[鉄道唱歌の旅] 38番彦根~44番大津

鉄道唱歌の旅、続きです。

明治時代に作られた「鉄道唱歌」で歌われている場所に行ってみるという旅です。

前回東京から米原まで来て一旦東京に帰りました。今回は米原に戻ってきて続きを旅しました。

38番 彦根に立てる井伊の城・・・

彦根に立てる井伊の城 草津にひさぐ姥が餅 かはる名所も名物も 旅の徒然のうさはらし

彦根城

彦根と言えば彦根城。現存している城です。

彦根城は以前訪問済みだったので今回の訪問は省略し、この写真も前回訪問時のものです。

うばがもちや

彦根から京都方面へ、草津で途中下車です。この草津で売っているのが「姥が餅」です。

いまでも「うばがもちや」というお店があり、姥が餅を販売しています。

うばがもちや の姥が餅

こちらが姥が餅

餅を餡で包んだ和菓子です。

こんな感じで、いろいろな名物が今もなお多くあるのが東海道ですね。

39番 いよいよ近く馴れくるは・・・

いよいよ近く馴れくるは 近江の海の波のいろ その八景も居ながらに 見てゆく旅の楽しさよ

琵琶湖(奥)と瀬田川

米原からずっと琵琶湖沿いに進んできた東海道本線ですが、現在は、石山駅付近まで車窓から琵琶湖が見えるところはなく、石山駅手前のここが唯一見える場所になっています。昔は干拓が進んでいなかったこともあり、琵琶湖が東海道本線に近い場所もあったようですね。

この歌詞の後半にある「その八景」とは「近江八景」のことを言っていると思われます。近江八景とは以下の8つのことです。

  • 石山秋月
  • 勢多夕照
  • 粟津晴嵐
  • 矢橋帰帆
  • 三井晩鐘
  • 唐崎夜雨
  • 堅田落雁
  • 比良暮雪

この後の歌詞では、この八景をすべて歌っています。正直、東海道線から遠いものもあるのですが。

40番 瀬田の長橋横に見て・・・

瀬田の長橋横に見て ゆけば石山観世音 紫式部が筆のあと のこすはここよ月の夜に

瀬田唐橋

瀬田川を横断する瀬田唐橋(瀬田の唐橋、瀬田の長橋)です。

これも近江八景の1つ(勢多夕照)です。

いまでこそ国道から降格してはいますが、昔から交通の要衝でした。

石山寺

瀬田唐橋から瀬田川を下ってしばらく行くと、石山寺に到着です。ここの近江八景の1つ(石山秋月)です。

紫式部が源氏物語の着想を得た場所としても知られています。

41番 粟津の松にこととへば・・・

粟津の松にこととへば 答へがほなる風の声 朝日将軍義仲の ほろびし深田は何かたぞ

旧東海道 かつては松が並んでいたそうな

石山駅から北へ約500mのところに粟津と呼ばれる地域があります。かつては松並木があったそうですが、今はその面影はありません。これも近江八景の1つ(粟津晴嵐)です。

この写真の交差点の名前が「晴嵐」という名前ですごいなーって思いました。

琵琶湖沿いの道路

現在の琵琶湖沿いの道路には松が並木となっています。

昔からあるものではないようですが、これはこれで綺麗だったな。

歌詞の後半の「朝日将軍義仲の ほろびし深田は何かたぞ」は、源義仲が自害のため粟津の松原に踏み入れた際、馬が深田にはまり討ち死にした……ということを言っています。

42番 比良の高嶺は雪ならで・・・

比良の高嶺は雪ならで 花なす雲にかくれたり 矢走にいそぐ舟の帆も みえてにぎわう波の上

比良の高嶺?

比良山地は琵琶湖の西側の山・・・ですが、曇っていました。

いや、もう少し左向きだったか?

東海道は琵琶湖の南側を通るルートとなっていて、大きく迂回していました。そのため、琵琶湖を渡り直線的にショートカットするルートもありました。それが矢橋舟で、近江八景の1つです(矢橋帰帆)。

「急がば回れ」の語源となったのもこの船だそうです。

自動車も普及した今、船はほとんど見えませんでしたね。

43番 堅田におつる雁がねの・・・

堅田におつる雁がねの たえまに響く三井の鐘 夕ぐれさむき唐崎の 松には雨のかかるらん

「堅田におつる雁がねの」・・・近江八景の1つ「堅田落雁」を言っているはずですが、遠いので割愛。

三井寺

大津の西にあるのが三井寺です。これも近江八景の1つ(三井晩鐘)です。

鐘・・・いくつかあったけどどれのことなんだろう?

このお寺、「○○の撮影に使われました」という張り紙が至る所にありました。

「夕ぐれさむき唐崎の 松には雨のかかるらん」・・・近江八景の1つ「唐崎夜雨」を言っているはずですが、これも遠いので割愛。

44番 むかしながらの山ざくら・・・

むかしながらの山ざくら におうところや志賀の里 都のあとは知らねども 逢坂山はそのままに

大津京駅

「大津京」については諸説あるようですが・・・

逢坂山(の方向) 厳密には違うけど

大津から山科の間にあるのが逢坂山です。古典でもよく聞く名前ですね。

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