府中市及び国立市で事業が行われている府中3・2・2の2号東京八王子線及び国立3・3・2号東京八王子線のうち、JR南武線を越える跨線橋部分が2024年3月14日に暫定開放されました。
東八道路の未開通区間である新府中街道~甲州街道を整備しているもので、跨線橋以外の部分は引き続き工事が続けられています。

事業概要
府中3・2・2の2号東京八王子線及び国立3・3・2号東京八王子線(府中市西原町二丁目~国立市谷保間)建設事業は東京都府中市~国立市で事業中の都市計画道路です。
現在の東八道路を延伸し、日野バイパスに接続します。
事業認可は2011年7月5日で、2015年11月18日に東京都環境評価条例に基づく着工の届出がされたことが同年12月7日に公告されました。
事業延長は約1300mで、計画幅員は36~41mの4車線となる計画です。
基本データ
施行者 | 東京都 |
延長 | 約1300m |
幅員 | 36~41m |
事業期間 | 2011年7月5日~2026年3月31日 |
2020年4月23日現在 |
最近の発注状況
工事 | ||
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発注年度 | 工事名称 | 受注者 |
※これ以前は情報収集していません | ||
2017年度 | JR南武線跨線橋(仮称)下部工事(29北南-府中3・2・2の2及び国立3・3・2) | 株式会社入江建設 |
2017年度 | JR南武線跨線橋(仮称)PC桁製作工事(29北南-府中3・2・2の2及び国立3・3・2) | 株式会社安部日鋼工業 |
桁架設工事(西府・保谷間31k020m付近本宿原こ線道路橋新設工事) | 東京都がJRと協定を結び委託し、JRが発注(鉄建建設株式会社) | |
2018年度 | 街路築造工事に伴う擁壁設置工事(30北南-府中3・2・2の2及び国立3・3・2) | 奥山建設株式会社 |
2019年度 | 街路築造工事に伴う擁壁設置工事(31北南-府中3・2・2の2及び国立3・3・2) | 巴山建設株式会社 |
2019年度 | 街路築造工事のうち排水管設置工事(31北南-府中3・4・5及び国立3・4・5ほか1路線) | ライチ株式会社 |
2019年度 | 街路築造工事のうち排水管設置工事(31北南-府中3・2・2の2)その2 | 株式会社ティーディーイー |
2021年度 | JR南武線跨線橋(仮称)上部仕上げ工事(3北南-府中3・2・2の2及び国立3・3・2) | 株式会社エージ―テクノス |
2021年度 | 街路築造工事のうち排水管設置工事(3北南-府中3・2・2の2及び国立3・3・2) | 株式会社エージ―テクノス |
2022年度 | 電線共同溝設置工事(4北南-府中3・2・2の2) | 光建設株式会社 |
2022年度 | 街路築造工事(4北南-府中3・2・2の2及び国立3・3・2) | 協立舗道株式会社 |
2023年度 | 街路築造工事のうち排水管設置工事及び電線共同溝設置工事(5北南-府中3・2・2の2及び府中3・4・5) | リアル建設株式会社 |
2023年度 | 街路築造工事のうち排水管設置工事及び電線共同溝設置工事その2(5北南-府中3・2・2の2)及び府中3・4・5ほか1路線 | 株式会社エージーテクノス |
2024年度 | 取付階段基礎設置工事(6北南-府中3・2・2の2及び国立3・3・2) | 双栄基礎工業株式会社 |
2024年度 | 取付階段上部設置工事(6北南-府中3・2・2の2及び国立3・3・2)その2 | 東綱橋梁株式会社 |
委託 | ||
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発注年度 | 委託名称 | 受注者 |
※これ以前は情報収集していません | ||
2023年度 | 地質調査(5北南-府中3・2・2の2) | 日本物理探鑛株式会社 |
2023年度 | 横断歩道橋及び昇降設備予備詳細設計(5北南-府中3・2・2の2) | 式会社高島テクノロジーセンター |
2024年度 | 道路詳細修正設計及び電線共同溝詳細修正設計(6北南-府中3・2・2の2及び国立3・3・2) | 宏栄コンサルタント株式会社 |
近隣の道路
都市計画道路放射第5号線・東京八王子線は東京都千代田区の半蔵門交差点から東京都八王子市の高尾山ICに至る都市計画道路です。上記の通り未開通の区間で事業中です。
23区内:放射第5号線
三鷹市内:三鷹3・2・2号東京八王子線
小金井市内:小金井3・2・2号東京八王子線
府中市内:府中3・2・2の1号東京八王子線、府中3・2・2の2号東京八王子線
国立市内:国立3・3・2号東京八王子線
日野市内:日野3・3・2号東京八王子線
八王子市内:八王子3・3・2号東京八王子線
それぞれの区間については下記をご覧ください。
①放射第5号線(高井戸東)
②放射第5号線(高井戸西)
③放射第5号線(久我山)
④三鷹3・2・2号東京八王子線
⑤府中3・2・2の2号東京八王子線及び国立3・3・2号東京八王子線
⑥国道20号日野バイパス(延伸)
⑦国道20号日野バイパス(延伸)Ⅱ期
⑧国道20号八王子南バイパス
府中3・4・5号新奥多摩街道線及び国立3・4・5号立川青梅線
事業者サイト
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暫定開通区間の様子
暫定開通したのは、この図で赤枠で示した区間のみです。その他の区間は開通しておらず、国立インター入口交差点とも接続していません。
これは、南武線を越える跨線橋に斜路付階段を設置するため、並行する本宿原踏切を廃止するためで、斜路付階段は踏切前後の道路部分に建設される予定です。
東八道路は4車線で計画されていますが、現在は踏切道の代替道路としての意味合いが強く、通り抜けを目的とした開通ではないため、暫定2車線での開通となっています。
また、本宿原踏切は2024年3月14に11時に廃止され、通り抜けできなくなっています。
通常、踏切道に近接した立体交差道路を整備する場合、その踏切道は廃止することが一般的で、今回も同様に本宿原踏切は廃止が予定されていました。ただ、このようなオーバーパスやアンダーパスを整備する場合、線路を横断するために遠回りをする必要があり、似たような道路ではたびたび近隣住民が踏切廃止反対を訴えかけることがあります(昭島の梨木踏切等事例多数)
現在の道路法や鉄道関連法令の趣旨を鑑みると、踏切道は残すことはありえず、また鉄道会社としても踏切はないにこしたことはないため、代替案として踏切近傍に階段等を設置して移動距離を短縮させる方法をとることが多いです。

