するほか、これに関連して交差部付近の幅員を28m~33.7mに変更します。また、全線で車線数を2と定めます。

国立3・3・15号中新田立川線の状況

撮影位置はこの通りです。

①事業予定区間北端(地図

ここから南側が事業予定区間となります。

この付近は1968年~1970年頃に建設された都営矢川北アパートにより都市計画道路用地が確保されています。都営住宅はここ10年ほど前から建替えが進行中で、古い住棟は残り僅かになっていてまもなく完了する模様です。なお、建替え後は都営国立富士見台四丁目アパートと名前が変わっています。

道路幅は28.7mと広いものの、現在は生活道路で交通量は少なく、車道部分の大部分がガードレールで狭められています。

②南武線交差部分(地図

ここでJR南武線と交差する計画です。

現在のJR南武線は地平を走っていますが、現在連続立体交差事業の準備が行われており、将来的に高架化される計画です。

このため、道路完成時には高架のJR南武線の下をくぐるような道路となる見込みです。

なお、連続立体交差事業は道路事業の一環で行われる事業であり、南武線の連続立体交差事業はこれら2つの道路整備を目的とした意図があるものと思われます。

現在行われている道路の都市計画変更の手続きでは、JR南武線南側で幅員28.7m~33.7mだったものを28mに狭める変更が予定されています。広い幅員だったのは道路が交差する計画だったためと思われます。
東京都ではこうした立体化予定で広幅員だった都市計画道路を、鉄道立体化後もそのままの幅員で平面整備することがよくありましたが、今回は狭めるようです。なお、JR南武線北側は用地確保済みのためか一部を除き変更しないようです。

③向陽保育園南側(地図

JR南武線南側は畑が多く残っている地区ですが、スプロール化が進行しています。

この先の区間では、幅員25mを28mに広げる都市計画変更が予定されています。なお、環境影響評価条例に基づく環境影響評価の対象です。

④矢川北側(地図

部分的に先行して用地が確保されている箇所があります。

2021年までこの場所に矢川保育園の仮園地があった場所です。

この先行取得用地の端部は旧都市計画線に沿っていると思われますが、計画幅員の変更に伴い隣接地は再取得となるのでしょうか。

⑤矢川三丁目交差点(地図

甲州街道と交わる矢川三丁目交差点です。現在は丁字路となっていますが、十字路となる計画です。

南側は都道20号となっていて、現在は四谷体育館東交差点まで整備済みです。

国立3・4・5号立川青梅線

撮影位置はこの通りです。

①事業予定区間の東側(地図

東京都資料によると、写真①~②間は事業予定区間には入っていません。おそらく道路整備にはこの部分も再整備されるのではないかと思われます。

国立市内のさくら通り国立市道として管理されています。一方で、さくら通りの東側は東京都が都道を整備中(参考)であるほか、この先のさくら通り西側区間も東京都が整備予定であり、さくら通りが都に移管されるのかどうか気になっています。

②事業予定区間東端(地図

この先が事業予定区間です。ここで国立3・3・15号中新田立川線と交差します。

この区間は都営住宅の整備により道路予定地が確保されています。

③JR南武線と交差(地図

JR南武線と交差します。

JR南武線は連続立体交差事業により高架化予定で、将来的にはJR南武線の下をくぐる形となる計画です。

なお、若干高低差があり、JR南武線の西側は若干低くなっています。

④矢川との交差予定部分(地図

この付近で矢川と交差する予定です。

矢川はこの付近を源とする小川で、とても透明感のある水が流れています。

東京都資料によると、道路は2車線で建設されるため環境影響評価の対象ではありませんが、⽮川との交差部においては事業が⽮川の環境に及ぼす影響について、調査、予測及び評価し、必要な措置を実施することとしています。

⑤未整備区間の端(地図

この付近は青柳・石田地区土地区画整理事業により面的整備された場所で、その事業区域内は都市計画道路が整備されています。1999年に換地処分が行われています。

土地区画整理事業の端部は都市計画道路がぶつ切りになっていて、Uターンが強いられています。

⑥青柳・石田土地区画整理事業旧区域内(地図

土地区画整理事業区域内は中央分離帯ありの2車線で整備されています。道路形態としては完成形のようにも見えますが、この区間も事業予定区間に入れられています。

最近では歩道を広く取る傾向があるほか、東側区間との整合性をとるため、道路形態を変更するのではないかと予想しています。

撮影日:2023年9月23日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。

コメント

  1. 今更ありえんロード計画は見直しナンボ より:

    今こそ矢川の自然を生かしてあげて!
    ただでさえ金食い虫の道路。中止して、
    さくら通りに平行する甲州街道は近過ぎ。
    どっちも混まなかったら無駄遣いに。
    南武線も高架にするなら風景変わる。
    下北みたく立川から地下にできないかな。
    大学の北からはけ手前までは、地下化してほしい。半世紀前の計画費用対効果は?

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