西東京3・2・6号調布保谷線(伏見通り)4車線化完了!

西東京市の都市計画道路、西東京3・2・6号調布保谷線のうち、下保谷二丁目交差点付近~都県境付近までが4車線化されたので見てきました。

この4車線化によって、一連の道路のうち、中央道高架下付近~都県境付近までの約11kmの区間が連続して4車線化したことになります。

なお、事前の発表では、「2021年5月10日から順次車線を切り替え、5月17日に4車線での交通開放を完了」とのことでしたが、5月15日の時点で既に完了していました。

今回4車線化した区間

4車線化した区間の様子

都県境付近(北端部)から見た様子

この道路は、都市計画道路「調布保谷線」です。

調布保谷線は、稲城市矢野口を起点とし、稲城市・調布市・三鷹市・武蔵野市・西東京市を通り、埼玉県との都県境を終点とする約14.2kmの都市計画道路で、東京都の「多摩南北主要5路線」のうちの1つです。1980年代後半~2000年代前半にかけて、一部の区間を除き、順次4車線化に向けた拡幅に着手しました。

西東京市内では、
新青梅街道から北側の約3.1kmの区間は2000年11月7日に、
青梅街道新青梅街道間の約0.8kmの区間は2002年1月10日に
それぞれ事業認可を受け、事業に着手しました。

その後、
2013年4月21日に青梅街道都道233号間が、
2015年3月19日に都道233号下保谷二丁目交差点間が、
2015年8月2日に下保谷二丁目交差点都県境の区間が、
それぞれ交通開放されました。
ただし、用地の取得が遅れた箇所があったことから、下保谷二丁目交差点都県境は一部を除き暫定2車線での開放となっていました。

今回、支障となっていた用地の整備が完了したことから、4車線化したというわけです。これより、中央道高架下付近~都県境付近までの約11kmの区間が連続して4車線化したことになります。

2020年度に整備された箇所(下保谷二丁目交差点北側)

上の写真の場所では用地取得の遅れから、それを避けるようにして道路が暫定開放されていました。

2020年8月20日撮影

その後用地の取得がされ、2020年6月下旬頃より街路築造工事に着手し、奥山建設株式会社が施工しました。(工事件名は「街路築造工事(31北南-西東京3・2・6号)その2」)

西東京市北町六丁目交差点南側

また、暫定開放済みの区間では、切削オーバーレイ工や区画線の引き直しがされました。

下保谷二丁目交差点南側

もともとそれほど交通量の多い道路ではありませんでしたが、見ていた限りでは、車の流れは非常にスムーズでした。

2021年5月15日現在、制限速度は変わっておらず、50km/hのままとなっています。そのうち引き上げられそうですけどね。

今後は電線類の地中化や歩道の舗装工事などを行うことが公表されています。現在の事業認可期間は2024年3月31日までです。

全線4車線化を

何度も書いたように、今回の4車線化で、中央道高架下付近~都県境付近までの区間が4車線化したことになりました。

調布保谷線の南側で続く南多摩尾根幹線でも4車線化に向けた事業を行っているほか、北側の埼玉県方面も保谷朝霞線として4車線の道路を新設する事業を行っています。

一方で、調布保谷線甲州街道中央道高架下間は、幅18~22mで都市計画決定されており、現在は2車線で供用されています。下の写真では偶然空いていますが、しばしば渋滞が発生しています。

中央道の南側の2車線区間

この区間については、2016年に策定された『東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)』において、「計画内容再検討路線」に選定されており、「当該区間がボトルネックとなることが想定されることから、路線として車線数の整合を図る必要があります。 」とされています。

現在のところ具体的な話が出てきたというのは聞いていません。

また、国の相武国道事務所の事業概要には、2019年度より、甲州街道と交わる下石原交差点の改良が掲載されています。こちらも具体的にどう改良するのかわかりませんが、まぁ単純に考えたら国道側をいじるんですかね。都営住宅を取り壊したり、電通大学生宿舎前が広くなっていたり、何かあるんでしょうか?

