神奈川県川崎市片平と東京都町田市能ヶ谷の境界付近に建設が予定されているリニア中央新幹線片平/能ヶ谷非常口の建設に向けて、工事用道路整備工事が7月より始まります。
リニア中央新幹線は神奈川県~東京都内の大部分では、大深度地下を用いたトンネルで建設される予定です。トンネルには概ね5km間隔で非常口が建設されることとなっています。
片平・能ヶ谷非常口にはアクセスする大きな道路が存在しないことから、県道上麻生連光寺線から工事用道路を建設することとなりました。7月には、この工事に係る環境保全の計画が公表され、工事の具体的な内容が示されています。
環境影響評価書で概念図として示されていたルートとは異なり、上図の通り、川崎フロンターレ麻生グラウンド脇からアクセスするようになり、一部区間では既存の市道を改築します。
現場の様子
県道137号上麻生連光寺線から入るこの市道からアクセスします。この付近の市道は幅9m程度に拡幅します。
最近になって右側にあった自動車修理店が解体され更地になりました。
この付近は2001年度~2007年度にかけて片平土地区画整理事業が行われた区域で、戸建て住宅が中心の街並みとなっています。
一部の住宅については買収は行われずに、拡幅されない区間もあるようです。
片平川の富士見橋の上流側には、歩行者の安全対策として人道橋の建設が2020年2月ごろから行われています。
人道橋はすでに上部工も行われており、当初予定の通りであれば8月下旬にも人道橋の工事が終了する予定です。
工事用道路は正面の丁字路を右方向に曲がります。奥のブロック積み擁壁の背後に自立式鋼管擁壁を設置し、写真奥に拡幅する計画のようです。
昨年11月ごろには左側にあった民家2軒が解体されたほか、右奥の農地(空き地)についても用地買収が行われています。擁壁工事中はこうした用地を使い、道路の切り回しを行い、交通自体は維持されるようです。
左側のブロック積み擁壁の背後に自立式鋼管擁壁を設置し拡幅します。
また、工事用道路は次の交差点を左に曲がりますが、交差点付近も拡幅を行い見通しをよくするようです。
拡幅後は仮設ガードレールなどを設置し、歩車を分離する計画のようです。
この日は測量等が行われており、まもなく工事に着手する見込みです。
逆から見るとこのようになっています。
フロンターレのグラウンド手前からは工事用道路を新設します。幅8mの道路とするようです。
現在はこの先は道路のようなものがありますが、おそらく民有地で樹木が生い茂っています。
非常口の北側では5月ごろより樹木の伐採が行われています。JR東海の資料では7月から伐採と書いてあるのですが、そのあたりどうなっているのかよくわかりません。
工事用道路の工事は2021年6月ごろにも終了する計画のようです。
既存市道は神奈川県・東京都の都県境の抜け道ともなっており、道路幅員のわりに交通量があるので、そのあたり気を付けてほしいなと思います。
撮影日:2020年7月5日、7月17日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
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