先日の記事の首都高速晴海線10の見学会で、晴海大橋の構造に違和感を覚えました。
周辺の道路をざっと書き起こしてみるとこんな感じです。色は実際とは異なります。
環状第2号線はまだ交通開放されていませんが、おおむね完成しています。
晴海大橋は一般道と首都高速晴海線がセットになった橋梁で、首都高速晴海線が一般道の上下線に挟まれたような構造になっています。現在の首都高速晴海線は晴海大橋の北側でそのまま一般道に降りています(晴海出入口)。
晴海大橋の一般道には、2×2箇所の「イカの耳」と呼ばれる延伸準備個所が存在します。「イカの耳」は形状が似ているからマニアの間でそう呼ばれているだけです。
ここで都市計画図(都市計画道路のみ)を見てみます(東京都都市計画情報等インターネット提供サービスから抜粋)。
晴海側のイカの耳は記載が見られます。一方で、東雲側のイカの耳については記載が見られません。
さらに、晴海大橋の北側には環状第2号線に伸びる首都高速晴海線のランプのようなものが見られます。
これらの計画はどうなっているのでしょうか。問い合わせてみました。
晴海側のイカの耳は
結論を言うと、晴海側のイカの耳は
でした。
これは都市計画図にも記載があるように、既に都市計画決定されています。
晴海三丁目は非常に大きな交差点ですが、現在は暫定的に平面で整備されています。この交差点が立体交差する日はあるのでしょうか。
東雲側のイカの耳は
東雲側のイカの耳は
でした。
首都高速晴海線は晴海より先、首都高速都心環状線方面に延伸する計画があり、その際の出入口とできるように準備してあるようです。
晴海大橋北側のランプのような計画は何なのか
環状第2号線に伸びる都市計画道路は、
だそうです。
首都高速晴海線(本線)は晴海大橋の北側で地下に潜り都心方面に向かうことは都市計画図からも見て取れます。このランプは地下で、都心方面に向けて本線と合流するよう都市計画決定されています。
結局どこに「晴海出入口」を造るのか
こうしてみると、現在の晴海出入口、東雲側のイカの耳、晴海大橋北側のランプ、と3ヵ所も出入口の計画があるように見えます。
●現在の晴海出入口は仮設のもの
これは中央区議会録を見ると、晴海線が事業化にむけて動き出した平成15年ごろに「仮の出入口」であることが発言されています。首都高速晴海線が都心方面に向けて延伸されるまでの仮設ということです。
●晴海大橋北側ランプは廃止し、晴海大橋上に出入口を造る?
これについても区議会で発言があります。
平成15年 中央区議会建設環境委員会(12月11日)
というわけで、東雲側のイカの耳がやはり晴海出入口で、晴海大橋北側のランプは廃止予定だったと読み取れます。
しかし、晴海から都心方面は事業化していないため、晴海大橋北側のランプは現在でも都市計画変更されずに残されていると考えられます。
なお、東京都に将来晴海出入口はどこにできるのか聞いたところ、「将来的な計画は決まっていない」とのことでした。事業化もしていないので答えられないのでしょう。
撮影日:2018年2月18日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
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