2022年10月27日に交通開放された世田谷区の補助第26号線(三宿)の交通開放後の様子を見てきました。
当日見に行く予定でしたが、濃厚接触者になったため1週間遅れでの訪問です。
事業概要
この事業は完了しています。
補助第26号線は品川区東大井一丁目から板橋区氷川町に至る延長約22,350mの都市計画道路です。このうち上記で示した区間では、「三宿区間」として道路を新設する事業を行っていました。
施行者は東京都で、事業認可は2008年12月11日です。事業施行延長は約440mで、幅員20mで2車線の道路となる計画です。なお、本区間は特定整備路線に位置付けられています。
施行者 | 東京都 |
延長 | 約440m |
幅員 | 20m |
事業施行期間 | 2008年12月11日~2024年3月31日 |
交通開放 | 2022年10月27日11時 |
2023年2月24日現在 |
10月27日(木)11時に交通開放されました。
この枠内の情報は随時更新されます。記事本文の情報と枠内の情報に時間的差異が生じる場合があります。
写真等
撮影位置はこの通りです。
交通開放区間の南端である交差点です。
夜間押しボタン式の横断用の信号機が設置されました。両側に生活道路が接続していますが、こちらに車両用の信号機は設けられていません。
車道の制限速度は40km/hで、駐車禁止の規制がここから始まっています。これより南側はパーキングメーター有の広い車道なため、今回開通区間は若干狭く感じるものの、それでも車道幅員10mあるためだいぶゆったりとした構造になっています。
北沢川緑道交差部以南は自転車歩行者道が設置され、自転車の通行部分は植栽等によって構造的に分離の上、看板やナビマークによって明示されました。
工事設計書によると、植栽の中木にはソヨゴが、低木にはサツキツツジが植えられたようです。(変更がなければ)
電線共同溝が整備され、電線類は地中化されています。
北沢川緑道との交差部には横断用の信号機が設置されました。夜間押しボタン式で、昼間は自動で切り替わります。
交通開放から1週間となりますが、この信号機の部分と下代田東交差点には交通警備誘導員が配置されていました。特に誘導はしていなかったので何要員かはわかりません。
北沢川緑道~淡島通り間は副道を設けた構造になっています。高低差がある箇所のため、道路勾配や沿道との擦り付けを考慮したものだと思われます。
本線部分は自転車・軽車両・歩行者の通行が禁止されています。
自転車は副道を通行することとなりますが、自転車が除かれていない一方通行のため、自動車と同じ方向側の副道を通行する必要があります。
副道には歩道は設置されず、緑色のカラー舗装及び部分なポストコーンの設置のみとなりました。
正直、幹線道路でこの構造は酷いです。計画区域を拡大して歩道を設置するべきだったと思います。
副道設置区間の中間付近には、本線と立体交差するカルバートが設置されました。
高さ制限2.5mで一方通行となっています。誰かぶつけるだろうなぁ・・・
交通開放区間の北端となる下代田東交差点です。淡島通りと交差しています。
交差点手前には、左折レーンと右直レーンが設置されました。
交差する淡島通りも路面補修と区画線の再配置が行われました。渋谷方面車線には右折レーンが設置されています。
案内標識も新設され、新設道路側は「三宿」との案内になっています。
撮影日:2022年11月3日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。(0320)
コメント
2008年の事業開始から14年(用地確保10年、工事4年)でやっと開通ですね
何度も延期してからの開通ですし、都市計画決定から76年(その前身も含めるとほぼ100年近く)越しにやっと完成となると感慨深いものがあります
因みに開通当日ですが、周辺住民が結構見物に来ててそこそこ人がいた印象でした
今回の開通後、北へ向かう車は新道を通るのもそこそこ見るのですが、Googleマップも含め殆どの地図に今回開通区間はまだ反映されていないので北→南の移動ではまだまだ旧道を通る車が多そうな気がします…
方向としては逆になってしまいますが、今年6月に北半分で歩道が開通した目黒中央町区間もまた取材していたければ幸いです
事業開始から14年での交通開放は都内区部では相当早いと思います。特定整備路線だけあってかなり力を入れた賜物でしょう。
仰る通り、北側からの車の認知はまだ時間がかかっているようで、開通区間南端交差点の西側から出てくる車が多く感じました。開通前の状況になれていてか、一時停止をおろそかにしている車が多かったので、暫くは注意が必要かなと思います。
目黒本町区間についても同日に見たので、そのうち掲載します。
つながっただけ、大したものですよ。 井の頭通の北沢中周辺なんて、30年たっても開通していません。
そうですね
調べた感じ、あの区間最後までゴネてた住民が立ち退いて10年近く経つはずなんですが、なぜか未だに全然工事が進展しませんし…
いつも興味深く読ませていただいております。
東北道から環状2号で東名方面に向かう時、池尻ジャンクションの大渋滞を避けて富ヶ谷で降りて山手通りから淡路島通りに抜けて環七から国道246の交差点の側道の渋滞を避けて駒沢通りに抜けている車が三宿交差点から広い道路で246に出られるようになりますね。
淡路島通りは環七通りの少し先で途切れていて区役所通りまで直接つながってい無いので少し不便な通りです。
便利で事故のない、周辺に悪影響の少ない道路になると良いですね。
淡島通りは、環七の先全線開通する事はまずないだろうね。20年経って一部区間開通程度かな。
私がガキの頃から淡島延伸計画はありました。計画予定地に同級生の家が何軒もありますが、40年以上経った今でも全軒が健在。中には建て替えした家もあり、用地取得は困難と思われます。少なくとも現在住んでいる人間が全員死ぬまでの30~40年は土地買収は無理じゃないかな。まあ50年くらいはかかるでしょう。
246池尻首都高入口付近の渋滞が少しは緩和されればなと思って新道に期待しています
淡島通り(補助第52号線)は、環七通り若林陸橋交差点から西側も、東急世田谷線を越えたあたりまでは事業中です。そこで城山通りを拡幅・延伸する路線(補助第128号線)と交差する計画です。
参考
補助第52号線(若林)
補助第52号線(宮坂)
補助第52号線の一部は特定整備路線でもあるので、普通の道路事業よりか用地取得が早いペースで進んでいます。順調にいけば10年以内には世田谷区役所までは開通するのではないかと思います。
経堂から先は環八通りまでの区間は優先整備路線(2016年度から10年程度で事業着手を目指す路線)にはなっているものの、現時点で着手はしていません。
開通後、両方向を自動車で走行しましたが、420号線の現道(旧道?)や周辺の対向車との離合に苦労した道路と比べ、快適で安全になりました。
写真7の淡島通りから右折して進入する時、レーンが狭く感じ、入りにくい印象がありました。左側にガードレール、右側にポールがあるため、そう感じるのかもしれません。
東急バス淡島営業所の回送便が420号線現道のセンターラインをはみ出しながら走っているので、これからこちらを通るといいですね。
基準通りだとすると車道の1車線の幅員は3mだと思うので、狭く感じたのは錯覚も含めた視覚的な要因かもしれませんね。
個人的には副道のアップダウンしているところで冠水しそうだなと思っているのですが、これも錯覚かもしれません。