初の田園住居地域が北海道 本別町で指定 現地を見に行ってきた

皆さんは田園住居地域をご存じでしょうか。

2018年4月1日施行の改正都市計画法で新しくできた13番目の用途地域です。

当サイトを閲覧する皆様には用途地域の説明は必要ないと思いますので割愛します。この国土交通省資料をご覧くださいませ。

用途地域とは、都市計画法第8条第1項第1号によって定められた地域地区の1つで、土地利用の目的に応じて建築できる建物の種類等を規制するもの。用途地域には13種類あり、たとえば「第一種低層住居専用地域」では大型店舗や工場などは立地できない。

で、これまで用途地域は12種類ありました。

2018年施行の都市計画法で13番目の用途地域として「田園住居地域」が創設されました。1992年に8種類から12種類に増えてから久しぶりの創設です。

国土交通省資料によると、「住宅と農地が混在し、両者が調和して良好な居住環境と営農環境を形成している地域を、あるべき市街地像として都市計画に位置付け、開発/建築規制を通じてその実現を図る」ことを目的に創設されました。

田園住居地域では、低層住居専用地域内に建築することができる建築物に加え、農産物の生産等に供する建築物、農業の生産資材の貯蔵に供する建築物等の農業関連の施設を建設できることとなっています。また、この地域の農地における一定規模以上の開発等は原則不許可となるほか、税制措置で特例措置があるなど、都市農地の保全を目的とした施策となっています。

この制度が創設されてから私はこう考えていました。

最初に指定された場所に行こう・・・

用途地域はそんな頻繁に変更されるものではなく、現在ではあまり大きく変えない方向となっていることから、すぐに指定されるとは考えていませんでした。各都道府県や市区町村の関連する条例や規則の改正をする必要があったりと、すぐに指定できるものでもありません。

しかし、数年経ってもなかなか指定される自治体があるとは聞かず・・・

Googleの検索候補には「どこ」や「事例」が表示される始末・・・

で、2021年、やっと指定されました。

北海道に。

出典:都市計画現況調査

行ってきました。

2021年に指定しているのになぜ今かというと、定期的に検索していたもののその検索方法がうまくなかったのと、国交省の統計は1年遅れくらいで公表されるので、2021年指定→2022年4月の調査乗っかる→2023年に公表→2023年にやっと気付く・・・という流れです。

2022年4月1日時点で唯一指定されているのは、北海道の本別町

十勝総合振興局管内にある町です。

すみません、本別町と最初に聞いてどこだかわかりませんでした。

帯広駅から北東へ約40km。近そうに見えて車でも1時間弱かかります。

車載動画から切抜き

1月下旬。飛行機を降り、レンタカーを借りて、初の雪道運転で本別町を目指します。

訪道前日くらいまで大雪だったようですが、いい具合に晴れて0℃を上回っていました。

ここが田園住居地域である。

雪。

この写真の農地はトウモロコシ畑のようで、ストリートビューで立派なトウモロコシが育っているのを見ることができます。

証拠に用途地域を見るとしっかりと「田園」と記載されています。

「田住」じゃないのね。

地域内には、本別高校、本別中学校、本別中央小学校なども立地しています。ただ人口減少が続いており、平日とはいえ人の活動はあまり感じられませんでした。

田園住居地域だからといって特別なものがあるわけでもなく、まぁふつうは用途地域を目的にこの土地に訪れる人は皆無だと思いますし、ここに来たからどうという話でもありません。

農作物の営農状況を見るなら夏がいいんだと思いますが、夏が待てませんでした。

今回、事前にアポイントを取り、都市計画変更をし田園住居地域を指定した経緯を役場にお伺いしました。

が、ごめんなさい、掲載は控えます。

本別町がネットに公開している変更理由書によると、「農地と低層住宅等が混在している弥生町地区において、農業の利便の増進を図りつつ都市農地と調和した良好な住環境と営農環境を保護するため、用途地域を変更する。なお本別町都市計画マスタープランにおいて文教拠点である本地区は、農産物の生産、加工、消費を一貫して学ぶことのできる「食育と地産地消の学びの場」として位置づける方針である。」と記載があります。
ただ、今のところ田園住居地域に指定して何かできるかというような動きはないようです。

