大月市及び甲州市の国道20号甲州街道20で行われている「新笹子トンネル改修」の進捗状況を見てきました。
大月側からトンネルの掘削工事が始まっている模様です。
事業概要
一般国道20号甲州街道新笹子隧道では、隣接してトンネルを建設する事業が行われています。
現在のトンネルは1958年に供用開始されたトンネルで、かつては有料道路でした。トンネル断面が小さく大きなトラックが通行できず、歩道も設置されていないなどの問題を抱えており、より断面の大きいトンネルを建設する計画です。
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写真等
新笹子トンネル(既存)の大月側では、現道を片側交互通行にして工事が進んでいました。
トンネルは写真の現道左側に建設されていて、前回工事の「R3国道20号新笹子トンネル改修改良保全その1工事」でトンネル出入口部分の掘削や土留めを施工した模様です。
現在はトンネル本体工事となる「R4国道20号新笹子トンネルその1工事」が行われている模様で、R4国道20号新笹子トンネルその1工事 大林・大本特定建設工事共同企業体が施工しています。なお、看板類はどうやっても車を止められない場所に設置されていて、撮影どころか看板の中身を見ることすら難しいです。直轄国道の工事って見せないようにしているのかってくらい、変なところに置いていること多いんですよねえ・・・
現在は大月側坑口付近で現道を片側交互通行にして工事が行われています。
谷側(写真左側)に擁壁を造っているようで、現道を若干切回し、トンネル側に工事スペースを確保するのではないかと思われます。
工事の様子は詳しくわかりませんが、大月側には丸いトンネルが出現しています。上部には「化粧木」が供えられています。
SNS投稿などによると、4月下旬時点でまだ数メートルの掘進だったようですから、現場の様子を見ても、まだほんの少しの掘進かと思われます。
入札公告などによると、今回の工事は途中までの掘進となる模様で、甲州市側は別途発注されるものと思われます。
甲州市側は、道の駅甲斐大和前付近に出てくる予定です。
写真右側では、予定地が柵で覆われていたほか、一部の樹木にリボンが付けられていました。
この付近では、掘削工や盛土工を行う「R5国道20号新笹子トンネル関連改良工事」で着工予定で、株式会社飯塚工業が落札しています。
関連工事
大月市猿橋地内では、トンネル掘削土の土捨て場造成が行われました。
工事件名は「R4国道20号新笹子トンネル改修外改良工事」で、長田組土木株式会社が施工しました。すでに終わっているものと思われます。
現在は既にトンネル掘削土の運搬・造成が行われている模様で、トンネル本体工事と同業者の看板が現地に取り付けられていました。
現地は高いフラットパネルで囲われていて中の様子を見ることは困難でしたが、木の合間より見えたところだと、土捨て場の樹木が伐採されているようでした。
撮影日:2024年6月16日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
コメント
思っている以上に進捗が速い印象です。
車や自転車でも、狭い上にダンプなどの大型車が多くて恐いイメージでしたから、歩道が出来て今までより安心して通行できるのはありがたいです。
甲府河川工事事務所などのHPでも完成形はまだ不透明ですが、法面よりも坑口が前に出ているタイプとなると、高速道路や近年直轄国道に多い
https://trafficnews.jp/post/133291
みたいなタイプ(扁額は恐らく無いか)になるんですかね??
どちらにしても安全になるのはありがたいですが・・・。
(先ほどの投稿は途中で送ってしまいました。申し訳ございませんが、削除して頂けたら幸いです)
一昔前みたいなゴテゴテなデザインは、トンネルに限らず土木構造物では減ってきているので、シンプルなデザインになると予想しています。なお根拠はありません。
車線規制は、谷側ヘの拡幅擁壁工事のためではないでしょうか?
着工時期が遅いのは掘削土搬出にのベルコンを設置していないのでダンプ積載など何らかの理由でトンネル施工用地の拡幅が必要になったのでは?
