新宿駅から笹塚駅を目指して歩いています。
前回の記事では天神橋駅がかつてあった場所までたどり着いたところ。これからさらに進むこととします。
天神橋駅があったと思われる場所を過ぎると西参道を横断します。
現在は京王線・玉川上水ともに地上に姿は見えませんが、かつてどちらも地上にあったころは、この辺りで京王線が玉川上水を跨いでいたようで、S字に急カーブとして難所の1つだったそうです。
上にある高架は首都高速新宿線4です。
道路を横断した先には西参道駅があったようです。
現在は京王系の駐車場がありました。この付近には京王帝都電鉄時代の境界標があるそうですが、私有地なので深追いはやめました。
この北側には現在、西新宿三丁目西地区の市街地再開発事業を準備中。また高層ビルができるらしいです。
緑道の脇には、線路沿いでよく見る柵がありました。当時からあるものなのでしょうか?
しばらく玉川上水と京王線の跡地の緑道を歩くと山手通り(環状6号線)を横断します。
1963年~1964年に新宿駅~初台駅の先まで地下化したのは、この道路との立体交差も重要な目的の1つだったそうです。
現在はこの付近はものすごい立体交差になっています。
甲州街道20の初台交差点です。
地平面には甲州街道、高架には首都高速新宿線4と西新宿IC、地下には甲州街道のアンダーパス、京王新線、共同溝、首都高速中央環状線C2…という構造です。
20の初台交差点の構造はおそらくこんな感じ。
志治謙一ほか(2008).「中央環状線「西新宿ジャンクション」立体交差部の設計・施工」『IHI技報』48(1).pp54-63.
半野久光ほか(2003).「大断面シールド工法による都市内道路トンネルの設計・施工」『土木建設技術シンポジウム2003年』.pp95-102.
非常に上下に層の厚い構造になっています。玉川上水の位置などはよくわかりません。
もう暫く京王線跡を歩いていくと、初台駅の出入口に到着しました。右側のビルは京王のもので、1階部分に出入口があります。
初台駅はかつては地上駅で、京王線の地下化によって地下駅に。その後の京王新線の開通で駅の機能はすべてそちらに移しています。
地上時代の初台駅は写真のあたりにあったらしく、跡地は緑道と右側の京王のビルとして使われています。京王線の地下駅時代もこの真下あたりにあったようです。
既に書いたように、京王線の地下駅は今は駅としては使われていませんが、資材置き場や非常口として機能しているそうです。列車が詰まったときに旧地下駅付近に停車することがあり、こうした景色を見られてわくわくするものです。降り立ってみたいですね。
京王新線にある現在の初台駅は、甲州街道20の真下にあります。
初台駅の地上への出入口は、かつて京王線にあった初台駅の場所にあるため、このような長い通路で結ばれています。(北側は新国立劇場などに接続)
こうした長い通路も京王線の歴史を感じられるものなのかもしれません。
どこかに旧初台駅に行ける通路があると聞いたことがあるのですが、確証が得られないので載せるのはやめておきます。
初台駅ホームは2層式。西側改札階を入れると3層式。これは首都高速道路の存在や甲州街道アンダーパスの存在によるものだそうです。
ほぼ真っすぐのプラットホームです。新宿側で若干カーブしているのも特徴で、新宿方面にかけては構造物をよけながら進んでいきます。とりわけ下り線電車に乗るとカーブのせいか爆音がします。
撮影日:2018年6月14日、6月29日、7月6日、7月7日ほか 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
コメント
初めて気がついて読み進めています.
面白いです!
>20の初台交差点の構造はおそらくこんな感じ。
大変分かりやすく助かります.
今から読んでみると、読みにくい文章があってすみません。