[鉄道唱歌の旅] 60番大阪~66番神戸

鉄道唱歌の旅、続きです。

明治時代に作られた「鉄道唱歌」で歌われている場所に行ってみるという旅です。

今回が最終回です。

60番 大阪いでて右左・・・

大阪いでて右左 菜種ならざる畑もなし 神崎川のながれのみ 浅黄にゆくぞ美しき

神崎川

早朝6時過ぎに大阪駅をたち、普通電車で神戸方面へ。

いまは菜種がなる畑などあるはずもなく、ビルや家屋の中を駆け抜けて行きます。

尼崎駅(当時は神崎駅)の手前で神崎川を渡っていきます。

61番 神崎よりはのりかへて・・・

神崎よりはのりかへて ゆあみにのぼる有馬山 池田伊丹と名にききし 酒の産地もとほるなり

当時は神崎駅と呼ばれていた尼崎駅

伊丹や池田へ行く福知山線(宝塚線)はこの駅で乗り換えです。

このあたりは今でも酒の産地として知られますね。

62番 神戸は五港の一つにて・・・

神戸は五港の一つにて あつまる汽船の数〱は 海の西より東より 瀬戸内がよひも交じりたり

神戸駅

あっという間に東海道本線の終点、神戸駅に到着。

過去の写真より

言わずと知れた、神戸は幕末に開港が決まった港(神奈川(横浜)、兵庫(神戸)、長崎、箱館(函館)、新潟)の1つ。

いまでも立派な港です。

63番 磯にはながめ晴れわたる・・・

磯にはながめ晴れわたる 和田のみさきを控へつつ 山には絶えず布引の 瀧見に人ものぼりゆく

和田岬駅

和田岬線は東海道本線ではなく山陽本線です。

和田岬は神戸の港からも良く見えたのでしょうか。現在は三菱重工の造船所などが構える工業地帯です。

布引の滝

さて海から山へ目を向けると、新幹線の新神戸駅のすぐ裏側に布引の滝があります。

この海と山の近さを歌った歌詞なのでしょうかね。

それにしても新幹線の駅から数分のところにこんな滝があるのはすごいなぁ・・・

64番 七度うまれて君が代を・・・

七度うまれて君が代を まもるといひし楠公の いしぶみ高き湊川 ながれて世々の人ぞ知る

天井川として存在していた湊川の湊川公園には、楠木正成の石像があります。

湊川の戦いの場所こそここです。

鉄道唱歌ができた1900年はちょうど湊川の付替えを行っていた頃のようです。

65番 おもへば夢か時のまに・・・

おもへば夢か時のまに 五十三次はしりきて 神戸のやどに身をおくも 人に翼の汽車の恩

神戸駅構内

東京より589.340km(現在のキロ数)、神戸駅

wiki情報によると、当時の急行列車で17時間以上かかっていたようです。それでも相当な速さだったのでしょう。

66番 明けなば更に乗りかへて・・・

明けなば更に乗りかへて 山陽道を進ままし 天気は明日も望あり 柳にかすむ月の影

神戸駅から先は山陽本線。当時は山陽鉄道という私鉄だったようです。

さて、新橋駅から続けてきた鉄道唱歌の旅もこれにて終了。訪問を省略してしまった箇所が何ヶ所かありますので、それはいつか機会が会ったら行くこととしましょう。

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コメント

  1. 欲しがりません死ぬまでは より:

    東海道線の旅お疲れさまでした。
    エピソードとかありますか。たとえば実は車で行っていたとか。

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