神代団地の行き止まり

行き止まりシリーズ。今回は調布市の神代団地の行き止まりです。

まずはこっち。

幅16m、2車線の道路がずどんと行き止まっています。

黄色のセンターラインが行き止まりの少し途切れているのは減点ですかね。(何だそりゃ)

行き止まりの先にあるのは調布市金子地域福祉センターです。調布市の施設のようですね。

金子というのはこの辺りの古い地名で、つつじヶ丘駅も昔は金子駅と言いました。

反対を見ると神代団地を突き抜け、暫くまっすぐとした道が通じています。

ちなみに神代団地はこんな団地。案内図ではなく表示板のようなものですが、わかりやすいのでよしとしましょう。

この行き止まりは左下の道路です。

さて、どうしてこのような行き止まりができたのか・・・。もうほとんど答えを言ったようなものですが、神代団地が建設される際に区域内に存在していた都市計画道路のみ建設したため

神代団地は1964年に都市計画決定された一団地の住宅施設で、1965年に入居開始。この行き止まりシリーズで恒例の土地区画整理事業ではありませんが、公団が面的に整備しました。

都市計画道路の名称は調布3・4・9号入間蛇久保線です。1962年に都市計画決定しました。

神代団地交差点で横切る品川通りも都市計画道路であり、現在は周辺が開通していますが、団地ができたころはそちら側3ヵ所も行き止まりのような形状だったようです。(細い道には繋がっていたようだが)

この行き止まりですが、東京都や市区町が2016年に策定した『東京における都市計画道路の整備方針』いわゆる『第四次事業化計画』のなかで、松原通りまでを優先整備路線に選定しており、今後整備が行われ行き止まりは解消することでしょう。(※松原通りより南側は都市計画道路ではない)

ちなみに、団地内の野川も都市計画で決定された河川ですが、団地ができたころはまだ前後の整備ができてなく、団地範囲内のみ河川が整備された「行き止まり」のようになっていたそうです。航空写真などをみる面白いです。

拡幅されないガード

もう1つが団地の外、京王線と交差する部分です。行き止まりではないですが・・・

このように狭くなっています。清水架道橋といい、道路を京王線が跨いでいます。幅は5.2mですれ違いはぎりぎりです。高さも3.2mで制限があり、道路構造令の建築限界4.5mと比べても低くなっています。

この架道橋自体はかなり古くからあるらしく、もともとは農道のような細い道路だったようです。

その後、架道橋前後の都市計画道路が整備され、この架道橋部分だけボトルネックとなって残っている状況です。ちなみに甲州街道品川通りまでは1985年度に事業化し、2011年度に拡幅が完了しました。

市議会録などによると、鉄道が低く、鉄道を持ち上げるか、道路をさげるかする必要があること。橋脚があり移転が必要なこと。そのためには多大な財政負担が生じることなどから拡幅ができないようで、東京都の『第四次事業化計画』や調布市の『調布市道路網計画』でも優先整備路線等には入っていません。

そもそもここには京王線の連続立体交差の都市計画が掛かっていて、それ待ちのようでもありますが、こっちも整備の位置づけはありません。柴崎周辺では高架化の要望が強いようですね。

ここには京王線の本線のほかに、つつじヶ丘駅の留置線も道路を跨いでいます(別構造)。

留置線の橋脚は都市計画道路の範囲を考慮されていないようです。

反対側から見るとこんな感じ。

道路はもともと一方通行だったようですが、いろいろ働きかけた結果現在は相互通行になっています。信号制御もなく、譲り合っている状況です。

一方通行時代の議会録などを見ると、信号による片側交互通行も提案されています。

ガードの北側はこんな感じです。

撮影日:2018年12月25日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。

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