国分寺市で事業が行われている国分寺3・2・8号府中所沢線の進捗状況を見てきました。新府中街道となる道路です。
現在は、都道222号(市役所通り)以南で工事が行われています。開通時期に関する公式なアナウンスは未だありませんが、順調にいけば2025年春にも開通するのではないかと見られます。
1月21日追記
熊野神社通り~市役所通り間が、2025年2月17日14時に交通開放されます。
公式発表
国分寺3・2・8号府中所沢線を暫定交通開放|東京都
事業概要
国分寺3・2・8号府中所沢線は国分寺市で事業中の都市計画道路です。
2007年11月26日に事業認可を得て東京都が事業を行っています。事業期間は2027年3月31日までです。
多喜窪通りから五日市街道までの約2,500mの区間について道路を新設します。幅員は36mです(立体交差箇所では一部異なります)。
多喜窪通りから熊野神社通りまでの区間は、2017年3月16日14時に交通開放されました。
1月21日追記
熊野神社通り~市役所通り間が、2025年2月17日14時に交通開放されます。
基本データ
施行者 | 東京都 |
延長 | 約2,500m |
幅員 | 36m(4車線) |
施行期間 | 2007年11月26日~2027年3月31日 |
交通開放 | 多喜窪通り~熊野神社通り間:2017年3月16日14時 熊野神社通り~市役所通り間:2025年2月17日14時 市役所通り以北:未定・整備中 |
2020年4月15日現在 |
最近の発注状況
工事 | ||
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発注年度 | 工事名称 | 受注者 |
※これ以前は情報収集していません | ||
2017年度 | 街路築造工事のうち排水管設置工事(29北北-国分寺3・2・8) | 株式会社ティーディーイー |
2018年度 | 街路築造工事のうち排水管設置工事(30北北-国分寺3・2・8) | 株式会社ベストエンジニアリング |
2019年度 | 街路築造工事及び擁壁設置工事(31北北-国分寺3・2・8) | 不調 |
2020年度 | 街路築造工事のうち電線共同溝設置工事(2北北-国分寺3・2・8) | 株式会社ティーディーイー |
2020年度 | 街路築造工事のうち排水管設置工事(2北北-国分寺3・2・8) | 丸義建設株式会社 |
2020年度 | 街路築造工事のうち擁壁設置工事(2北北-国分寺3・2・8) | 西武建設株式会社 |
2021年度 | 街路築造工事のうち排水管設置工事(3北北-国分寺3・2・8号外2路線) | ロード建設株式会社 |
2022年度 | 街路築造工事のうち電気室新築工事(4北北-国分寺3・2・8) | 株式会社みやび |
2022年度 | 街路築造工事のうち電線共同溝設置工事(4北北-国分寺3・2・8) | 株式会社飯和建設 |
2023年度 | 街路築造工事のうち発電設備設置工事(5北北-国分寺3・2・8) | 株式会社ミヤケ電池サービス |
2023年度 | 街路築造工事のうち排水設備設置工事(5北北ー国分寺3・2・8) | 新明和工業株式会社 |
2023年度 | 街路築造工事(5北北-国分寺3・2・8) | 戸田・朝倉・イワヲ建設共同企業体 |
2023年度 | 街路築造工事のうち歩道舗装工事(5北北-国分寺3・2・8) | 鈴木土建株式会社 |
2023年度 | 街路築造工事のうち道路照明設置工事(5北北-国分寺3・2・8) | 不調 |
2023年度 | 街路築造工事のうち遮音壁設置工事(5北北-国分寺3・2・8) | 日栄・コスモ建設共同企業体 |
2023年度 | 街路築造工事のうち道路植栽工事(5北北-国分寺3・2・8) | 株式会社藤紋 |
2024年度 | 街路築造工事のうち道路照明設置工事(6北北-国分寺3・2・8) | 株式会社サンデン |
2024年度 | 事業地整備工事(6北北一国分寺3・2・8外3路線) | 光建設株式会社 |
2024年度 | 街路築造工事のうち擁壁設置及びトンネル歩道整備工事(6北北-国分寺3・2・8) | 株式会社島田組 |
2024年度 | 街路築造工事(6北北-国分寺3・2・8) | 成友興業株式会社 |
委託 | ||
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発注年度 | 委託名称 | 受注者 |
※これ以前は情報収集していません | ||
2023年度 | 建築工事等監理業務(5北北-国分寺3・2・8) | 株式会社トーニチコンサルタント |
2023年度 | 道路詳細修正設計(5北北-国分寺3・2・8) | セントラルコンサルタント株式会社 |
2023年度 | 道路擁壁及びトンネル施設等詳細修正設計(5北北-国分寺3・2・8) | 株式会社トーニチコンサルタント |
2024年度 | 環境調査委託(6北北-国分寺3・2・8外1路線) | 株式会社中央クリエイト |
事業者サイト
この枠内の情報は随時更新されます。記事本文の情報と枠内の情報に時間的差異が生じる場合があります。
写真等
撮影位置はこの通りです。
現在行われている工事
現在は、都道222号(市役所通り)以南で工事が行われています。植栽と道路照明の工事の看板が見当たらなかったのですが、現場の状況から工事は続いているのではないかと思われます。たぶん。
4つの工事をひとまとめにした広報看板が設置されていました。
1つ目の工事は、「街路築造工事(5北北・国分寺3・2・8)」で、2025年2月17日までの予定で、戸田・朝倉・イワヲ建設共同企業体が施工しています。
縁石や舗装などを行うメインの工事です。舗装も表層まで施工するようです。
2つ目の工事は「街路築造工事のうち遮音壁設置工事(5北北・国分寺3・2・8)」で、2025年2月13日までの予定で、日栄・コスモ建設共同企業体が施工しています。
