今年6月、町田市が「多摩都市モノレール町田方面延伸加速化プロジェクト」を立ち上げると発表しました。具体的には、モノレール導入空間となる道路用地を東京都が事業を始める前に町田市が先行取得するものです。
そもそも
多摩モノレールは現在、多摩センター駅~上北台駅間で営業を行っています。
2016年の交通政策審議会では、図の3ルートについて答申されました。このうち町田駅方面への延伸を町田市では強く要望しています。
モノレールは軌道桁や支柱、駅などのインフラ部は道路の一部として扱われ、道路管理者が建設します。そのほかの車両や配電施設などのインフラ外部は多摩都市モノレール株式会社が整備します。
すなわち、モノレールの建設には導入ルートとなる道路が必要となります。一方で、町田方面延伸が想定されるルートには道路が存在しない箇所があります。このうち、町田駅付近は市街化が進み、関係権利者も多く、今後事業化する際には遅れの原因となることが考えられます。
そのため町田市では、市民病院付近~芹ヶ谷公園付近について、東京都が道路の事業認可を得る前に道路用地の先行取得をする事業「多摩都市モノレール町田方面延伸加速化プロジェクト」を始めました。先行取得した土地は、東京都が事業認可を行ったときに町田市から東京都に売るという構図です。
なお、この区間は2016年に策定した『東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)』の優先整備路線になっています。また、多摩モノレール町田方面については現在、都市計画は存在しません。
先行取得がはじまった
10月2日に行われた『知事と区市町村長との意見交換』において、町田市長から以下のような発言がありました。
昨日、昨日っていうのは10月1日ですけど、地権者の方と契約をしました。都立の町田高校っていう高校があるんですが、高校のちょっと北側の土地を1000平米ぐらい約2億円でつまり、平米20万ということなんですかね、2億円で昨日買いまして、昨日契約したばかりでありまして、今日の知事とのお話に間に合いましたけど、この先もですねその路線の中の物件を買っていって、将来事業認可のときにもうすでに先行で取れているという状態を作って加速しよう、そういうプロジェクトでございます。
これがどこなのか、具体的な発言はありませんでした。1000平米というとかなり広い土地です。
ちなみに、都立町田高校北側のセブンイレブンの向かいの駐車場(月極・時間貸)が閉鎖されていました。
ここが先行取得した土地という確証はいまのところありませんが、航空写真で計測すると面積が1000平米くらい・・・道路の都市計画線上にあります。権利関係が複雑化するまえに取得しようということなので、駐車場というのは納得ができます。
「知事とのお話に間に合いました」とのことなのでここが最初の土地なのでしょうか。
登記を見ようとしたら、「登記事件の処理中」で見られませんでした。処理中ってことは・・・という気もしますが、見られるようになったら所有者がどうなったのか見てみようと思います。
2019年10月16日追記
登記を確認したところ、10月1日付で売買され、所有権者が町田市になっていました。面積も約1000平米で、この土地で間違いなさそうです。
ちなみに・・・、これはいいや。
撮影日:2019年10月8日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
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