調布消防署の前面

下石原交差点の南側にある調布消防署は、2019年に建替えられ、新庁舎で業務を行っています。

これが果たして将来の拡幅を見越しているのか・・・正直見ただけではよくわかりません。

撮影日:2021年5月15日ほか 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。

コメント

  1. RM より:

    東京都の道路事業、着手から10-15年程度で交通開放されるケースが多いように思えますが、神奈川県など他の自治体の事業は20年や30年は当たり前のような印象があります。予算やリソースなどの違いもあるかと思うのですが、それにしても差がありすぎます。この原因は何なのでしょうか? 土地収用法のスタンスの違いなんですかね?

    • 匿名 より:

      都市計画は、20~30年後を見据えて事業化しますが、ここ10年ほど、東京以外の日本の都市の人口動態は悪化の一途です。人口は漸減、平均年齢は上昇、都市計画税もあまり上がらず。
      そもそも都市計画道路の整備は、都市中心部から放射・環状道路を徐々に伸ばし、増加した人口に呼応して事業地・住宅地をタイムリーに供給するのが主目的ですが、残念ながら東京以外は逆に都市規模を縮小しなければいけない状況に陥っています。そのため、多くの都市では1960年代から1970年代に策定した都市計画道路を10年くらい前から廃止し始めている状況です。

    • yunomi-chawan yunomi-chawan より:

      正直なところ、路線によるのかなと思います。
      東京都施行の都市計画道路でも、調布3・4・17号狛江仙川線は開通まで20年、西東京3・4・12号東町線なんかもいまだ開通せず23年など、中には長期に及んでいる路線もあります。
      調布保谷線のように、特に重要な路線は早い傾向はあると思います。

      土地を買収するにもお金が必要で、その予算などを考えると、財政力のある東京都が早いのはあると思います。なかなか一度にこれほど複数の路線を同時に事業を進めるのはできないはずです。

      逆に用地を取得しやすい地方では、比較的早い傾向もある気がします。

      土地収用法に関してはよくわかりません。

      でもやっぱり、お金じゃないですかね。

      • 匿名 より:

        財政力の差なんですかね。しかし土地収用に移るまでの期間、事業や自治体による差が大きすぎる気がします。この前掲載された二俣川の路線は土地収用したようですが、事業開始は何と昭和とのこと。30年引っ張るのはいくらなんでも…

        • yunomi-chawan yunomi-chawan より:

          横浜市はそういうのちょいちょいあるんですよね。選択と集中で工事を進めているような印象です。
          なお、二俣川の路線は3・4・12号鴨居上飯田線のことと思いますが、事業開始は2003年(平成15年)です。

  2. てつお より:

    2車線区間の4車線化について同感です。平日の夕方、南行きに甲州街道まで通ったことがありますが、写真のバス停付近から渋滞していました。見たところ、旧甲州街道交差点を頭に渋滞し、そこに下石原交差点で甲州街道からの右左折車も加わるため、なかなか進まない状態でした。したがって、せめて甲州街道から旧甲州街道までの区間だけでも拡幅されれば、効果はあると思います。

    • yunomi-chawan yunomi-chawan より:

      2車線区間のところはあのあたりから渋滞することが多いですね。私も何度か引っかかりました。
      旧甲州街道は調布駅方面への左折車両で引っかかることもあるのかなという印象です。下石原交差点は右折レーンは空いているのに、左直レーンが混んでいることが多いような気がします。

  3. 匿名 より:

    そもそも道路計画上にあった、民家立ち退き遅れの影響により
    2015年8月の2車線での仮運用となり、当該区間は6年を経てようやく4車線化となりました。
    この2車線絞り区間の影響で、下保谷2丁目交差点付近を境に上下線で通勤時間帯は慢性渋滞の要因となっていた。今では解消され喜んでおります。

