あかね台とすみよし台の行き止まり

今回の行き止まりはここ。

横浜市青葉区すみよし台あかね台に位置する。恩田駅の近くといえばわかるでしょうか。

まずは写真を見てみましょう。

こちらは恩田駅に近いあかね台の行き止まりです。幅25mの中央分離帯を有する広い2車線の道路が通っています。

道路はこどもの国線の線路の手前で行き止まり。先端は駐輪場として使われています。

恩田駅は大きな駅ではないのでいいのかもしれませんが、駅前広場はありません。道路の交通量はかなり少ないです。

すみよし台の行き止まりはこちら。道路が奥の林にぶつかって終わっています。先端はUターンするほかありません。

道幅は22mとあかね台よりやや狭いものの、2車線で中央分離帯もある広い道路です。

※この道路にかかる土地区画整理事業のみ書いています。

なぜこのような中途半端な道路ができたか。それは土地区画整理事業を行い、その部分だけ整備をしたから。土地区画整理事業の境界で行き止まりが生じています。

土地区画整理事業によって規格の高い道路の行き止まりが生じるのは、このブログの「行き止まりシリーズ」ではお決まりのパターンです。

行き止まりではありませんが、北側の鴨志田地区でも土地区画整理事業を行っており、その部分だけ4車線になっています。

都市計画道路はこのように決定。

あかね台部分は昭和55年に決定した横浜3・3・42号恩田線の一部です。計画はこどもの国線を越えたこどもの国通りまであります。

一方、すみよし台の部分には都市計画道路は存在せず、すみよし台手前まで横浜3・3・50号恩田元石川線が決定しています。

この横浜3・3・50号恩田元石川線の都市計画決定は平成15年。一方土地区画整理事業は昭和40年~50年代にかけて行われました。土地区画整理事業は都市計画道路が存在しないにもかかわらず、隣接土地区画整理事業と整合性を持たせるように規格の高い道路を建設していたことになります。

隣接区画整理事業どうしで整合性を持たせてあるのは市が指導を行っていたからのようです。都内でも町田市小山田地区などで同様の道路がありますが、だいたいの場合このくらいの道路は都市計画道路として決定しているような気がします。(横浜市内こういうの結構ある)

既に書いたように、都市計画道路の横浜3・3・50号恩田元石川線は土地区画整理事業が終了したあとの平成15年に決定しますが、計画策定は平成4年から始まっています。ルートはこどもの国通り日吉元石川線に至る約7キロで、途中土地区画整理事業で整備された道路を経由します。

以前記事にした荏子田の行き止まりもその道路の1つです。

参考

このときの市長が住民参加に関心があり、「住民参加の道路づくり」として構想段階から住民が参加することにしています。途中未整備の3ヵ所について複数のルートが検討されたほか、車線数や幅員についても複数検討されています。このとき「整備しない案」も含めて検討されました。

こどもの国通りすみよし台に至る区間についても複数ルートが検討されています。(※途中段階で中恩田橋に至るルートも検討されていた)
複数案の1つがあかね台方面に至り恩田線と接続するルートでした。

検討の結果、こどもの国通りすみよし台整備しないこととなり、都市計画道路としては決定から除外されました。

詳しいことははまれぽさんで書かれています。
私もちゃんと調べようと横浜市の中央図書館に行ったんですが、見た資料に書いてあることはそのサイトと同じことでした。当たり前か。

それにしても、たぶん永遠にこの先整備されない すみよし台の広い道路。何か不思議な感じです。

ちなみに恩田線の未整備箇所、町田市境界部分は整備しない方向で持って行きたいようですね。

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