国道20号新笹子トンネル 本体工事着手へ 進捗状況2023.7

大月市及び甲州市国道20号甲州街道20で行われている「新笹子トンネル改修」の進捗状況を見てきました。

前回記事で「次回来るのは完成時かな」と書いておきつつ、翌年に来てしまいました。

事業概要

一般国道20号甲州街道新笹子隧道では、隣接してトンネルを建設する事業が行われています。

現在のトンネルは1958年に供用開始されたトンネルで、かつては有料道路でした。トンネル断面が小さく大きなトラックが通行できず、歩道も設置されていないなどの問題を抱えており、より断面の大きいトンネルを建設する計画です。


この枠内の情報は随時更新されます。記事本文の情報と枠内の情報に時間的差異が生じる場合があります。

写真等

撮影位置は大月市側です。

大月市側坑口予定地から見た様子

トンネル予定地の大月市側で工事が行われています。
現在行われている工事は、「R3国道20号新笹子トンネル改修改良保全その1工事」で、大新工業株式会社が施工しています。トンネル出入口付近の土留めなどを施工している状況です。

工事に伴い、道路端部に土留めを設置し、車道はやや反対側に移設されています。トンネル情報板も常設のものは撤去され、管理事務所前に簡易なものが設置されているほか、トンネル手前の3灯式の信号機は撤去されています。

現在はアンカーのようなものを打ち込んでいるように見えました。かなり急斜面なので、工事も大変そうに見えます。

トンネルはこの先左側に建設される予定です。

トンネル本体の最初の工事となる「R4国道20号新笹子トンネルその1工事」の入札は3月13日に開札され、R4国道20号新笹子トンネルその1工事 大林・大本特定建設工事共同企業体が落札しました。※開札後審査が行われ翌14日に決定。入札公告によると、トンネル予定延長約3.3kmのうち、大月市側から約2287mを施工するもので、2026年3月31日までの予定です。

また、この工事とは別に、建設発生土受入地を整備する「R4国道20号新笹子トンネル改修外改良工事」の工事も3月に開札され、長田組土木株式会社が落札しています。大月市猿橋地内に盛土するようです。

現時点で、甲斐大和側には変化はありませんでした。

撮影日:2023年7月14日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。

コメント

  1. 寝ぼけ熊 より:

    これから掘るトンネルは現在の新笹子トンネルとかなりの近接施工ですね。
    200mほど長くなっても管理棟の大月寄りから掘削すれば現トンネルへの掘削影響も無くて良いのではないか?と感じる次第です。
    どこの機関も同様に少しでもトンネル長を短くするために谷を追い込んで急崖の下に坑口を付ける傾向があるように思われます。

    • yunomi-chawan yunomi-chawan より:

      高速道路の4車線化の事例などを鑑みると、既存トンネルとの位置関係はよくある距離だと思います。
      全く別の場所を掘るよりも、既にあるトンネル近くを掘る方が、非常口等の活用のほかに、既知の土質の場所を掘れるという利点もあるのではないでしょうか。

      トンネル坑口を大月側にずらすことですが、トンネルは斜面に対して垂直に入ることが、土圧の関係や施工的にも望ましいです。大月側にずらすと、斜面に対して平行に進入することになり、片方からの偏った土圧を受けることになるほか、土被りが小さい区間が続くため、好ましいとは言えないと思います。
      谷部に坑口が設けられることが多いのも、尾根に進入することは、尾根は風化が進んでいることが多く、健全な地山が表れにくいとされているという理由があります。谷部は谷部で別の考慮する点がありますが。

  2. せぴあ より:

    猛暑のなか、広範囲の現地取材に敬意を表します。精緻な報告内容で、毎回の更新を心待ちにしていますが、くれぐれも体に注意してください。

  3. 匿名 より:

    お疲れさまです。

    見る側は寝ながら…ですが、記事を作る側の労力はかなりのもの

    貴重な情報は、参考にさせていただきます

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