このたび、東北地方へ行ってきました。以前より行かなければならないと考えていた東日本大震災の被災地に行くことが目的です。初めての訪問になります。
今回は写真数が多くなるので、4枚を1画像にまとめて掲載します。
けせんライナー
池袋駅西口7番乗り場(23:00)
[岩手県交通 釜石営業所行き]
釜石駅前(7:50)
今回は深夜バスに乗車して釜石駅へ向かいました。東京側の発着点は池袋駅西口です。
バスはトイレありの3列シートで、乗務員交代のための停車はありますが、乗客の休憩のための停車は一切なしで向かいます。
『水曜どうでしょう』の影響で長距離バスにはあまりいいイメージがありませんが、あまりよく寝られなかったというのが正直なところ。釜石駅前には定刻通り到着しました。ちょっと眠いです。
釜石は「鉄のまち」で、日本の近代製鉄業発祥の地でもあります。現在では高炉は廃止しているようですが、駅前に製鉄所が見えます。
釜石でも津波により大きな被害を受けました。今回は時間の都合上、周辺をめぐることはできませんでした。釜石駅前には「復興の鐘」が設置されていました。
実は朝食をどうするか全く考えてなかったのですが、JR釜石駅に立ち食いそば店を偶然見つけ、「リアスラーメン」を頂きました。入っていたのは めかぶ……ですかね。美味しかったです。
釜石駅にはJR釜石線、JR山田線、三陸鉄道南リアス線が乗り入れています。このうちJR釜石線と三陸鉄道南リアス線は運転を再開しましたが、JR山田線は運転見合わせが続いています。今後三陸鉄道に移管し、来年にもリアス線として運行再開する方針です。待ち遠しいものです。
三陸鉄道の釜石駅はJR線の釜石駅の隣に並んであります。三陸鉄道の駅前には「津波浸水ここまで」と貼り紙があり、急にそうした現実に戻されます。
三陸鉄道の釜石駅は券売機設置の有人駅。列車ごとに改札を行います。ちなみにJR線も券売機・みどりの窓口設置の有人駅で列車ごとの改札をおこなっているようです。
乗り込む列車は1両編成の気動車。私のほかに乗客3グループ(5人だったかな?)を乗せて発車しました。
三陸鉄道南リアス線
釜石駅(9:17)
[206D 盛行き]
盛駅(10:09)
トンネルが多く線形もいいのか、ローカル線らしくない速さで走って行きます。途中、恋し浜駅では3分ほど停車。
恋し浜駅は利用客のほとんどいない駅ですが、観光目的でこうしたサービスを行っているようです。ホームからは海が見え、待合室にはホタテの貝殻がびっしりとありました。もともとは「小石浜」で、「恋し浜」に改称したそうです。
そうこうするうちに盛駅に到着。三陸鉄道南リアス線の終点です。
盛駅は大船渡市の中心駅で、三陸鉄道南リアス線のほかにJR大船渡線が乗り入れています。大船渡駅という駅もありますが、それほど大きくはないようです。盛駅も釜石駅と同様に三陸鉄道とJRで駅舎が別々になっています。
このほか旅客営業は行っていませんが、岩手開発鉄道という貨物鉄道が走っています。地図で貨物線があるのは知っていましたが、駅周辺をぶらぶらしていると偶然やってきたので撮影できました。
大船渡市は駅周辺の地区やそれ以外の地区で津波により大きな被害を受けたのはニュース報道でもありました。日本地理学会の津波被災マップによると、この盛駅のあたりまで津波が到達したようです。
盛駅に乗り入れるJR大船渡線も、このほかの地域を含めて大きな被害を受け鉄道での再開を断念。BRTによって再開しました。
線路跡などにバス専用の道路をつくり、そこを通行するシステムです。一部一般道も走ります。専用道と一般道が交わる部分ではおおむねバスが優先されるような信号機や道路標識が設置されています。
盛駅では従来のJR大船渡線のホームに到着します。
BRTは市販の鉄道時刻表にも時刻が掲載されています。実はこれがありがたかったりします。鉄道廃止などでバス転換する例は多くありますが、どこをいつ走るのかもよくわからないバスに他の地域の人は乗りにくいものです。また、このBRTは青春18きっぷも使えます。今回は青春18きっぷを利用してBRTに乗車しました。
大船渡線BRT
盛駅(10:54)
[気仙沼駅行き]
奇跡の一本松駅(11:36)
途中、奇跡の一本松駅で下車。BRT化で設置された駅です。ここから奇跡の一本松を見に行くことにしました。
奇跡の一本松駅から徒歩10分くらいだったでしょうか。復興工事中のため大きく迂回をして奇跡の一本松に到着しました。
テレビや新聞報道で何度も見ましたが、実際に見ると色々思い出されて長居はできなかったです。
このあと盛行きのBRTに乗り、1駅戻ることにしました。
大船渡線BRT
奇跡の一本松駅(12:15)
[盛駅行き]
陸前高田駅(12:19)
陸前高田では嵩上げした地区への移転を進めているらしく、陸前高田駅も嵩上げ地にありました。駅舎も完成し、曜日と時間限定でみどりの窓口もあります。駅前広場ももうすぐ完成するようでした。
嵩上げ地のへりには追悼施設があり、そこからは下の景色が見えました。現在は圃場整備を行っているようです。奇跡の一本松も小さく見えました。
陸前高田駅からすぐの場所には商業施設「アバッセたかた」がオープンしていました。時間の都合上、全体を見ることはできませんでしたが、セブンイレブンと思われる建物も建設されていたりしました。一方で、思うように復興計画・土地利用が進んでいないという報道もあったりします。
次回、さらに南下し、気仙沼方面に向かいます。
コメント