川崎市麻生区で事業が行われている川崎3・5・14号野川柿生線(王禅寺工区)では、日吉交差点付近で行われていた拡幅工事がほぼ完了しました。
1991年に事業認可を得て川崎市が事業を行っていたもので、古くからあった道路を都市計画道路線形に沿って拡幅しました。
なお、1991年当時は、尻手黒川道路はヨネッティー前から東側しか開通しておらず、尻手黒川道路を西に進んできた車はこの道路を通ることになっていました。前年の1990年にはごみ処理場の余熱利用市民施設としてヨネッティー王禅寺が開業、尻手黒川道路についても西側に徐々に整備が進められ、現在に至っています。
拡幅後の状況
今回、拡幅工事が行われたのは日吉交差点を含む約250mの区間です。
これよりも北側の区間はずいぶんと前に拡幅されており、残った区間がこことなります。
拡幅前には約7mほどの道路で、歩道がないか、ガードレールで仕切られただけの歩道で、非常に狭い道路でした。(用地取得できた箇所から歩行者空間として開放していた)
拡幅後は幅員16mとなり、両側に歩道が設置されています。
日吉交差点は、都市計画道路線形と比べるとカーブの外側に現道がありましたが、カーブの内側の拡幅する形となり、交差点も直角に当てるように改良されました。
ヨネッティー側から来ると、これまでは少し右に振ってから左にカーブしていたものが、そのまま左カーブとなります。
また、これまで交差点の中に取り付いていた西側住宅地に至る細い道路は、交差点の外側に接続するようになり、変則的な交差点が幾分解消されています。
ただし、ヨネッティー側から来た際の右折禁止は1月21日時点では継続されていて、王禅寺東一丁目方向に右折することはできません。ただ、周辺道路の状況からここで右折したい車はあまりいないと思われます。
信号機は歩車分離式が継続していて、歩行者が横断したい場合には押しボタンを操作する必要があります。
道路がカーブ内側に来たことで、こちらの停止線は少し前進しました。
これまで車道だった部分は広い歩道の一部となっています。
拡幅後の幅員16mのうち、歩道は3.5mが両側にある標準的な構造(場所により多少異なる)で、歩道には植樹帯が設けられています。植樹帯は低木のみの植栽でした。自転車レーンも設置されていません。
電線共同溝は整備されず、電線類は地上にあります。
この日はゼブラゾーンの区画線塗装工事を行っていて、ゼブラゾーンが未完成な状態ですが、数日で終わると思います。
日吉バス停のためのバスベイも両側に設置されました。もともとあったバス停よりも100m程度南側に移設となります。1月21日時点では移設未了です。
ちなみに、前の週の土曜日、1月18日には半たわみ性舗装のセメントミルク浸透工を行っていました。
1月25日追記
バス停は1月31日金曜日始発から移設されます。
事業区間はここまでで、ここから南側は日吉ノ辻交差点、王禅寺東三丁目バス停、美しが丘方面へと、未整備の道路が続き、場所によっては歩道が存在しません。
現在はこの先は事業化しておらず、川崎市の「第2次道路整備プログラム」でも整備推進路線に選定されていません。
これから横浜市営地下鉄ブルーラインが延伸し、ヨネッティー王禅寺付近、すすき野付近に駅の設置が計画されており、自動車の往来も予想されます。歩行者の安全のためにも、早期の拡幅事業化をお願いしたいところです。
その際には、(以前の記事でも書きましたが)現在の都市計画道路線形によらない道路線形を検討したほうが望ましいと思います。こんな風に。
事業概要
川崎3・5・14号野川柿生線は、川崎市宮前区野川本町3丁目から川崎市麻生区上麻生六丁目に至る延長約16,050mの都市計画道路です。
このうち、上記図で示した区間では、道路を拡幅する事業が行われています。
施行者は川崎市で、都市計画法の事業認可は1991年12月20日です。延長約468mで、幅員16mの道路として整備される予定です。
施行者 | 川崎市 |
延長 | 約468m |
幅員 | 16m |
事業施行期間 | 1991年12月20日~2025年3月31日 |
2023年6月17日現在 |
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撮影日:2025年1月21日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
コメント
ヨネッティー側から日吉交差点での右折車は以前から相当数います。推測ですが尻手黒川道路で左折交差点を誤ったのかと。そしてそれを周知した上で麻生警察署が王禅寺東1丁目23番と24番の間にて取り締まっている事が多々ありました。日吉交差点での指定方向外進行禁止標識が確認しづらい事も影響しています。
ありがとうございます。
そんなにいますか。定期的にプールに泳ぎにここを通っていましたが、一台も見たことがありませんでした。
道路標識が見づらい位置にあるのは確かにそうで、今回道路標識が移設されて余計に確認しづらい位置になったように感じます。
提言されているように、都市計画道路線形ではなく現在の道路形状を改良することに賛成です。また、日吉の辻交差点は丁字でなく十字として南東方向に延伸し、たま日吉台病院の南を通り、美しが丘西第127号線(美しが丘西3丁目〜すすきの3丁目〜黒須田〜大場町〜みすずが丘に至る道)に繋がれば、非常に便利になると考えます。
美しが丘のたま日吉台病院東側のカーブは、将来道路を繋げるのを見込んだような線形をしていますね。病院ができてしまったので繋げるのが難しくなったように見えますが。
地形的なこともあり道路単独だと結構お金がかかりそうですから、地下鉄開通を契機として土地区画整理事業などの面的な整備が入れば行けるかもしれませんね。