多摩ニュータウン再生で諏訪・永山地区で都市基盤の再生も進む

前回の記事で、今年で入居開始から半世紀となる多摩ニュータウンで住宅の建て替えが進み始めていることを書きましたが、都市基盤施設でも再生も進み始めています。

多摩ニュータウン(西暦は入居開始年)

今回の記事で対象とするのは赤色で示した諏訪・永山地区です。

多摩ニュータウン再生に関する他の記事

住宅市街地総合整備事業

多摩ニュータウン諏訪・永山地区整備計画

多摩市では2011年3月に社会資本総合整備計画「多摩ニュータウン諏訪・永山地区整備計画」を策定し、2011年度から2015年度にかけて様々な事業を行っていました。前回記事諏訪二丁目住宅の建て替えもそのうちの1つでした。

また、「多摩ニュータウン諏訪・永山地区住宅市街地総合整備事業」として、自転車歩行者専用道路や公園の再整備を行いました。すべてをここで書くことはできませんが、その一部を書いてみます。

永山北公園

永山北公園

永山駅の南側にある永山北公園は木が生い茂ったやや暗いイメージの公園でしたが再整備が行われ、芝生のひろがった明るい公園に生まれ変わりました。(2015年度整備完了)

新設されたスロープ(右)

多摩ニュータウンは多摩丘陵に位置し起伏が激しく、階段しか存在しない箇所も存在していて、東京都が定めた『多摩ニュータウン地域再生ガイドライン』等においても、高齢者の移動円滑化が課題として挙げられています。

永山北公園においても幹線道路に面した箇所にスロープが新設されました。

永山第二公園

諏訪第二公園

諏訪第二公園をはじめ、永山南公園諏訪第三公園諏訪第七公園などでも再整備が行われ、いずれも明るい公園に生まれ変わりました。

このほか、自転車歩行者専用道路についても再整備が行われています(割愛)。

第2期多摩ニュータウン諏訪・永山地区整備計画

多摩市では2018年12月に「第2期多摩ニュータウン諏訪・永山地区整備計画」を策定し、第2期となる事業が始まっています(2023年度まで)。前回記事都営多摩ニュータウン諏訪団地の建て替えもその1つです。

弓の橋

第2期の事業でも公園の再整備、自転車歩行者専用道路の改修、橋梁の改修などを行う計画です。

一例として、写真の弓の橋は舗装を打ち換えるとともに、主桁等の改修を行う計画のようです。

多摩東公園の改修

諏訪地区にある地区公園である多摩東公園は2018年7月27日に都市計画公園事業の認可を得て再整備を行っていました(終了)。

多摩東公園

多摩東公園は陸上競技場などがある公園で、1986年に開設されました。

2018年度から改修工事が始まり、陸上競技場や武道場、テニスコートなどがリニューアルしています。

電車見橋の改修

2018年撮影
2021年1月撮影

多摩東公園の西側にある電車見橋(自転車歩行者専用)は2020年から耐震補強工事が行われています。

それまでの橋はゲート性を意識した照明柱が特徴的でしたが、今回の工事で照明柱が撤去されました。

多摩消防署の建て替え

多摩消防署

永山駅の近くにある東京消防庁多摩消防署は1972年に移転開署した庁舎でしたが、2018年に南永山小学校に仮移転したうえで現地で建て替え工事を行い、2020年に再開署をしました。

都立永山高等学校の建て替え

都立永山高等学校

1972年に開校した都立永山高等学校は現在建て替え工事を行っています。

日本医科大学多摩永山病院の建て替え

旧多摩ニュータウン事業本部用地

永山駅北側にある日本医科大学多摩永山病院は1977年に開院した東京都指定二次救急医療機関として指定されている病院です。

病院建物の老朽化が進行していることから、建て替えに向けた検討が進められています。

当初、旧東永山小学校跡地への当初、旧東永山小学校跡地への移転が検討されていましたが、より駅に近い位置にある旧多摩ニュータウン事業本部用地への移転にむけ、旧多摩ニュータウン事業本部用地(UR所有)と旧東永山小学校跡地(多摩市所有)を2021年度にも交換する予定です。今後、この土地への移転建て替えにむけ検討が進められるものと思われます。

南多摩尾根幹線道路の沿道土地利用転換

南多摩尾根幹線道路に面した地区では、『多摩ニュータウン リ・デザイン 諏訪・永山まちづくり計画』など各種計画において土地利用転換が計画されています。

特に『多摩ニュータウン リ・デザイン 諏訪・永山まちづくり計画』においては土地利用の方向性として

土地利用転換により駅拠点等と差別化を図った商業・業務・産業機能を誘導し、雇用創出と新たな賑わいの拠点を創出する。

とされています。

南多摩尾根幹線道路(この裏)に面した旧南永山小学校跡地

土地利用転換については現在検討段階ですが、多摩市ニュータウン再生推進会議の議事録などを読むと色々な検討が行われていることがわかります。

4車線化準備工事が行われている南多摩尾根幹線道路(12月30日)

また、南多摩尾根幹線道路は東京都の道路事業として4車線化工事が事業中で、既に一部区間で準備工事が進んでいます。

南多摩尾根幹線道路沿道エリアは特に注目していきたいエリアです。

撮影日:2020年10月28日、12月30日、2021年1月6日、1月14日ほか 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。

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