川崎市多摩区で事業が行われている川崎3・4・4号世田谷町田線(登戸工区)の進捗状況を見てきました。
2019年より工事が行われていた、JR南武線直上の桁架設工事が終了しています。
事業概要
川崎3・4・4号世田谷町田線は多摩川の多摩水道橋から町田市境に至る都市計画道路です。すべての区間で現道があり、津久井道と呼ばれています。
このうち、多摩水道橋交差点~多摩区役所付近の約820mでは、登戸工区として道路を拡げる事業を行っています。
事業認可は1990年2月16日で、施行者は川崎市です。
※この画像は2018年8月に撮影したものです。現在は事業施行期間が変更されています。
南武線などをまたぐ登戸陸橋に新しい橋を架け、4車線化します。
施行者 | 川崎市 |
延長 | 約820m |
幅員 | 20~27m |
事業施行期間 | 1990年2月16日~2028年3月31日 |
2023年3月31日現在 |
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写真等
撮影位置はこの通りです。
登戸陸橋南武線直上部分
正面の橋梁が新しい橋梁(上り線)です。
JR南武線の前後の区間は、川崎市が発注した橋の建設工事が続けられました。
JR南武線の真上については、川崎市がJR東日本に委託し、JR東日本が鉄建建設株式会社に発注し、2019年より工事が行われていました。
当初工期は2021年4月1日までとなっており、おそらく予定通り終わったものと思われ、現在は桁架設工事は行われていません。
上から見ると、このように橋が完成しています。高欄なども取り付けられていますが、伸縮装置などの整備は行われていないようでした。
川崎市では、この次期工事と思われる「多摩区内都市計画道路世田谷町田線道路築造(切替)工事」が入札にかけられましたが、不調となっています。どのような工事内容かわかりませんが、「切替」と書いてありますし、議会の議決が条件だったようなので、そこそこ大きい工事の予定だったようです。
登戸陸橋の他の工事区間もいまのところ舗装はされていません。
階段築造・補修工事
登戸陸橋では、2021年10月29日までの予定で、「多摩区内都市計画道路世田谷町田線道路築造(階段)工事」が行われています。施行者は長栄興業株式会社です。
付近の町内会の掲示板には工事のお知らせが張り付けられていました。
それによると、階段築造工、落橋防止工、階段補修工が予定されているとのことです。
いまだ供用されていない階段の補修ですか・・・
登戸稲荷神社の横では、階段の築造工事が行われるようで、柵で囲われていました。この部分の高欄は、あらかじめ穴があけられています。
なお、この階段工事ですが、川崎市の入札情報によると、1月の入札で不調となり、再度発注が架けられたようです。
登戸交差点
登戸交差点付近も、今のところ大きな変化はありません。
あと1,2年程度で《やっと》大きな変化があるかもしれません。
撮影日:2021年7月10日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
コメント
いつも楽しく拝見させていただいてます。
私は大田区と目黒区の境目あたりに住んでおり、多摩川抜けて神奈川に行くこともままあります。
その中でしばしば疑問に思うのですが、東京と比べ神奈川の道はなんというかこう、、作れるのに途中で放置された(進んでいない)ところが多い感じがします。
このあたりも新百合ヶ丘に行く時など通りますが、できている部分がある、土地も買収されているようなのに、二車線のままという印象です。そして渋滞している。
この記事だと入札不調とのことですが、社会的便益を考えればケチる必要性ないように思うのです。
なにか神奈川的な(?)道路づくりのペースなり指針があるのでしょうか。あくまでたまたまそういう道を私がみているだけで、印象論に過ぎないのでしょうか。
単純に「お金があるか、ないか」、これに尽きると思います。
2021年度予算で比べると、川崎市の建設緑政局予算は約253億円、一方で東京都の建設局予算は約5646億円です。
東京都は都全域の予算であること、川崎市は政令市であること、部局の仕事の範囲が自治体によってことなっていること、などから単純に比較はできませんが、これくらい違います。
また、世田谷区、目黒区、渋谷区、品川区、大田区の都道や河川を管轄する東京都第二建設事務所の2020年度執行計画(当初)は約489億円です。都道と河川だけでです。
ちなみに参考として、近隣の山梨県予算は約5290億円ですので、山梨県全部の予算より東京都の建設局予算の方が多いのです。
登戸陸橋も仮に東京都なら数年でバーーーンと造ってしまいそうなものですが、細切れに発注しているのも致し方ないのかなと思います。
多摩水道橋が4車線化して四半世紀登戸付近の工事が進まないのは不思議に思っていました。
後から始まった新百合ヶ丘普及の拡幅が先に終わって、用地確保も終わっていたこちらが放置されていたのには理由があるのでしょうかね?