既設トンネルで地質が判っているのでTBMで早く完工してくれると嬉しいですが無理でしょうね。
そうやって書いてあるような
トンネル大月側出口の片側交互通行規制は、谷側擁壁築造工事を理由に行われていました。この工事がもともと計画されていたものなのかは、設計書等を入手できていないので不明です。
なおトンネルはNATM工法で建設される予定です。
いつも楽しく見ております。大月バイパス開通時、話しかけ書き込みしましたおやじです!、ここまでの進捗は早い感じですね、手前左側の更地で均してある場所が何なのか気になってます。
結構順調に工事をしている印象です。
手前とは、大きなカーブの手前あたりでしょうか。車に乗っていて止められなかったので詳しく見られていませんが、昔も何か工事作業所のようなもので使っていたみたいです。
ご投稿ありがとうございます。いつも読んでおります。
高速道路は味気ないので、時間のある時は中央道ではなく国道20号を通るのですが、笹子トンネルの大月側は1年くらい前には対面通行の覚えです。
一度、四輪で通過中に歩行者がいて驚いたことがあります。自転車も乗る人間ですが、この笹子トンネルと秩父へ行く途中の正丸トンネルは自転車では通りたくないトンネルです(笑)。後は北陸へ抜ける国道9号の奥琵琶湖辺りのトンネルも避けたいです!
新トンネル、私の地元にある「新倉河口湖トンネル」(国道137号線バイパス・2480m)みたいに歩行者や自転車が通れる歩道を造るみたいですが、3000mを超すトンネルでは圧迫感や恐怖感もありますので(実際に新倉河口湖トンネルを歩いた感想です)、現トンネルを補修の上で非常時の避難通路且つ歩行者・自転車専用にした方がいい気がします。
個人的には、人気がないトンネルを3㎞以上も歩かされるほうが怖いので、車通りがあるトンネルを通ったほうが恐怖感は和らぐ気がします。
>車通りがあるトンネルを通ったほうが恐怖感は和らぐ気がします。
甲州市勝沼にある「大日影トンネル遊歩道(1.5km)」を歩いたことがありますが、防犯の面等を考えれば、そういう意見もありでしょう。
一方で、トンネル内を走行している車両が何らかの理由で保護フェンスを突き破る危険性もあります。そうなりますと、逃げ場がありません。
関門トンネル(人道)みたいに、有料で通行できる時間帯が限られても管理できればいいのでしょうけれども。
あとは、自転車は新設トンネルの歩道を、歩行者は現トンネルを通行するという具合に分離させるということも考えられそうですが、果たして、歩行者や自転車でどのくらいの人が通るのでしょうか?
車両が防護柵を突き破る可能性があることはトンネルに限らず都市部や単路部においても同様ですし、沿道に建物等や地形・地物がある場合も同様に逃げ場がありません。とりわけいつ起きるかわからない一瞬の事故においては、トンネルであろうが単路部であろうが変わりはないと思います。
事故後の逃げ場に関しては、新トンネルは現トンネルと繋がれる計画ですので、逃げ場はあります。
また、ほとんど直線のトンネルにおいて、さらに歩道がマウントアップ式で作られるトンネルにおける事故の可能性を論ずることは杞憂でしょう。
絶対数での数値なのであまり比較にはなりませんが、令和6年版交通白書によると、道路形状別交通死亡事故発生件数(令和5年)のうちトンネル・橋合わせた数は2.7%です。
東京都内に旧道トンネルを歩行者用トンネルとして開放しているトンネルとして、吹上トンネル、満地トンネル、小峯隧道などありますが(満地トンネルの現トンネルは歩行者進入禁止)、満地トンネルを除いて歩行者専用トンネルの管理状態はそこまでいい状態でもなく、いずれもネット上では心霊スポット扱いされる始末です。
これらのトンネルよりも圧倒的に長く、歩行者量も少ないと見られる老朽化した現:新笹子トンネルを供用状態で管理することは、それにともない一定の管理責任が伴うとともに、防犯上も、費用対効果としても甚だ疑問です。
それに、3000m級の歩車共用トンネルで恐怖を感じる人は、旧笹子トンネルを通ったり、200円払って中央線に乗るなど、代替はあります。
昨日通ったら大月側トンネル坑口付近の谷側拡幅工事の舗装が完了したようでした。
ライン引きと検収が済めば片側通行規制が終わるのではないでしょうか。