跨線橋は暫定2車線で、将来の第1通行帯部分をそれぞれ開放しています。両側の歩道も開放されています。跨線橋に銘板などは見つからず、何という名前なのか不明です。
道路照明や防護柵なども既に取付け済みです。
沿道プライバシーに配慮して、高欄には全面的に曇りパネルが設置されており、通常高さでは橋の外側は見ることができないようになっています。
斜路付階段予定部分には高欄は設置されておらず、一時的な柵で覆われている状況です。
南側側道も開通
側道は一部相互通行・一部一方通行での開放となっています。
なお、跨線橋北側側道については、現時点で側道からアクセスする沿道施設がない関係か、いまのところ整備はされていません。(用地は取得済み)
本宿原踏切
その他の区間の進捗状況

撮影位置はこの通りです。

事業区間南側の国立インター入口交差点です。
正面に暫定開放された跨線橋がありますが、国立インター入口交差点には接続されておらず、この区間では引き続き工事が進められています。
現在この区間で行われている工事は、「街路築造工事(4北南-府中3・2・2の2及び国立3・3・2)」で、2024年5月7日までの予定で、協立舗道株式会社が施工しています。
今回暫定開放された区間もこの工事で施工されました。

10中通りから北側は引き続き工事が進められています。なおこの区間に残っていた未買収地数軒については、登記を見る限りすべて買収されたようです。

富士見通り~7小通り間では、電線共同溝と排水管を設置する工事が進められています。

工事は現道を切回しながら進められていて、部分的に用地取得部分に切回して施工していました。
なお、土地登記によると、この部分に残る民家についても既に買収済みです。

この路線では、これまでに何軒か工事が行われていますが、いずれも地中の排水管や電線共同溝の工事がメインで、地上部では変化がわかりにくいです。

この付近は既に電線共同溝が設置済みです。
この先左手には未買収地が少し残っています。歩道部が干渉する程度と思われます。

事業区間北側の西原町一丁目交差点です。
用地買収はかなり進んでいます。
新年度予算でどれほど工事予定が入るのか、そろそろ表面整備に入っても良さそうな区間もあるので、注目ですね。
撮影日:2024年3月14日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
コメント
私も現地を訪れました。
非常に緩やかな陸橋だったので自転車でも渡りやすかったです。
東八道路が完成したら甲州街道の渋滞改善、さくら通りが完成したら府中から国立へのアクセスが改善されるので完成が待ち遠しいです。
用地買収はほとんど完了したのであとは工事の進捗だけですね。予算次第では結構早いかもですよ。
この暫定開通区間、もしかして法定速度ですか?
速度規制に関する道路標識は設置してありませんでしたが、60km/hも出す人はただの馬鹿です。
実質生活道路の延長な現状、60実際に出すのはとんでもないですねww
規制標識は特に無いのですね。ありがとうございます。
最近、ポツンと一軒家状態だった家屋が解体されてたのですが、ようやく開通に向けた目処がたちそうですね。
地元の住民でしょうか?私はこの地域へ足を運ぶことがあるようなないような感じです。それにしても道路の完成・開通は待ち遠しいですね
2024年9月26日に本宿原踏切を確認しました。踏切内のアスファルトはすでに撤去され、代わりに砂利が敷かれていました。侵入防止の柵の内側にはコンクリートのU字溝が並べられてました。