明治時代に作詞された『鉄道唱歌』という唱歌があります。
鉄道の沿線の景色や名所を歌にしているもので、東海道篇、山陽・九州篇など、日本各地の鉄道路線が歌われています。
各篇によって作曲はことなりますが、東海道篇のこのメロディは聞いたことがある人も多いかもしれません。一部の駅の発車メロディにも採用されていたはずです。
まぁ、何が言いたいかって、この東海道篇で歌われている名所・名物を見る旅をしましたって記録です。まだ全部を行けていませんが、感染症等の状況を見極めつつ、少しずつ神戸方面に向けて旅をしようと思います。
歌詞を検索していただくとわかるのですが、歌詞はかなり寄り道をしていたりします。こういうのは行かないこととします。
※歌詞のなかの漢字に新字体があるものはそれで置き換えています(一部除く)。
1番 汽笛一声新橋を・・・
汽笛一声新橋を はや我汽車は離れたり 愛宕の山に入りのこる 月を旅路の友として

新橋駅が歌の1番です。
1872年10月14日、新橋~横浜間に日本で最初の鉄道が開業したのは広く知られています。鉄道唱歌が作詞された1900年も東京側の起点は新橋駅だったことから、新橋駅から始まります。
ただ、当時は現在の新橋駅ではなく、現在の汐留地区に新橋駅がありました。1914年にこの地での旅客営業を廃止、その後1986年に貨物営業も終了し廃駅となり、再開発が行われ、日テレなどができたというわけです。
現在は片隅に鉄道歴史展示室が設置されています。

新橋駅から新虎通りを虎ノ門方面へ約1km行くと、愛宕神社があります。愛宕の山はこのことで、天然の山としては23区最高峰とされています。
正面の「出世の石段」が有名でしょうか。
2番 右は高輪泉岳寺・・・
右は高輪泉岳寺 四十七士の墓どころ 雪は消えても消えのこる 名は千載の後までも

京急線の終点の駅名にもなっている泉岳寺。高輪ゲートウェイ駅から第一京浜を挟み、少し陸側に上った場所にあります。当時の東海道線は第一京浜に沿って通っていたそうですから、もしかすると車窓から見えたのかもしれませんね。

寺院内には赤穂浪士が葬られており、鉄道唱歌でもそれが歌われています。
3番 窓より近く品川の・・・
窓より近く品川の 台場も見えて波白く 海のかなたにうすがすむ 山は上総か房州か
4番 梅に名をえし大森を・・・
梅に名をえし大森を すぐれば早も川崎の 大師河原は程ちかし 急げや電気の道すぐに

蒲田駅を通過して川崎駅に到着です。鉄道唱歌が発売された1900年には蒲田駅は開業していなかったはずです(1904年開業)。
5番 鶴見神奈川あとにして・・・
鶴見神奈川あとにして ゆけば横浜ステーション 湊を見れば百舟の 煙は空をこがすまで

到着したのは桜木町駅。
当時は現在の桜木町駅の位置に横浜駅がありました。
撮影日:2020年7月1日、2021年10月10日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
コメント
シリーズを極めるのは大変そうですが,頑張って下さい.
楽しみにしています.
米原までは公開予定です