車道と歩道の間に遮音壁を設置するものです。
看板が見つかりませんでしたが
・街路築造工事のうち道路植栽工事(5北北-国分寺3・2・8) 株式会社藤紋
・街路築造工事のうち道路照明設置工事(6北北-国分寺3・2・8) 株式会社サンデン
も行われているはずです。
ざっと見た感じの11月30日時点の施工状況はこんな感じです。場所により構造や進捗は異なります。
すでにRCやRMなどの路床・路盤までは整備が進んでいて、縁石類も設置がほとんど進んでいます。また、照明や高木も設置が進んでいます。
なお交差点付近はほとんど手つかずです。最後にぴちっと仕上げて完成となると思われます。
熊野神社通り~都道222号(市役所通り)間
交差点から先の区間で工事が進められています。
交差点内部についてはほとんど手つかずです。
縁石・路盤などの整備が進んでいます。
植栽も高木は設置が進んでいるほか、場所によっては低木も設置済み箇所があります。植栽設置個所は若干の設計変更がされていそうに見えました。
遮音壁はほとんど設置されている箇所が見当たりませんでした。基礎の埋め込みがされている箇所はあったので、ものが入ればすぐに姿を現しそうです。
工事に伴い、市道横断箇所が封鎖されているため、いつも様子を見ていた箇所から見られなくなっていました。
こちら側から見ても同様に工事は進んでいます。
こちらも都道222号(市役所通り)との交差点予定地部分はほとんど手つかずです。今後工事に入ると見られます。
都道222号(市役所通り)まで暫定開通させた場合、そこまで広くはない市役所通りの安全性、踏切の存在、変則交差点である恋ヶ窪交差点での渋滞が懸念されるところです。
なお、国分寺市役所は2025年1月1日から(業務開始は6日から)西国分寺付近に移転予定です。「市役所通り」はそもそも都が正式決定された名称ではなく、市や都の資料に一部掲載がある名称で、市議会でも呼称される名称ではありますが、標識類はほとんどありません(追記:昭和40年代に市が決定した名称のようです)。市役所通りという名称は市役所移転後には完全消滅するのではないかと思われます。なお、都道についても熊野神社通りと交換する形で市に移管する話があり、既に熊野神社通りの一部が都道区域編入済みです。
都道222号(市役所通り)以北
現在、都道222号(市役所通り)~五日市街道間では、工事は何も行われていません。
現在、市役所通り以北と見られる工事が2件入札中です。
・街路築造工事(6北北-国分寺3・2・8) 12月19日開札予定
・街路築造工事のうち擁壁設置及びトンネル歩道整備工事(6北北-国分寺3・2・8) 12月5日開札予定
1つ目の方は、施工延長L=975.48mで、規模8億円以上9億円未満、履行期間2026年12月16日までと記載されています。現在、市役所通り以南で戸田・朝倉・イワヲJVが施工している工事と同様の工事ではないかと思われます。
2つ目の工事は西武線を跨ぐ部分です。詳しい内容は不明です。
年間発注予定にはこれ以外は記載がありませんが、2025年度には植栽や照明などの工事も発注され、同様に整備が進んでいくのではないかと思われます。
右側の農林水産省動物医薬品検査所の一部が、用地未取得と見られます。検査所は2025年度につくばへ移転予定です。
未取得部分も副道部分で、沿道施設も検査所しかないので、副道部分未整備で先行開通してもいいと思うんですけどね。
こちらもしばらくこの状態です。
交差する五日市街道の拡幅工事も必要で、用地の取得が進んでいますが、現時点で道路工事は行われていません。
五日市街道の状況は後日別途掲載します。
撮影日:2024年11月30日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
コメント
市役所通りは昭和40年代ごろに公募により決定されたもののようで、当時の市広報(国分寺 No.186)にもその旨が掲載されています。
余談ですが、内藤橋街道などの通りも同時に決定されています。もし既にご存知でしたらご容赦ください。
そうだったんですね。市が都道の愛称を付けるのはなくはないですが若干違和感あります。(いつから都道なんだろう)
いつも楽しみに見ております。
五日市街道の拡幅部分についてですが、
西武線とのわずかな間の、北側にスバル自動車がある、反対の南側に、戸建て住宅が建築されるようです。
新府中街道から西武線まで拡幅されてアスファルト舗装されているのに、
そこからは都市計画道路の予定地なのに新築を2軒建てるようです。
本来であれば、都市計画道路予定地の外側に一軒建てることが筋なのに、許可するのは、立ち退きが必要になることがわかりながら、移転補償など、税金の無駄な使用につながるので、非常に不快に思ってしまいます。
お気持ちはわからなくはないですが、日本国憲法では財産権を保障しています。
現在の法令で都市計画道路に掛かる土地に対して木造等2階(3階)以下しか建てられないとした建築制限が掛けられているのは、必要最小限の規制として掛けられているもので、これを何も建築できないとすると財産権を侵害し、公共の福祉のために受忍すべき制限を超えているとみなされかねません。そうなると、その制限に対して補償が必要という話になってくるでしょう。(現在の建築制限に対しては、その制限の補償をしなくてよいという最高裁判例あり)
ならばすべて買収・補償すればよいのではないかという考えもあるかもしれませんが、そんなお金どこにもないですし、買収補償できないのに強い制限をかけるのは、財産権を侵害します。
市役所通りまで延伸すると、熊野神社通りの新府中街道〜府中街道間の慢性渋滞が解消されるのはいいなあと思うんですけど、恋ヶ窪交差点の混雑は増しそうですよね。
府中街道の西恋ヶ窪一丁目〜西恋ヶ窪三丁目が短すぎるせいでそこも実質変則交差点みたいになっているんで、慢性渋滞を単に北に動かしました、みたいな話になりますが。