山梨県甲府市で建設の準備が行われているリニア中央新幹線山梨県駅(仮称)の進捗状況を見てきました。
建設系新聞やJR東海のウェブサイトによると、JR東海が新設する山梨県駅(仮称)そのものの建設工事は契約手続き中とのことで、現在は工事が行われていません。
駅予定地周辺では山梨県やネクスコ中日本による道路整備が始まっています。

この駅の記事
写真等

撮影位置はこの通りです。(周辺のGoogleマップ)
一部画像は車載動画からの切り抜きです。
1号線アクセス道路

甲府市のウェブサイトによると、山梨県駅(仮称)ができるエリアの東側には、アイメッセ山梨北側から中央自動車道を越えて北側まで、「1号線アクセス道路」が整備される計画です。道路名称は資料により若干のブレがあります。
「令和6年度 公共事業再評価調書」によると、主要地方道甲府中央右左口線の改築事業として山梨県が事業を行っているもので、一部区間を除き幅員14m(車道7m)の道路となる計画です。
既にいくつか工事が進められていて、訪問時点では、新山梨環状道路から北側約240mくらいの区間で工事を行っていました。

駅予定地周辺は直線的な道路が直角に交わる田畑地帯ですが、この先(仮称)甲府中央スマートインターチェンジが建設される予定のため、1号線アクセス道路は流川方向に付替え整備される計画です。
写真の位置付近から大きく右側にカーブし、中央自動車道と流川が交差する橋梁部の下を抜けるように整備されるようで、一部区間は流川も付け替えるようです。
詳細な図面を見たわけではないので想像に過ぎませんが、中央自動車道の盛り土や橋梁・ボックスカルバートをなるべくいじらないような設計にしているように見えます。
スマートインターチェンジ
工事件名は「中央自動車道 甲府中央スマートインターチェンジDランプ橋他1橋(下部工)工事」で、NEXCO中日本が発注し、2027年2月7日までの予定で株式会社早野組が施工しています。

入札時の資料等によると、甲府中央スマートインターチェンジのDランプ橋及びAランプ橋の下部工(橋台4基)を新設する工事のようです。
高速道路のランプは多くの場合「上り線の入口、上り線の出口、下り線の入口、下り線の出口」の順にABCDと付けるので、今回は下り線の出口と上り線の入口ランプの橋台と見られます。
どの部分の橋台なのか図面を見てないのでよくわかりませんが、現場の状況から流川を横断する部分なのかな。
駅本体

リニア中央新幹線の山梨県駅(仮称)自体は、現在も建設工事が始まっていません。契約手続き中との情報があります。
駅予定地は2023年訪問時点でロープで囲われ、JR東海管理地を示す張り紙がされていたように、現在も同様の状況です。
この日は一部区画で草刈りをしていました。

駅北側は、山梨県が交通広場やP&R駐車場を整備する計画が示されていますが、現時点で手を付けられておらず、営農が続けられています。
メイン通り2号線

現在地区内を通る最も太い道路部分には、山梨県が「メイン通り2号線」の整備を行う計画で、現在の市道を実質的に拡幅するような形となります。
令和5年度公共事業事前評価調書によると、拡幅後の幅員は17.25(28.25)mとなる模様です。※現況幅員は7m程度。
この道路も主要地方道甲府中央右左口線の改築事業として行うようで、スマートインターチェンジの料金所手前までのランプ部分も同事業となる模様です。
現時点で見た限りでは、この道路の工事は始まっていなさそうです。
この道路は資料等によると中央自動車道までの整備となるようですが、その北側も現状は道路が続き、繋がる先は生活道路になるため、車を流入させない方法や、どこかまで道を繋げる方法も考えないとまずいような気がします。
過去2回ともに甲府駅付近で車を借りて訪問していますが、国道358号は右折レーンがないところが多く若干イライラすること、どの道も国道20号先頭で若干詰まること、それ以外の道路も大体狭いことから、甲府駅までのアクセスは良いとは言い難い状況です。
また、駅予定地南側を通る新山梨環状道路も、駅周辺約1.5kmだけ自動車専用道路ではない一般道路で、平面交差となります。
南側交通広場

駅予定地の南側には、甲府市が南側交通広場とアクセス道路を整備する計画ですが、現時点では工事は行われていません。
釜無川周辺
ついでに・・・
撮影日:2025年8月7日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。