    また一番最初の都県境付近(北端部)から見た様子の写真ですが、現T字路交差点の南行側は、1車線に絞られたままになってています。同交差点部南行き側をなぜ絞っているのか、西東京市に問い合わせていますが、回答が返ってきていません。

    推測ですが、北側の埼玉県方面も保谷朝霞線も4車線化で計画となっていますが、上下線とも暫定2車線化で運用する為に、予め車線を絞っているのでは?
    北端部北行きは将来右折レーンを見越し2車線化、南行きは1車線としているのとの推測です。

    今後は南端部の中央道南側~下石原交差点までの4車線化と北端部の保谷朝霞線の動きに注視したいです。

    • yunomi-chawan yunomi-chawan より:

      正確な理由は知りませんが、2つほど理由が思いつきました。1つは保谷朝霞線が理由、2つは安全性の理由です。

      保谷朝霞線は、現在は幅員27m(一部28m)で4車線の計画となっていますが、現在の計画になったのは2020年4月7日のことで、それまでは幅員20mでした。
      幅員20mの当時、何車線の計画だったかわかりませんが(少し前まで車線数を決定する必要が無かった)、現在では基本的には2車線程度しか作れません。
      すなわち、調布保谷線の設計段階では、保谷朝霞線は幅員20mでおそらく2車線の計画であったことから、幅を狭めているという推測です。

      2つ目の安全性ですが、左折車と右折車が同時に進入するなど、歩行者等に危険を及ぼすことを回避することです。でも、似たような交差点で車線数を絞っている場所はあまりないので、これは正しい理由か自信がありません。基準等も見てみましたが、該当しそうな記述は探せませんでした。

      現状、車線数を絞っていても特に問題はなさそうですから、保谷朝霞線ができるまではこのままでいいと思います。

      なお、この道路を設計・工事を行ったのは東京都ですから、西東京市に問い合わせるのではなく、東京都に問い合わせた方がいいです。東京都建設局北多摩南部建設事務所が担当しています。

      • 環状6.5号線 より:

        このパターンは中野通り「蓮華寺下」でも見られます。

        恐らく後者(安全性)要素が大きいかと。
        因みに嘗ては同交差点も4車線でした。

        • yunomi-chawan yunomi-chawan より:

          蓮華寺下交差点に関しては、新青梅街道との交差角がやや鋭角であり、道路構造令上、直角またはそれに近い角度で交差させるよう定められていること、またパーキングメーターやバス停等で本来の4車線の機能を有しないこと、北側が2車線で建設されることなどから、交差点の改良を行ったものと考えます。

  4. kn より:

    甲州街道バイパスは整備時期が古いせいか。道幅に余裕が無い印象です。調布保谷線の4車線部分の方が余裕が有って走りやすいです。下石原交差点中央高速調布ICが近い事も有って。いよいよ交通集中する交差点に成りそうです。

    • yunomi-chawan yunomi-chawan より:

      アセスメントの導入や構造令の変更などもあって、なかなか幅員が狭い4車線道路は作れないようです。

  5. こうやんけ より:

    この区間にバスベイが何ヵ所ありますが何かバス路線でも作るんでしょうかね。

    • yunomi-chawan yunomi-chawan より:

      私も気になっているのですが、よくわかりません。
      このあたりはもともとバス路線の少ない地区ですから、路線を開設してもそんなにお客さんは乗らないような気がします。

      • こうやんけ より:

        空想的に考えるなら鷹21の進化版として、鷹20三鷹駅~保谷庁舎~片山小学校~下片山~朝霞台駅 みたいな路線ができてほしい(となると保谷朝霞線の開通か必須)まあこんな路線は実現できないと思うけど 吉60があるならなぁ…

  6. こうやんけ より:

    上記の路線ができたなら、保谷駅には、はなバス、三鷹駅には西武バス的な使い方になりますね。

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