神奈川側、津久井道は生田駅付近も拡幅の用地買収も始まっているようですし、柿生駅付近では拡幅工事中です。東京側は世田谷通りそのものの拡幅は諦めて松葉通りや狛江市内水道道路に交通分散を図っている様子です。
世田谷津久井線は混雑していて日中の利用を避け気味でしたが、交通容量が増えて普通に使えれば便利なコースの道なので、全般的な改善を期待している道路です。
うーん、用地が進まなかったのが大きいのかなと思います。10年ほど前まで未取得の土地がそこそこありました。
本当かどうか知りませんが、川崎市は土地収用制度を使わない方針だったと聞いたことがあります。最近の道路整備プログラムで「土地収用制度等活用路線」なんてわざわざ個別路線を掲げているくらいです。(※いずれの路線も基本的には話し合いで決めます。)
新百合ヶ丘の方は北側で組合施行の土地区画整理事業を行っていたこともあり、用地の確保は比較的容易だったのだと思います。
なお、世田谷区内の世田谷通りは全線で完成していて、あれ以上の拡幅の計画は存在しません。既に沿道にはマンションなどが立ち並んでいて、これから計画を変更して広げるのは無謀です。
大切な情報ありがとうございます。
本当に早く完成して欲しいです。
そしたら朝も夕方も渋滞が減るのに!
花火大会がある時なら世田谷通りや裏道が大渋滞が絶対に起こりますからねぇ!
それにしても完成まで何十年かかってるんだよ!
切替工事の新しい入札情報出てますね。
仕様書には、登戸陸橋(新橋)に交通を切り替えるとの言及があるので、
完成が近いと思っていいのかも…?
出ていますね。
旧橋と新橋で上下線を分けるのかと思いきや、次回の工事では旧橋を一旦使わなくなるようですね。歩道設置とか、補修工事でもやるんでしょうか。
やはり区内の世田谷通りはあれでもう完成なのですね。
喜多見の野川を渡る前くらいの所に単管で囲って、道路予定地とある看板を目にするので、昔は計画があったのかなぁとか思いながら見てましたが…
世田谷区は東西の幹線道路が両国道か世田谷通りくらいしかないので、早く補52とか54を作って欲しいですが、中々進みませんね…所々部分的には概成したりもしてますが…
あの看板は何なんですかね。
外環道の計画線と重なっているんですが、あのあたりの外環道はトンネルの計画なので、ちょっと不思議です(地上施設が設置される可能性は否定できません)
世田谷通りは田舎の主要道路みたいで十字路の交差点がす少ないのが、混雑の原因と思っています。
オリンピック会場の馬事公苑付近を例とすると中町通りから桜ヶ丘三丁目商店街は一応、十字路ですが。商店街側は狭隘な道で、千歳通りに簡単に出られません。
千歳通りが、品川用水を暗渠化した道路という事情があったにしても。千歳通り〜中町通りが直結していれば、交通輻輳による渋滞は減らせたと思います。
最近では補助128号線のや世田谷駅付近で無理矢理気味に、駒沢公園通りと補助154号線等十字路で整備されて来ましたが。世田谷通りに突き当たる道路が多い事が、渋滞原因となっています。
荒玉水道道路とかわざわざ直進出来ない交差点にしています。水道管保護、環八でどうせ途切れるにしても。南北方向の交差点を整理しないと混雑緩和は難しいと感じています。