また、日本初の指定を目指したわけでもなく、そういう認識はなかったとのこと。

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ということで、これまで本別町を全然知らなかった私が本別町をご紹介。

「日本一の豆の町」と書かれているように、豆が特産品です。

かつての地北線→北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線の本別駅跡にある道の駅ステラ★ほんべつでも元気くんがお出迎えです。

道の駅には豆コーナーも存在。

とにかく、豆です。

私も一応小豆を買って帰り、あんこを炊きました。

あんバターパン。

美味しかったです。

田園住居地域の畑がトウモロコシ畑だったので、電子レンジで作れるポップコーンも購入。本別町産です。

あとで気付きましたが、生産者のサイトやFacebookを見ると、あの農地の写真がよく出てくるので、たぶんあの畑で作ったポップコーンです。

生産者の顔の見える小麦粉・ポップコーン直売 北海道・十勝ほんべつ町 前田農産WEBショップ
1899年から続く、北海道・十勝の畑作生産法人 前田農産の生産する農産物(小麦粉・ポップコーン)を直売しています。「生産者の顔の見える小麦粉」は「食べてくれる人の顔が見たい」という願いからスタートしました。天気や気候の影響を受けて、農作物の...

amazonでも販売されています。アフィリエイトではないので、是非下記リンクから購入どうぞ。
うま塩味とキャラメル味があってどちらも美味しいんですが、キャラメル味は加熱加減がやや難しく、焦がすと苦くなってしまうので、うま塩味がおすすめかなぁ。

Amazon.co.jp

本別町の人口は2023年12月時点で6,190人。1959年をピークに減少が続いています。減少ペースも激しく非常に大変な状態。ふるさと納税は下記から。ポップコーンもあるよ。

ふるさと納税,本別,北海道,十勝,移住,豆のまち,キレイマメ,きれいまめ
ふるさと納税。本別町【ほんべつ】公式ホームページ。北海道・東部に位置し、福祉・協働のまちづくりを官民一体となって進めています。

という感じで、勝手に本別町を紹介させていただきました。

田園住居地域の本来の創設理由を鑑みると、都市農地の保全を目的にしているように見え、北海道での指定は念頭に置いていないように感じます。また、北海道のような広大な農地で指定するメリットもあまりないので、今後は広がって行かないような気がします。また、現状の制度では、東京都市圏の都市農地の保全には満足しないような気がします。

2018年の都市局長・住宅局長通知で「都市における農地の保全と建築物に対する建築規制を一体として行う必要がある場合、例えば、第一種低層住居専用地域等において戸建て住宅と一定量の農地が調和しており、住と農が一体となった環境を将来にわたって保全する機運が醸成されている地域や、高齢化や空き家等の増加により、住と農の調和したゆとりある住宅地の形成が求められている地域等について、用途地域の積極的な見直しを行い、田園住居地域の指定を推進していただきますようお願いいたします。」と記載があるものの、どうなんですかね。

撮影日:2024年1月26日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。

コメント

  1. ラーメン大好き より:

    >当サイトを閲覧する皆様には用途地域の説明は必要ないと思いますので割愛します。
    自分には必要でした。リンクを貼ってくれてありがとう!

    大変興味深く、途中から玉置浩二の曲を思い浮かべながら読ませてもらった記事でした。

  2. 匿名 より:

    生産緑地と関係ありそうな無さそうな…
    よくわかんないですね。

    • yunomi-chawan yunomi-chawan より:

      生産緑地が最初に指定された1992年から30年となる2022年に一斉に農地が手放されるのではないかと言われた2022年問題もあって創設されたと言われる田園住居地域ですが、個人的には生産緑地の代わりにはならないんじゃないかなと思います。
      また、特定生産緑地制度もあり、結局大きな問題にはならなかったようですね。

  3. 匿名 より:

    いつも楽しく拝見させていただいております。いきなり北海道で驚きました。十勝川温泉や士幌温泉など、見どころは多い良い街ですよ。

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