横浜市旭区で事業が行われている横浜国際港都建設計画道路3・4・12号鴨居上飯田線(本宿・二俣川地区)と、横浜国際港都建設計画道路3・6・5号保土ケ谷二俣川線(本宿地区)が、2025年11月19日14時半頃交通開放されました。
当日は開通記念式典やお披露目会が開催されたようですが、あいにく都合がつかなかったので、翌日の様子を見てきたのでお伝えいたします。

事業概要
横浜国際港都建設計画道路3・4・12号鴨居上飯田線は横浜市都筑区池辺町から横浜市泉区上飯田町に至る都市計画道路です。
このうち、下記の区間では道路を新設する事業を行っています。
本宿・二俣川地区

上記の区間では、本宿・二俣川地区として事業が行われています。
施行者は横浜市です。事業延長は約1,270mで、幅員18~28.5mの道路となる計画です。
なお、看板には「平成15年1月7日に事業認可された」と記載がありますが、神奈川県公報では「1988年5月20日に認可」された告示がされています。
2025年10月12日追記
鴨居上飯田線の二俣川駅東側区間、及び保土ケ谷二俣川線(本宿地区)について、2025年11月19日14時30分に交通開放される予定です。

| 施行者 | 横浜市 |
| 延長 | 約1,270m |
| 幅員 | 18~28.5m |
| 事業施行期間 | 1988年5月20日~2026年3月31日 |
| 2023年3月20日現在 | |
さちが丘地区

上記の区間では、さちが丘地区として事業が行われています。
施行者は横浜市で、都市計画法の事業認可は2005年6月3日です。事業延長は約360mで、幅員18mの道路となる計画です。

| 施行者 | 横浜市 |
| 延長 | 約1,270m |
| 幅員 | 18~28.5m |
| 事業施行期間 | 2005年6月3日~2029年3月31日 |
| 2025年3月25日現在 | |
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開通区間について
今回開通したのは、横浜国際港都建設計画道路3・4・12号鴨居上飯田線(本宿・二俣川地区)の東側区間と、横浜国際港都建設計画道路3・6・5号保土ケ谷二俣川線(本宿地区)の全区間です。
鴨居上飯田線(本宿・二俣川地区)の西側区間(二俣川駅南口のトンネルを含む区間)は、2023年3月28日に既に開通しているため、今回の開通でこの事業区間は全区間供用となりました。



鴨居上飯田線の事業認可は1988年5月20日、保土ケ谷二俣川線の事業認可は1992年2月21日でした。
現地の様子

撮影位置はこの通りです。(周辺のGoogleマップ)
鴨居上飯田線

今回開通した道路の西側、二俣川駅東側に位置する二俣川駅南口入口交差点です。
この付近は高低差がある地形に複数の道路が入り組む場所で、工事中から何度か交通を切替えながら、複雑な道路形態に整備されました。

最終的な道路形態は上図に示したような形状となり、新設道路方面への交差点は丁字路となって、二俣川駅南口入口交差点と名付けられています。

その二俣川駅南口入口交差点には信号機が設置されました。さちが丘方面の道路は時差式で青信号の延長が長くなっています。
階段に面して、上段道路に上がるための階段が2箇所設置されています。車いす等の場合でも、すぐそばに設置された横断歩道橋のエレベーターを経由して上段に向かうことが可能です。

2023年3月の駅前トンネル区間開通時には未供用だった、トンネル区間を含む南側歩道も供用開始されています。

鴨居上飯田線の幅員は概ね18mで、2車線の道路となっています。車道端部には自転車ナビマークと矢羽根が設置されました。
街路樹はなく、一部を除き横断抑止柵などもなく、電線共同溝も設置されていないようです(道路照明配線など一部は地中化しているようだが)。最近の横浜市の道路は、こんな感じの近隣自治体と比べてチープな整備が目立ちます。
起伏の激しい場所のため、擁壁やカルバート、橋といった構造物が多くあるのも特徴です。

写真⑤地点には、無信号二段階横断施設が設置されました。
横断歩道の前後には横断抑止柵が設置されていますが、視距を遮る縦桟型のものを設置するのは、設計上ふさわしくないと思います。
参考

保土ヶ谷バイパス交差箇所の東側には、東行き車線に限り、バスベイのような膨らみが整備されていました。
現時点でバス停やバス路線は設定されていません。

国道16号保土ヶ谷バイパスと交差する箇所は、バイパスの下が谷のようになっているため、橋梁構造として整備されています。
保土ヶ谷バイパスの橋脚があるため、北側歩道と車道・南側歩道が別々の橋になっていて、北側歩道は「本宿西人道橋」、車道・南側歩道は「本宿西橋」と命名されています。

保土ヶ谷バイパスの東側は、これまで長い間沿道利用のために暫定開放されていた区間で、車道舗装の整備やバリケード撤去を行い開放されています。
この先の市道保土ケ谷二俣川線との交差点には信号機が設置されました。本宿町交差点と命名されるような掲示ポスター(前出)がありましたが、実際には地点名標識は設置されていませんでした。
この信号、鴨居上飯田線側の青信号がやたらと短いです。

鴨居上飯田線東側も、これまで暫定開放されていた区間で、今回の開通に合わせて車道舗装が整備されています。
直角カーブがあるためか、制限速度は低めの設定です。
保土ケ谷二俣川線

鴨居上飯田線と保土ケ谷二俣川線の接続部は直角カーブとなりました。(都市計画道路がすべて完成すれば十字路となるが事業化していない)
逸脱防止のためか、両車線ともに別の色でカラー舗装化されています。

東海道新幹線交差部分は、東海道新幹線の橋脚を避けるため、上下線が離れた構造となっています。
相鉄バス旭04系統の寺下バス停は新道に移設され、道路開通後運行の便からこの停留所を経由するようになりました。

現道との交差点には信号機が設置されました。現地掲示物などでは寺下交差点と命名されるようなことが書いてありましたが、地点名標識は設置されていません。
保土ケ谷二俣川線方向は、南本宿IC側の青信号が長い時差式となっています。二俣川駅側は終日右折禁止です。東海道新幹線の橋脚が視距を遮っているため、結構無理な右折をしてしまう車も見られました。
接続する2方向の道路は、それぞれ青信号は別現示で、とりわけ市道保土ケ谷二俣川線(浄性院方向)の青信号は短く、3台程度出られればいいほどでした。

一部箇所に未拡幅で歩道が無い区間が存在します。
公図を見た感じ、道路予定地部分は分筆され用地確保されているようにも見えます。

南本宿IC北側も、側溝改修などにより車道部が若干広がっています。

左近山団地方面の道路のレーンは、「←」「↑→」から「←↑」「→」に改められ、右折レーンが設置されました。
直進するためのレーン位置が変わったため、それを知らせるためなのか、青色の線が引かれています。生活道路の通過交通はしてほしくないだろうに、こんな線を引いたら生活道路へ誘導しているようにも見えてしまいます。必要のない線だと思います。
とわいえ、従来の生活道路経由は少し交通量が減ったようにも感じました。
開通区間の走行動画
撮影日:2025年11月20日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。











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